EP26 SHADO茶番 大岡裁き
SHADO お白洲キャスト
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大岡パンツの紙 パンツ・〇ミエール
与力 ゴーヤ・ウマカバイ
咎人 β版アルベルト・アインシュタイン
β版二コラ・テスラ
ピーマン・ニガテヤネン
証人 メーベ
傍聴人 カロヤン大佐
関野 武
ステラ
ウィルマ・ラミネート
ホル・マリン
北川ソフィア
北川かほり(リモート傍聴) その他興味本位の野次馬クルー
特別傍聴 ミュー
実況 富永高夫
富永実況アナがマイクを握る。
「私は今、SHADO特設お白洲会場に来ています。なんと本日のお裁きの傍聴券を求めて、既に大勢のクルーの長蛇の列が出来ています。これより私、富永が現場からリポートしますので、傍聴券の無い方はパブリック・ビューイング会場でご覧ください」
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ドーン、ドーン、ドーンと太鼓の音が鳴る。
お白洲の荒縄でぐるぐる巻きにされた、下手人3名が俯き神妙に正座している様子がモニターに映し出された。
その様子に観衆が騒めく。
「嘘、あれアインシュタイン博士と二コラ・テスラ博士、それにピーマン医師も?あの人たち、いったい何をしたの?」
「きっと絶対嫌らしいことよ、顔を見てみなさいよ」
「あら、ホント、嫌らしい顔してるわ」
「いやーねぇ、男って」
人を顔で判断してはいけない時と、しても良い時がある。果たして3名はどちらなのか、それは名奉行大岡裁きで判明する。
「SHADO町奉行、大岡パンツの紙様、御なりー」
「おおっと、ここで大岡様のご入場です。今日も出るか、天下の大岡裁きが!」
颯爽と腰を落とし、襟を正す大岡奉行
パンツが役になり切っている。
「さて、これより、関野芽衣かどわかしの一件で吟味するのじゃ」
「皆の者、面を上げい!」
パンツが似合いもしない裃を着て踏ん反り返っている。
流石暗黒帝国の王女である。このような威張り腐る場面では、真価を発揮するはまり役だ。
「お奉行様ぁ、あっしらは何でお白洲に引っ立てられたのか、まるで解せないんだが」
頬に傷のある、見るからに柄の悪そうなアインシュタインが、惚けたことを言う。名演技だ。
「そうですぜ、あっしらコツコツと研究をしていただけでさぁ。それを下手人とは、天下の名奉行が聞いて呆れるってもんだ、なあピーマン」
二コラ・テスラが同調して騒ぎ出した。テスラ、お前もやるな。
「控えよ! 大岡パンツの紙様の御前である!」
与力役のゴーヤ・ウマカバイが怒鳴る。
暗黒帝国は、二人とも意外にノリが良い。その調子。
「ほほう、あくまで知らぬと申すのじゃな、全く身に覚えがないと」
「知らぬも何も、あっしらは関野芽衣とは、ずっと会っておりやせん。あのアマは人妻なんだろ、だったらとっくに旦那の所に帰ってるんじゃねぇのかい? お奉行様よぉ」
その肝心の関野芽衣は、自販機コーナーからズラかって以来、行方不明になっているという。
「うむ、では、証人をこれに」
お白洲の袖から、小町姿のメーベがそよそよと現れた。名演技だ。
「おお! 和服も見事に着こなした、メーベちゃんだぁ! 今日は小町役、かわいいぜ!」
審判依怙贔屓するなよ、公平で頼む。
「そなたの名は何と申す」
「はい、カロヤン屋敷で奉公している、貧乏長屋に住む女中のメーベと申します」おお、声が消え入りそうで、バッチ・グー!
「うむ、して、メーベ、お前は何を見たのか申してみよ」
「恐れながらお奉行様、私はこの二つの眼で、はっきり見たのでございます。この人たちが薄暗い部屋で、ゲヘゲヘ言いながら関野芽衣を裸にして、暗黒魔法を唱えているところを」
「そんな馬鹿な!、それなら防犯カメラの証拠映像があるんだろうな、無かったら只じゃ済まねぇぜ」
「いえ、それは・・・私が芽衣さんの頭をテレパシーで少し覗いてしまったんです」
「何ぃぃ!テレパシーで覗いたってかぁ? そんなもん何の証拠にもならんぜ、それに艦内でテレパシー使用はご法度だ。お奉行様、この女中こそ咎人ですぜ」
「「そうだ、そうだ、俺たちゃ何もやってねぇ」」
テスラと弱気だったピーマンが勢いづく。
一度チャンスと見るや、傷口をズイズイ抉るのが悪党の悪党たる所以。
「これはピンチだぁ、どうするお奉行様ー!」
「それでは、直に本人に聞いてみよう。関野芽衣、出ませい!」
するすると関野芽衣が連れて来られた。一人・・・遅れて二人目が現れる。
「なんだこれはー! 関野芽衣が二人! どうなっているぅ」
興奮する実況だけでなく、傍聴人からも驚きの声が上がる。
「「「えええええ」」」
大佐は渋い顔をして、奉行を睨んでいる。
001関野は、驚きすぎて口が閉まらない。
「弟の嫁が、嫁が・・・芽衣さんが・・・あわわわ」
「問おう、お前たちは何者じゃ」
問われた関野芽衣たちが、ハモって口を開く。
「オリジナル関野芽衣と、カスタム・クローンボディDXの関野芽衣になります」
*コンビニで、疑問に思うことはないだろうか。これは〇〇になります。ありがとう御座います、3000円からお預かりします。
言葉は時代を映す鏡だという。古い人間ほど、時代についていけずに違和感を覚えるものだ。
それは今も昔も変わらない。
「おおっと、一方がクローンのようです! これは大スクープだぁ!」
記者席の報道マンが一斉にフラッシユをたく。
バシャシャ、バシャシャ。
「今日の大岡奉行の名裁きを伝えんと、いつの間にか、暗黒帝国TV局もLIVE中継しているぅぅ!しかし、残念ながらリポーターはBBAです」
「それでは関野芽衣、その方らはいったい何故、二人いるのか説明してみよ」
静まるお白洲、悪党3人から舌打ちが聞こえた。
チッ・・・・チッチキチー(古い!)
