キアラと月食の獣

神話の時代、太陽を食らう使命を持った狼と、月を食らう使命を持った狼が居た。
この二匹は兄弟で、父親は神殺しの狼、母親は巨人。
二匹はそれぞれが呪縛に近い使命を負わされ、ひたすらに太陽と月を追いかける。

神話の時代は神話の中に、神話と称される程に遠い過去に。
神話の真実もまた闇の中に。

これは一人の女の子と一人の獣の物語。