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SF 正妻の座争奪戦争   作者: やまじじい
56/70

EP54 第二の犠牲者はミュー! 狙われた正妻候補者たち 黒幕はXXX *

今度は正妻候補者の一人が殺された。

ミューだった。

やはり俺の違和感は正しかった。


くそっ! もう絶対に犠牲者は出さない! 出させない!

俺たちをいつも背後から見ている黒幕を、必ず引きずりだしてやるからな!


挿絵(By みてみん)


 2021年5月6日


 SHADOクルーが続々と帰還して来た。

 4日早朝には連邦警察官と検視官、3人の遺族がリサの遺体と共に連邦へ出発している。


「ねえ、聞いた? 惑星連邦ガバチョ銀行本店のリサ・アイ~ン・ガバチョ嬢が殺されたんだって」


「うん、聞いた、聞いた。本当にびっくりよね~」

「コロシの線で捜査してるみたいよ」


「じゃあ、犯人がSHADO本部内にいたって事??今も?」

「そんなぁ、まさかぁ」


 帰省明けから、暗い事件で重い雰囲気のSHADO指令室を、怒りのステラ、メーベ、ソフィア、ウィルマが更に重くした。


カッ、カッ、カッとヒールを鳴らしてステラがカロヤン大佐に歩み寄る。


「カロヤン大佐 !、それに泥棒猫さんたち! 私たちの留守をいい事に、好き放題やってくれたらしいわね!!」


「あ~ら、帰省組の皆さん、お帰りなさいませ。GWは楽しめまして?? でも、いったい何のお話でしたかしら? 大佐は何かご存知?」


『ぐっ、マリア!なんで俺に振る!!アレはお前たちの問題だろうが』

とも言えず、誤魔化そうとしてキューバ産葉巻に火をつけようと、器用にカチンとZIPPOのライターで火をつけようとした。


 余談だが、手の振り下げでライターの蓋を上げ、振り戻す時には着火しているという、ZIPPOライター愛好家のテクニックだ。


だがその時!!


 背筋が凍るような冷気と謎の効果音 ヒュ~ドロドロ~

「裏ぁ飯ぃぃ屋ぁぁぁ~ たぁぁい~さぁぁぁ~」


白い割烹着を着たお岩の亡霊のようなステラが、大佐の咥えた葉巻を凍らせた。


「知らん! 俺はそんな飯屋など何も知らん! 全てはタケシに聞いてくれ。あいつならその裏飯屋を知っているはずだ。俺はただ酒を飲んでいただけだ」

 わなわなと声が震えている。


「「「お~さぁ~けぇぇぇぇ~」」」

 ひぃぃぃ!

あの強面のカロヤン大佐が、悲鳴を上げて指令室から逃げ出した。


「ふう、大佐も案外チョロイわね、割烹着でちょっとカマかけたら、びびりまくって。でも真相は分かったわね! 皆さん」

おい、ステラいつの間に割烹着を着た?


「真相も何も、私たちは亡くなったリサの冥福を祈って、ご主人様たちと飲んでいただけよ! それが何か問題になるの?!」


「「そうよ、そうです、うむ! No problemですわ」」


 居残り組は団結して無実を唱える。


「そう、リサさんが・・・それなら、私も冥福を祈ってお酒を飲みたいわ。それなら公平でしょ?、但し居残り組には遠慮してもらうという事で!」


「Good Job! ソフィア! あなた、かわいい顔して結構えげつない事言えるのね。私は感動しました! ではそうしましょうね」


「うふっ♡メーベとステラ、ソフィアとウィルマの4人だけで、ご主人様と冥福を祈る飲み会を開くのね! 」

メーベは既に妄想に入った。


「当然ですわね、居残り組は既に飲み会をしてるんだから、参加資格はありませんのよね! オホホホホ」

 ウィルマの追撃もえげつない。


「帰省組さんたち、リサはここにはもう居ないんだし、私たちは通夜を兼ねた飲み会だったのよ、飲みたいだけなら、あんたたち4人で、自販機コーナーの専用溜まり場で飲んでれば!!」


