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純情白雪姫  作者: 祭歌
第一部 あなたと私、はじまりの祝宴
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そして嵐の前、姫君のはじまり

 そこまで思い出して、アルマリアは一人、ぼっ、と真っ赤になった。白い肌なのでまるで林檎のようだ。


「でんか……」


 頬を押さえたままそう呟いたアルマリアは、思いのほか甘い自分の声にぎょっとした。

 ぶんぶんと首を振る。

 そして彼女はぺたりと座り込んだ。



    *




 婚礼、誓いの口づけ。

 アルマリアはそれを、仄かに赤く染まった頬で臨んだ。

 観衆に見守られる中、ゆっくりと距離を近付ける王子と口づけを交わす。

 深く、長い口づけは、直前にした口づけの、最後のものに似ていた。

 だが、あんなに息苦しくはない。違わないことは口が触れ合っていることと、この口づけがどこかたどたどしいこと。

 長い長い口づけのあと、ちゅ、と小さく音を立てて離れた唇。

 そのあとの婚礼の儀のことは、あまり覚えていなかった。




 ……気絶しそう。

 婚礼って、面倒なだけじゃないのね。

 面倒なんて、思っている暇もないほど大変なんだわ。


 秘かに息を吐いた。




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ひっそりこっそり実のない小話。(お返事は更新報告にて)
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