声優さん。
【あらすじ】
このエッセイは主にアニメを軸としての声優について、思ったこと感じたことを独断と偏見と経験と推測と妄想によって書いたものです。
あまり呑み込まずに、ガムの様に召し上がってください。
【掲載話数】
12
【初回掲載日時】
2016-04-19 17:31:29
【最終掲載日時】
2016-06-24 21:26:53
------------------------- 第1部分開始 -------------------------
【サブタイトル】
16年冬
【本文】
僕は、声優が好きだ。
なんかこう、ストレートに書くと一部の人にアイドルオタクのようなイメージを持たれそうなんだけど……残念ながらそういうカンジの人じゃないです。期待に応えられず申し訳ない。
僕が好きだと感じているのは、主にアニメを軸としての声の事です。
なので声優さん自身が可愛かろうがカッコよかろうが、おっぱいが大きかろうが脚が綺麗だろうが、恋人がいようが結婚しようが……割とどうでもいい。そんな風に思ってたりします。
このエッセイはそんな僕が声優について思ったこと感じたことを、独断と偏見と経験と推測と妄想によって書いていくものです。なのであまり呑み込まずに、ガムの様に召し上がってください。
僕がアニメを本格的に見るようになったのは、6年前の2010年の4月頃からになります。
そして2011年から個人的年間アニメランキングと声優ランキングを作り始めました。まぁこんな事聞くとものすごいオタク感を感じるかもしれないですけど、残念ながら僕は大したオタクではないです。(自分としてはオタクかどうかも不明)
で、今回は2016年の1月から3月末までに、僕が見たアニメを基に印象に残った声優さんを書いてみようとそう思ったわけです。
気を付けてほしいのは1月から新しく始まったアニメのみの感想ではなく、僕が1月から3月末までに初めて見たという時系列になります。なので「今頃そのアニメの話すんの?」とかは普通にあるかと思います。
それともうひとつ判断方法についても触れておこうかと思います。まぁ視聴環境みたいなもんと言えば分りやすいですかね。
僕はアニメを見るときは、基本的にステレオ音声のテレビで見ることにしています(ちなみに音量は19~22くらい)これをする事によって声優さんの演技を僕が出来る範囲で同じ条件にして見る事が出来るからです。
アホみたいって思われたかな? でもそうやって独自にルールを作って声優さんをひとまとめにしないと、ちゃんと判断できないと思うんですよね。このアニメはテレビで見て、これはスマホでこれはパソコンでって見て同じように判断なんかできないと思ったんです。ましてやランキング作るわけだしね。
なぜそうする事にしたのかと言われれば、僕のアニメ史において忘れる事の出来ない事件である、WORKINGの乱のせいと言えます。僕はこの事件によってテレビの音声の設定と監督それから音響監督の大切さを考えるきっかけになったわけですが、まぁ今は置いておきましょうか……。
僕がこの冬に見て印象強かったなぁと思った声優さんをこれから書いていくわけですけど、結局のところアニメ自体が自分にとって面白いと感じられなければ声優さんの印象も強くは残らないんですよね。他にも出番や見せ場がどれだけあるかで、台詞の量も変わってくるし。演じたキャラとどれくらい声が合っていると感じるかってところもあるので、もう完全に個人の感想でしかないです。
とまぁ前置きしまして、まずは「灰と幻想のグリムガル」から細谷佳正と吉野裕之を挙げたいと思います。
正直この作品に関しては声優さんの印象に対してかなり迷う所がありました。なんせ雰囲気が独特でゆったりとしてたんですよね。台詞を言うというより喋るカンジがけっこう独特で、あまり馴染みのないものだったんです。
でも見終わった後の印象としては、なんか思ったより全然良くてね。この作品は監督が音響監督も兼ねていて、監督のイメージする世界観というか雰囲気が映像と音の両方で統一されていたのが良かったのかもなぁって思ったんです。んで、その中でも僕は細谷君と吉野さんの印象が強く残ったんですよね。
僕の細谷君のイメージはストライクザブラッドでの印象があんまり良くなかったんだけど、この作品の細谷君はへたれ感というか、なよなよっぽさのあるキャラが新鮮でその辺もあって良かったんですよね。なんていうかあの少し掠れてる感じがけっこう効いてたんだよなぁ。去年ダンまちでの印象も良かったりしたんで今後にも期待できそうだなぁと思います。「ブブキブランキ」でも面白い声出してたしね。
吉野さんに関しては、もう完全に自分の領域の役だったんじゃないかと思います。僕の考え方の一つとしてその役を他の声優なら誰が出来るか、というのがあります。それがパッと出るようなら僕にとっての印象値は最高にはならないんです。でも吉野さんの役にはそれが出てこなかったし、僕としてはあのキャラに吉野さんの声が溶け込んでるなぁと感じました。
ちなみに印象値は最高では無かったけど、小松未可子と安済知佳もかなり良かったかなと思います。あと落合福嗣も思ったより声優さんで今後どうなっていくかなぁと思いました。
お次は「無際限のファントムワールド」から田所あずさを挙げたいと思います。
なんか「田所~!?」という声が聞こえてきそうですね。まぁ僕も割と思います、田所あずさって誰やねんって。でもそこが京都アニメーションの面白さかなぁと思います。もしかしたら音響監督の鶴岡さんがキャスティングにかんでたり……するのかなぁ?