その瞬間、凍るような隙間風が吹き抜けた。


「ホォォォォル~ マァァァァ~リィィィン~」

「ひぃぃぃぃ!」


 「ドンマイ。あなたには霊安室が見えていないようね。リサの体は無くても、魂が霊安室に保管してあるじゃないの。冥福を祈る飲み会を開く理由は、十分にあるんだけど」


「あちゃ~、ここはステラの言うとおり。マリアがリサの魂を保管していますから、ステラの言う事はは正論です。これは残留組の負けですわね」


「お主等、何も勝ち負けを争う理由は無いじゃろう。また皆でご主人様の部屋で、朝まで飲み明かせば良いのじゃ、それなら誰も文句はあるまい」


「ええぇぇっ 居残り組は朝まで、ご主人様とあんな事やこんな事を!」

ギリギリっと歯ぎしりがする。

それを挑発するように、


「マリアは、ずぅ~とくっついてました」

「芽衣もずぅ~と」

「ホルも、ピトピトでした!」

「儂は剥離剤だったのじゃ」


 なんなの??ピトピトって? 剥離剤??


「「なんじゃ、なんだ、おお! また飲み会の話か?」」

呼んでもいないのに、酒の話だけでアインシュタイン博士、ニコラ・テスラ博士とピーマン医師が沸いて出た。


「当然、儂らも参加じゃ、いいだろ? タケシ」

アインシュタイン博士はのりのりだ。


「それなら私はお気に入りの電気クラゲを持参する。あれの電気はテスラ・コイルと相性がよくてな、よく痺れて美味いぞ」

いや、ニコラ・テスラ博士、それを感電というんだが。


 そこへ突然沸いて出るのが得意の富永審判員も沸いて来た。


「皆さん、只今戻りました。GW開け祝いで早速飲み会の話ですか? 」

帰ったばかりで、事情を知らない富永さんは気楽だ。


「えっ、リサさんの冥福を祈る会? 」

「そんな。噂になっている話って、本当だったんですか!」


「ああ、富永審判員、その件もだけど富永さんには伝えたい事があります」

「はぁ、なんでしょうか?」


いきなりリサが亡くなった話で、頭が回っていないようだ。


「正妻のザ・ゲームなんだけど、俺はあのゲームを中止したい」

きょとんとして富永審判員は、更に理解不能になった。


「富永さんが、娯楽の一つとして考えてくれたのは嬉しいんだけど、彼女たちの心痛を思うとね、苦しくて続けたくないんです」


 富永さんは深く悩んでいるようだ。

「私は正妻候補者さんの恋の行方をゲームで表現し、尚且つ皆さんのライバル心向上のためにと考案したのですが、とんだ誤算でしたね。本当にすいませんでした。中止しましょう」


「わかってくれて嬉しいです。富永さんも冥福を祈る会で、一緒に飲みませんか? 結構盛り上がるんです」


「ありがとう、是非参加させてもらうよ。でも一つ問題があるんですが、よろしいか?」


参加するのに問題がある? 何だろう、ひょっとして持参するツマミとか酒を持っていないとか、実は酒が飲めない体質だとか?


「富永さん、手ぶらでいいですよ。他の皆さんが色々と持ってきてくれますから」


「私は前回不評だったダイオウイカから変更して、カブトガニの甲羅焼きと清酒"後家ゴロシ"を持っていくわ」


芽衣、あれは天然記念物。飛騨の鬼殺しは聞いた事があるが、後家さん殺してどうすんの?それにリサの冥福を祈る飲み会だよ、コロシはまずいでしょ。


「そうじゃないんです。問題は大佐の事です」

??なんで大佐が問題なの??


「胴元なんです」

何の??

「ゲームの」

「ちょっと、イライラするわね、小出しにしないではっきり言いなさいよ!!」


短気なステラが怒鳴ると、その剣幕に押されて


「正妻のザ・ゲームの胴元をしているんです。クルーに金を掛けさせているんですよ!」


「「にゃんだとぉぉぉ!!」」


 俺は思い出した、保毛山課長バージョンの大佐が、俺の会社と芽衣さんの会社で闇賭博を御開帳していた事を。


くくくぅぅ

みんなの鼻息が荒い。


「そ、それで誰が人気ナンバーワンなの??」

ステラばかりでなく、彼女たちの最大の関心はそこにある。


「いえ、これは大佐しか知りませんので、私の口からは何とも・・」


「よし、いい機会じゃ。儂らに隠れてコソコソと闇賭博を開いていたなど許せん!  飲み会で大佐を吊るし上げ、ついでにオッズをゲロさせるのじゃ!! みんな儂に協力するのじゃ!!」


 絶対ついででは無いな!。


「おおう!」「はいな」「うん」「やるわよー」

それぞれが元気よく拳を上げる。


 みんな張り切っているけど、目的が違うぞ! 大佐はお前らを賭けの対象にしていたんだぞ、怒るとこ間違えてない?


