新横浜につく
リアルを忠実に再現しています。
回想シーンと現実が入り乱れます。
一部フィクションがあります。
大切だった彼女の記憶。
連休が始まる前日の夜、私は新幹線に乗っていた。新神戸駅から新横浜に向かっている。いよいよ彼女がいる湘南に向かう。それが今日だった。とても高揚していた。自分で稼いだお金で彼女に会う。会える状態を自分で作れたってことは大きな自信に繋がっている。男としての自信をちょっと持ちかけていた。
幸いにも自由席で座る場所を確保できた。長丁場だ。思ったよりも3時間は長かった。新幹線の中でメールをしていた。LINEなんてないしね。お互い感情が高ぶっていたようだ。当たり前か。
学校が終わってから飛び乗ったので夜7時過ぎには新横浜に着く。彼女が車でここまで迎えに来てくれるみたい。ちょっと遠いところに住んでいると言ってた。彼女が住んでいたのは当時スラムダンクで知った湘南。漫画の1ページにある踏切が実際にあるらしい。そして彼女の子供と一緒に来るみたいだった。
正直複雑な気持ちもあった。どう接したらいいかわからなかったから。子供は3歳の男の子でようやく言葉を覚え始めたとこらしい。この時はまだ写真を見たことはなかった。名前だけ知っていた。簡単な子供へのおもちゃを用意して新幹線に揺られていた。色々な思いが駆け巡る。
小さな子供と接する機会もなかった。だからどう接したらいいかわからない。一応、シュミレーションはしてみる。何事も準備が必要だからだ。彼女の大切な子供だから好きになりたかったし好きになってほしかった。前の人を考えてしまう気持ちもあったけれど。だからとても複雑だった。
考え事をしているとあっという間に新横浜に着いた。ドキドキしながら改札をくぐる。来てるかな。とりあえず電話してみた。はやる気持ちを抑えながら。
「もしもし?}
「もしもし!」
「今着いたよ。」
「私も!」
「とりあえず駅の外にでるね。」
「近くに車止めてるから!」
彼女がいつにもまして元気な声だった。こっちまで元気になってくる。そういう人だった。笑顔がとても可愛らしい人。周りの人を元気づけてしまうような雰囲気の人。明るい人だった。
「あ。」
「こっちこっち!」
――ガチャ。
助手席のドアを開ける。彼女は笑顔で出迎えてくれた。ふと後部座席のチャイルドシードに目が映る。そこには可愛らしい寝顔の男の子がいた。面影がある。とても綺麗な顔をしていた。ママ譲りのようだ。
合流した私たちは取り留めない話をしながら車を走らせていた。彼女の運転で。私はまだまだ高校卒業前に免許をとったばかりのペーパードライバーだった。まして横浜の道の車の多さに驚いた。片側3車線は普通。彼女は運転に慣れているようにスムーズに車を走らせながら会話をしてくれていた。
どこかでご飯も食べたかったが子供が寝ているのでそのまま彼女の家まで直行した。実は彼女がご飯も用意してくれているらしい。彼女の家でご馳走になることにした。カレーらしい。私がカレーが好きだと言っていたことを覚えていてくれていたらしい。家庭的なカレーはしばらく食べていない。楽しみだ。
「着いたよ。ここが私の家。」
初投稿になります。
何分小説の書き方から何もかも熟知しておりません。
思ったままに書いています。
高評価や感想を頂けると今後のモチベに繋がります。
ここまで読んで頂いて本当にありがとうございました。
 