正直、田所あずさで覚えてるのは健全ロボダイミダラーにいたなぁってくらいです。しかも声とか思い出せないし。でもまぁこの作品では印象強かったんだよね。基本的に初見だと印象値がかなり高くなるんですよねぇ、他であんまり見てないって事で。結果こうやってメインキャラとして見たのが、かなり良かったりするとまぁこんなもんですわ。でも上手くハマってたなぁと、そのキャラの声として溶けて込んでたと僕は感じました。そのキャラは主人公の周りをうろちょろする妖精みたいなヤツなんですけど、それを主人公がけっこう雑に扱うんですよね。はたいたり軽く踏んづけたりって。そこで大事なのがその雑に扱うシーンを笑いに変えられるかって事だと僕は思うんです。その点を田所あずさの声のカラーっていうのかな、その明るさが上手く笑いに変えるのに貢献してたなと思えたんですよね。
あとは久野美咲も面白いなぁとは思ったんですけど、見せ場がそんなに多くない事も考慮して印象値は最高にならなかったです。
------------------------- 第2部分開始 -------------------------
【サブタイトル】
16年冬 2
【本文】
前回書いた声優さん16年冬の続きになります。
で、続きを書く前に少し前置かせてもらうと、このエッセイで挙げた声優さんは、僕が作っている年間総合面白かった声優大賞みたいなものに使うポイントの最高点を取った人達になるんですけど。最高点とその一つ下の差って何? と言われますと、それはもう完全に僕の好みになります。なので、ここで挙げてはいないけど、僕が良いなぁ面白いなぁと思った声優さんはここで挙げた声優さんの3倍くらいはいると思って下さい。
さて、次に取りあげたいのは「食戟のソーマ」から松岡禎丞、高橋未奈美、石上静佳を挙げたいと思います。
食戟のソーマは去年放送されていた作品なんですけど、僕の時系列では今年の冬に入ります。
まぁこのアニメを見て思ったのはジャンプ作品は1クール2クールで区切って作られると面白くなるなぁってね。素人目で見ても力入ってんなぁって思った作品なんですけど、出てる声優さんもまぁすごいし、まぁ多い事。正直、主人公とヒロイン以外のキャラにもっと出番とか見せ場があったら多くの声優さんが印象値最高だったかと思います。
んで、その主人公を演じていた松岡君を、僕は印象強くて良かったなぁと思いました。僕個人としてはああいう熱くてまっすぐなキャラが松岡君の声には合ってるなぁ、らしいなぁと思ったんですよね。主人公のキャラの絵も松岡君の声に合ってると思うし、主人公の生い立ち、背景にもすごく合ってると思ったんです。超個人的印象なんですけど、松岡君の声って両親の揃った幸せな家庭に育ちました、みたいな感じがしないんですよ。むしろ父子家庭、母子家庭に育ちましたとか、あるいは両親ともいない環境で育ってきたっていう、そういう感じがするんです。そんなところも含めて、主人公に声が溶けてたなぁって感じたので印象強かったです。
お次は高橋未奈美なんですけど、まぁほぼ初見って言っていいくらい印象の蓄積されていない声優さんでした。エキストラで何回か見たなぁとは思うんですけど、おそらく新人級の声優なのかと思います。
去年あたりからより強く思う様になったのは、即戦力級の新人がホント増えたなと。声優を目指してる人がかなり増えた事が原因の一つかと思うんですけど、最近の新人は1話目からしっかりキャラ作ってきますよね。まぁチャンスは一度でも取りこぼせないからだと思いますけど……。
印象が良かった理由としては馴染みが無い声で新鮮だったというのが一番なんですけど、意外と声優界でのああいった田舎娘系の領域が空いてたんだなって気づかされたところもあります。今の新人や若手で田舎娘で思いつく人があんまりいないんでその辺が印象が強くなった理由の一つかなと思います。