「はい、申し上げます。私をこのような姿に変えたのは、そこの3人の男に相違ありません」
「聞いたか、本人がこのように証言しておるのじゃ、申し開きがあるのなら、申してみよ!」
いよいよ、観念するかに見えたが、悪党なら必ず使うあのセリフを解き放った。
「「「記憶にございません!」」」
歴史を振り返ってみても、多くの政治家や大物が使った伝家の宝刀、もう一つの奥義が、入院だ。
この宝刀と奥義を使いこなせば、悪党として一流である。
「記憶にないか、それなら致し方ない。奉行権限でお前たちの記憶を覗くことになるが、それでも知らぬと言い張るか!」山場だ。
「アドミニストレーター!」
奉行が叫ぶと小悪党の様子が一変した。
テレパシーで記憶を覗かれたら、100%言い逃れが不可能、3人の小悪党は観念して、事実を認めた。
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説明しよう。
①下手人3名は、新しいカスタム・クローンボディDXの実験体を探していた。
画期的なことに、魂のコピーで使用可能だからだ。
②そこへうまい具合に、自分が二人いればと悩む関野芽衣に出くわした。
③双方の利害関係が一致して、クローンを作成。
④カスタム・クローンボディDXには、触媒に惑星連邦女性の血液が必要があったため、検査だと偽りディープ・グラスの血液を採取した。
⑤連邦女性の血液中に隠された特殊遺伝情報 TOKIMEKI遺伝子が芽衣のクローン体に取り込まれてしまった。これは小悪党どもの誤算であった。
⑥クローン体になった芽衣が、001関野を目撃して、ご主人様超大好きフォーリン・ラブに落ちた。
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洗いざらいゲロしたことにより、事実関係が判明した。
「罪状は明らかじゃ。3名の者は、ご禁制のクローン・ボディを試したいばかりに、芽衣を誑かした。その結果、ご主人様を狙う不届き者を一体生んだ事は、万死に値する!」
その言葉を聞いて震えあがる小悪党3名。
「判決を申し渡す。主文、おめぇら3名は、SHADO内引き回しの上、 」
「ちょっと待てい!」
声を上げたのはカロヤン大佐だ。
「今は地球人類救済のため、一丸とならねばならん。それに3人は結果を見れば、救済計画に貢献したのだ。二人の芽衣がいれば、IQ180のデュアル・コアを活用し建造計画が早まる。ここは情状酌量の余地があり無罪を主張する!」
「なるほど、本来なら極刑は免れぬところではある。大佐の言うとおり、人類未曾有の事態じゃ、ここは無罪放免とするのが、最善であろう」
「改めて判決を言い渡す。3名の者は偶然の功績に免じ無罪放免じゃ!」
傍聴席から大きな拍手が沸く。余りの迷裁きに暗黒帝国側TVクルーもBBAも涙している。帝国側の視聴率は、かなりの数字を叩き出していることだろう。
結果を見れば、芽衣が二人になったことは歓迎すべき事だ。罪を憎んで人を憎まずの精神を評価され、パンツ選手は富永審判員から、思わぬ2ポイントをゲット。
これにはパンツ王女は歓喜した。ただ真相究明を理由に、悪ふざけしたいだけだったのだ。とんだ所で瓢箪から駒が出た。
傍聴席では、ポイントを稼げない、未だ振り出しのホルが悔し泣きをしていた。
泣くなホル、明日という字は明るい日と書くのだ。希望を持って生きてくれと誰かが思うのだった。
「本日のお白洲それまで!」
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お裁きは終了したのだが、傍聴席が騒がしい。
「あうあう、儂がもう3年若ければ」
と、何か001関野にべったりと吸い付き、愛をアピールする女?がいた。
関野 武にフォーリン・ラブした暗黒帝国TV放送BBAである。
「くっ苦しい、生気が吸い取られるぅ、助けてくれ」
と関野が悶え苦しんでいた。
流石にこれはまずいと、暗黒帝国TVクルーにひっぺ剥がされ、引きづられて行く姿には、誰も同情しない。
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誰もいなくなった傍聴席で、不敵に笑う者がいる。
カスタム・クローンボディDX、クローンか、その手があった。あれを使えば私も・・・神は私を見捨ててはいなかった。
直訴
お代官様、おねげぇでございます。
「なんじゃ、いきなり」
わしら貧乏百姓は、毎日、日の当たらない生活で苦しんでおります。
どうか、領内に儂らの窮状を呼びかける立て札を!
「ふむ、あい わかった。やまじじい、そちの訴えを聞き、立て札を立ててやろう。これで少しは注目されるやもしれん」
ははーっ。




