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ギャンブル

 4月になった。私は新しい職場で働いていた。高校は商業高校に行き、パソコンの専門学校に行った私が選んだのは今までしたことのない工業系の仕事だった。所謂、方向転換をして職人を目指すことにしたのだ。当時のこの会社は有限会社で従業員も10人ちょっとの小さな会社だった。


 仕事内容は割とあっていたと思う。物を作る仕事だったからだ。今ではブログや記事なんかを書いているが作品を作るという原点にもなっている。これが基軸になっているのかもしれない。


 暇な4月5月はほぼほぼ定時でとくに仕事がきつくもなかった。よく飲みに誘われたしギャンブルもこの時覚えた。やはりバイトと違ってまとまったお金が月1でもらえる。そのまま仕事終わり先輩とパチンコに行って銭湯に行って飲んで帰る。そんな生活を繰り返した。その間もちゃんと連絡は取っていたけれど。


 前よりも私が彼女のいる湘南に行ける時が少なくなった。土曜日も仕事だったから。祝日が絡んだ連休しかいけなかった。有給なんてのもあるようで無いようなものだったしとにかく学生のときよりも自由は減っていた。その分、彼女にお金を使えるようにはなっていたのだけれど。ただ時間が足りなかった。


 前よりも付き合いが増えたので彼女との時間はだいぶ減った。彼女はそれが不満だったし不安だった。夜電話できないときも増えていった。職場の人といる時間が圧倒的に多くなっていたから。若い私はそれなりに上司や先輩に可愛がられた。よく感受性が強すぎるとは言われていたけど。


 まっすぐすぎるとも言われた。当時はそれがよくわからなかったけど。こういう生活がしばらく続く。彼女は痺れをきらしていたようだった。それでもGWは実家に帰らずに彼女の元へ向かった。久しぶりの連休だったしお金もある。彼女と息子君がいる湘南に新幹線で向かうことにした。


 久しぶりだったし楽しみだった。だけどこの時の私はギャンブルを覚えたばかりでそれらにも夢中だった。パチンコから始まりパチスロにも手を出すようになっていった。その当時は4号機が全盛期で所謂、爆裂機が沢山ある時代だった。規制される前の常習性のあるギャンブル。


 ストック機やAT機などジャンルが豊富で仕事終わりの夕方から閉店まで打てば調子がよかったら10万円超えるようなことがまあまああった時代だった。それにのめり込んでいた。もちろん数時間で何万も負けるなんてこともしょっちゅうだったけど。




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