最後に石上静佳について書いていきますか。主人公とヒロイン以外ではこの人だけが印象値が最高だったわけですけど、まず声そのものがけっこう印象に残りやすい人かと思います。演じたキャラが色黒で不良っぽい見た目の子なんですけど、そういうキャラは今後けっこう演じる事になるんじゃないかなと思える程、キャラに声が溶け込んでたかと思います。事実この作品は2015年放送でしたけど今冬にやっていた「ブブキブランキ」でも口の悪いキャラをやってますしね。石上静佳も新人級の声優なのかと思うんですけど、新人の中ではかなりお笑いが出来そうに僕は感じていて、そういった事も考えると2016年はもっと領土を広げられるんじゃないかなって気がする一人ですね。
とまぁ、今回「食戟のソーマ」で良いなぁ好きだなぁと思った3人を挙げたわけですけど、こういう力の入った感のあるアニメでたくさんキャラが出てくる作品は、声優好きとしてはホント楽しいなぁって感じますねぇ。キャラが多い分、声優さんに合ったキャラを演じられる確率が上がりますからね。
実はこの作品で僕が一番印象に残った声優さんは能登麻美子さんだったりします。ただ出番があんまり多くなくて、キャラも部類としては脇役に入るキャラだったんで、印象値最高にはしなかったんですけどまぁ良かったんだなぁ。割烹着の似合う声優さんってあんまいないなって思ったよ。今の新人だったり若手ってどっちかっていうと洋風なイメージの方が強くて、この作品で能登さんが演じたような和風な見た目のキャラは割と中堅以上の声優さんの方が合ってんだなと思わされました。今年に入ってからも能登さんは珍しい扉を開けて、新たな道を開拓してるみたいで今年も楽しみの声優のお一人だったりします。
------------------------- 第3部分開始 -------------------------
【サブタイトル】
16年冬 3
【本文】
今回は「うたわれるもの~偽りの仮面~」から藤原啓治、種田理沙、利根健太郎、加隈亜衣。水瀬いのり、原由実の6人を挙げたいと思います。
……多いなぁ、完全に偏ってんなぁ。とは僕も思うところではあります。でもしょうがない、だって結局は僕の好みだからさ。あと、この冬見たアニメで印象が最高値だった声優さんがいるアニメはこれで最後になります。
正直このアニメを見ている途中で原作のゲームに手を出してまして……その辺の印象がそれなりに影響してるかなとは思います。ついね、今の新人と若手のゲームでの声優ぶりを見たくなってしまって,やってしまいました。ただ収穫はそれなりにあったと思ってます。
まず藤原啓治ですが、この方は僕の大好きな声優さんの一人でありまして。その人が主役やるってなったら基本的にそりゃ印象良くなります。しょうがない、だって好きだから。
……とはいうものの、実際にこの目で見るまではちょっとおっかなびっくりと言いますか「大丈夫なのかな?」という思いはありました。なんせ主人公に声を当てるのも久しぶりでしょうし、そのキャラもわりと若そうなキャラだったんでどうなんだろうと。んで話を見てキャラを知り始めたら、藤原啓治が抜擢された理由ってのも納得だったし僕としては良かったなと思いました。
ただ、見たのがアニメだけだったら印象はここまで良くないかもしれないです(笑)
次に種田理沙なんですけど、僕は種田の今までやってきたキャラと相性があまり良くなかったんですけど、この作品で初めて良いなって思えたんですよね。なんというか種田の声はやっぱり黒髪が似合うなと感じましたね。演じたキャラの、おてんばなんだけどどこか気品のあるっていう所にも種田の声がしっくりきたし、ハマり役かなと思います。
今、種田理沙に必要そうなのはこの作品で演じたような、セリフだったり語尾に特徴のあるキャラなのかもしれないと感じました。僕が種田理沙を初めて見たのは「境界の彼方」だったと思うんですけど、そこからの長い間ずっと、普通の口調で喋るキャラが多かったのかなと、なんとなく思っちゃいました。今後はもっと個性が爆発しちゃってる様なキャラをやってるとこを見てみたいですね。
