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明宵  作者: 水嶋


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1/11

照陽の事情

一話目からあのややこしい八神家の系図の説明となります


ご容赦…


照陽は11歳となりました


「テルヒは将来こうなりたいとか夢はあるの?」


「うん!お母さんになる!」


「そっか」


そう答えてお母さんは微笑んで頭を撫でてくれた




○○○○○○○○○○





「テルヒも今年で11歳ね」


「うん」


私、杉田照陽は今年小学5年生となった


母の杏は医者で父の友晴は弁護士をしている

其々忙しく責任のある大変な仕事をしていたが、仲の良い自慢の両親だった


新学期を迎えて暫くした頃、母が私の部屋に来て話していた



「そろそろ…準備を始めましょうか」


「準備?」


「お母さんになる準備ね」


「どんな事?」


「まあ、初潮もまだ迎えて無いから最初はキスね。その後オーガズムに達する所までにしましょうか」


「?…よく分からない」


「大丈夫よ。カイがちゃんと教えてくれるわ。テルヒはカイの事好きよね?」


「うん!優しくて可愛がってくれるから!」


「そうね。カイはマコトの元で育てられてるからマコトに似て優しくて賢い子よ」


「そうだね」


母は産婦人科医をしている

現在母の叔父云足の産婦人科病院を継いで院長をしていた


云足は認知症が発症し、屋上から転落する大怪我を負った為、今は産婦人科医を辞めて自宅療養をしていた



マコトとは戸籍上は私の母のいとこに辺る人物だったが実際は櫂はマコトと母との間の子だった

この事は世間には隠していてマコトは妻帯せずに1人親として櫂を育てていた


櫂は直接母が産んだ訳では無く当時学生だった為別の人のお腹を使って産ませていた


私の祖母・宮乃とマコトの父・云足はきょうだいなので母の杏とマコトは戸籍上はいとこに当たる


しかし実際はマコトは私の母、杏の父親だった

祖母は結婚はしておらず自分の実の子では無い母を引き取り1人親として育てていた


母が学生の頃は学校などにもマコトが忙しい祖母に代わり父親の代わりとして赴いていたらしい

学校にも父親と言っていた様だ


櫂は私の9歳上で今年20歳になる現在医学部に通う学生だ。戸籍上では母のいとこの子、はとこ…再従兄となるのだが母の子でもある為、私の兄とも言える


この事はお父さんには秘密だと今年母から初めて打ち明けられた


その時に母の家系…八神家についても色々教えて貰った


この様に八神家の血縁のみで交配を繰り返していて、そこから優れた遺伝子を引き継いだ者を篩にかけて残し後世に残している


こうして「遺伝子を浄化」させて行き優良な遺伝子の人間のみで交配して行く

それを繰り返してやがて優れた遺伝子のみの人間を作る…


それが「八神家の使命」らしい



近親交配にはリスクも伴う


まず、法律で近親婚は認められていないので戸籍は何かしら隠蔽を余儀なくされる


次に一般的な交配に比べて先天性疾患や障害が出やすい


これは同一の種類の潜性遺伝子を両親が保有している可能性が高いため、その遺伝子が一対となり異常が発生する可能性が高くなる為らしい


しかし全ての遺伝子のホモ化が行われれば、生存に不利な形質を持つ遺伝子は淘汰されていくと考えていると母は説明した


実際にインブリードとして競争馬や家畜、血統書ペットなどにも近親交配は利用されている


そして八神の使命から弾かれた、篩の目を通れなかった人間は…


お母さんの病院の地下施設で戸籍も無く隠されて生活していた


そう言われて特に疑問も嫌悪や反感も湧かなかった




私の家系には医者も多かった


母と大叔父は産婦人科医、マコトは精神科医、祖母は外科医だった

そして母の一つ下の弟、韻は監察医だった


韻は指が6本で産まれた為、最初は弾かれた…八神家の人間として認められて無く、戸籍も与えられず地下に隠されて育てられていた


韻が中学生になる時にマコトが親を説得して本来は実の子だが養子と言う形にして地下から出した


なので、韻は櫂の兄に当たるが実際は杏の子でもあるので櫂の叔父にも当たる


やはり八神家の家系は複雑だ


戸籍の通りに普段は櫂はいとこ甥、韻は叔父と思っている


韻は母と見た目はよく似ていたが性格は全く違った


母とは仲があまり良くないようだが、面白い人なので私は嫌いでは無かった


母は中学の時訳あって留年したので韻と大学卒業して研修医を終えるまでまで長い間ずっと一緒で大変だったとよく愚痴を言っていた


韻と母は其々学生の時に同級生だった人と結婚していたので、私の家族と韻の家族は旧知の仲だった


そして韻には私と同い年の男の子、星夜がいた


星夜とは同じ小学校に通っていた


私の顔は母にそっくりだったが、星夜の顔は韻には余り似ていなかった


母は「やっぱりインは子供も八神の人間とは認められないわね」と言っていた


しかし苗字は八神なのだが…



私の家系や人間関係は色々ややこしく、他人に言えない秘密も色々有った



そして更にややこしくさせているのがマコトの存在だった


マコトは訳あって母が中学3年の時に死んだ事になっていて戸籍を変えて別人として生きている


なので今まで述べた家系について公にはまた異なる


戸籍を変えたマコトはマコトの父云足が他所で作った子としていた


今は八神の家に引き取られてそこに住んでいる…となっていた

名前も以前は(シン)だった。途中からマコトに戒名したが、苗字は神谷のままとなっている


マコトは八神では無くなっていたが、母はマコトの事が大好きな様だった


もしかしたら…


それ以上ややこしい事を考えるのはよそう




「今年の夏休みは、カイと私の祖母…ひいおばあちゃんの所に2人で行くのよ」


「うん…分かった」


「そこでカイに色々教えて貰ってね。これは代々続く大切な八神家の伝統なんだからね」


「うん」


「私もテルヒの年頃にはマコトに色々教えて貰ったわ…ふふ、懐かしい」


「そうなんだ」





私は今年の夏休みに櫂と曽祖母の家に行く事になった


前作「晏陰」をご覧頂けていると重複する内容で申し訳有りませんが、一応初見の方にも配慮しておさらいと言う事でご容赦…


そして照陽にもあの伝統が行われる…?



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