こうして、第二回リサの冥福を祈る会が開催された。

当然カロヤン大佐がつるし上げられ、好きな酒も飲めずに子羊のように震えていた。



*ヒィッヒヒヒ、次は盆でと思ったが、面白れぇから予定変更だ。てめぇら今のうちに楽しんでおくんだな!ケケケ。

さて次の仕込みをしておくか。ケケケ*


 2021年5月9日

第2回リサの冥福を祈る飲み会  会場タケシ部屋

ステラ、メーベ、ウィルマ、ソフィア、アビゲイル、パンツ王女、シュミーズ、ホル、天乃芽衣、マリア、ミュー、ジョセフィーヌ、

アインシュタイン博士、ニコラ・テスラ博士、ピーマン医師、富永高夫審判員、生贄カロヤン大佐と俺を含めた17名


みんな酒が程よくまわり、相変わらずカロヤン子羊をいびり倒したり、素っ裸になって、お盆ひとつで芸をするアインシュタイン博士に非難が集中していた。


 日付が5月10日に変わる。


ぐぅぅぅ 苦しい・・

胸を掻きむしり、口から泡を吹いた一人の女性がその場で倒れた。


「何事!」

一番近くにいたマリアが駆け寄る。


「ミュー!!」

「ミューが死んでいる!!」


「なんだとぉ」

「なに! ミューがじゃと!?」

パンツ王女も駆け寄った。


「「ミュー!!」」

マリアとパンツ王女が叫び号泣した。

「ぐぅあああああ! 何故じゃぁ!!!!」

「嫌、いや、イヤ、ミュー逝かないでぇぇ!」


二人は一番ミューと関係が深い。

パンツ王女には、長年専属メイド兼工作員としてミューが仕え、マリアとはクローン転移以来、マリアの良き相棒であった。


 うぐぅぅぅ、俺の心配した事はやはり的中した。狙いは彼女たちだったのだ!

「マリア! 急いでミューの魂を確保しろ!!」

「分かってる!! 今やってるとこよ!!」


マリアも語気が荒くなっていた。

全員が保健室に集まり、ピーマン医師の検視を見守る。


「くっ、同じだ。リサの時と全く同じだ。どんなに調べても何も出てこない」

「マリア、お前のスキャン能力を最大に上げて、死因を調べろ!」

「分かってるってば!」


 10分後、憔悴したマリアが口を開いた。

心不全なのか暗殺か、重大な結論を出さねばならない大佐とピーマン医師の顔に緊張が走る。


「「どうなんだ?」」


 ・・・・・・・。

「秘孔 心霊台」


 保健室にいる全員が、悪夢の再来に凍り付いた。

わずかの間に二人も殺された。しかも暗殺だ。


この時俺は、一つの考えに辿り着いた。

「もう、誰も死なせない!」その為には・・・


*え~、それは無理だよタケシ兄ちゃん。まだまだ続けるんだから~

だって楽しいんだもん。タケシ兄ちゃんが苦しむ顔って最高なんだから。うふふふ。

だから、もっともっとxxxが遊んであげるからね*


ついに恐怖の黒幕Xが名乗りを上げた。

真犯人、奴はずっとSHADO本部の中にいたのだ。


 最終章、タケシの地球人類救済と、正妻候補者たちを魔の手から守る戦いが始まった。




 おはようございます。

今日はイラストが間に合わず、過去のイラストを使いまわしました。


今日もご来店の読者様に感謝いたします。

それと、なんと昨日、おひとり様から評価を頂きました!!

貴重な初評価に舞い上がっている作者です。

読者X様、本当にありがとうございました。


では。

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