11【敵対】なんかおかしい侵入者【勢力】
図書室に漂う静けさ。
スライム先生は魔法講義の準備中。フーニャンは例によって昼寝中(おでこに「起こさないでください」の札付き)。
俺はというと、図書室の端っこで**“魔力感知”の練習**をしていた。
……そのときだった。
――ピピッ。
タブレットが警告音を鳴らす。
【侵入者反応:Lv.5 / ダンジョン第一区画に発生】
「またかよ……!」
これで二度目の侵入者。
だが今回は違う。
「スライム、フーニャン……誰も動けない……!」
俺は立ち上がり、拳を握った。
「いいさ、なら――今度は俺が一人でやる!」
第一防衛線:図書室前 廊下区域
侵入者の姿が見えた。
フードをかぶった少年のような影。手にはナイフ。足取りは軽い。
けれど――何かが妙だった。
「……アンタ、ほんとにただの“探索者”か?」
問いかけには答えない。だが、確かに感じる――敵意。
「やるってのか……!」
【バトル開始:主人公 vs 正体不明の侵入者】
・使用可能スキル
▶ 《フロート》Lv2(短時間空中回避)
▶ 《エアロ》Lv3(風魔法)
▶ 《魔力操作:微》
▶ 《スライムクッション(展開式)》←一応ある
「いけっ――《エアロ・スラスト》!!」
風の槍が一閃、敵のフードをかすめ飛ぶ――が、敵は飛び退く。
「チッ、動き速ぇ……!」
ナイフがこちらに飛んできた――咄嗟にフロートで浮き、回避!
「……なかなかやるじゃないか」
「喋った!?」
相手の目が、かすかに光った気がした。
そして――その姿が一瞬、“靄に包まれたように揺れた”。
「幻影……?まさかこいつ、“偵察型”か!?」
【解析結果:対象は“探索者タイプの傀儡” / 本体は不明】
「ってことは、ここで止めなきゃ――中枢バレる!!」
俺はタブレットを展開し、初めて使うコマンドを叩き込む。
【スキル連携モード発動】
▶ 《フロート》+《エアロ》+《魔力衝撃》
魔力を集中、風と共に放つ――!
「喰らえッ!――《エアロ・インパクト》!!!」
ゴォォォオオ!!
廊下に渦巻く風が、敵の身体を吹き飛ばす!
「ぐっ……!」
一瞬の隙に、俺は距離を詰めて――
「ッッ!」
敵のナイフをスライムクッションで受け止め、そのまま腹に風をぶつける!
「ふ、ぐ……!」
【撃退成功:侵入者は強制ログアウトされました】
はぁっ……はぁっ……!
息が乱れる。汗が額を伝う。
けれど、俺は確かに……“守った”。
一人で、初めて。
【実績解除!:ソロ防衛成功】
新スキル開放:「風障壁」
魔力感知Lvアップ:「敵ステータス解析」可能
称号:「新米ダンジョンマスター」→「防衛見習い」へ昇格!
287 名前:名無しのダンジョンマスター
ひとりで撃退しただと……!?
288 名前:名無しのダンジョンマスター
防衛レベル上がってて草
289 名前:名無しのダンジョンマスター
てか敵なんだったんだ?傀儡?新勢力か?
「……まだまだ、ここからだ」
敵が傀儡なら、本体がいる。
それはつまり――このダンジョンに“目をつけてる誰か”がいるってこと。