利根健太郎という声優をいったいどれだけの人が知っているのだろうか。僕としても「バクマン」で担当編集者やってたのを覚えてるくらいなわけで、そんなぶっちゃけアニメにおいて完全脇役な声優さんがあれだけ目立つメインキャラを演じる事があるとはねぇ~。いやぁ~びっくらこいた。
そして何がびっくりって、演技が想像以上ですごく良かったってとこだよね。やっぱり脇役でもずっと続けてる人って力持ってる証拠なんだなぁ。
今作の利根さんが演じたキャラは事実上、2種類の演じ分けが必要でしかも真逆に近いくらいギャップがあるわけでして。それをキャラの声質を雰囲気として同じ人だと感じる程度にきちんと残しつつ、話し方や発音、あるいは間で別人格にしっかりと演じ分けていて、いやぁ~超面白かったっす。
おそらく利根さん自身「こんな事は二度とない」ってくらいの気持ちで声を当ててたんじゃないかなと勝手に思ってます(笑)もちろん初見に近いって言えるから、声自体が新鮮だったってのもあるんだけど、それにしてもハマり役だったと思いますよ。
ってかこの作品のキャスティングを担当した人は己の中に確固たる信念を括ってると思うよ。ホント。
加隈亜衣も種田理沙と同様、僕と相性の良くないキャラを演じてる事が多くて、印象に残ってるキャラとしては「六花の勇者」でやってたのくらいだったりします。
でも、意外に加隈の声は高い声質のキャラの時でも、低い声質のキャラの時でも「加隈亜衣の声だな」って判るくらい特徴がしっかりとある人で、声としての顔がちゃんとある人だなとは思ってました。後はその声が合うキャラとうまく出会えるかだなと。それが、僕にとっては今作で演じていたキャラだったわけです。
まぁ加隈の声は、ぶってるとは感じるよ……ぶり切ってると言ってもいいかも。でも、だからこそ今作で演じた様な、わりと本当に裏の無い純真無垢っていうキャラに声を当てた時にその声がハマるのかな、とも思います。しかしながら、今のアニメの流れを考えるとそういうキャラの需要は今後あんまりないかもしれないですけどね……。
あのキャラの声を聴いて、原由実が演じていたと判る人はあんまりいないでしょうね。それくらい今までの原由実とは違う、新境地を開いたキャラになってると思います。「オーバーロード」で原由実を見た時に随分雰囲気を変えてきたなとは感じたんですけど、まさか今作でもガラッと雰囲気を変えてきてこんなにキャラに溶け込むとはって感じですかね……面白かったなぁ~。方言のあるキャラだと色々遊んだり工夫出来て良い印象を持ちやすいのかも。
この作品がけっこう好きで、演じていたキャラがエセ京風関西弁で印象に残りやすくて、声が新鮮だったって事も印象が最高だった理由だけど、単純にハマってたと思うし、演じてた本人も楽しめてたんじゃないかなと思うよ。原由実がどんな人か知らないけど(笑)
そして、最後に水瀬いのりについて書いていきたいと思いやす。っつかこの人も、新人級の声優なんですよね……マジで声優界は混沌としてきたよね。2000年代後半にいたら確実に人気声優になってただろうなって奴らばっかり、もう。
水瀬いのりは「恋愛ラボ」で見た時から印象に残ってはいたんで、声質的な良さはあったんだと思います。ただ僕としては、それ以上に演技の部分ですごく面白さを感じる声優の1人だったりします。
まずなんといっても新人だけじゃなく先輩声優と比較して考えても、お笑いが上手いのは間違いなくです。ツッコミも上手いし、ボケまでの持っていきかたとかも良いし、印象としてはかなり考えながら役をやってるなって思います。もしかしたら指示されてたり、適当にやってんのが上手い事いってんのかもしれないけど、その辺はわからんです。
それでですね、水瀬いのりはお笑いが強いなとは前から思ってはいたんですけど、今回ゲームでの演技っぷりを見まして、よりそれが自分の中で明確になったかと思います。
詳しい事は知らない(知ろうともしてない)ですけど、ゲームとアニメの違いの一つとして時間的制約があると思うんです。アニメの場合はきっちり何秒以内でってのが当たり前で、ある程度決まった秒単位での演技になると思います。でもゲームの場合はそれがアニメよりもだいぶゆるいと思うんです。大体のおおまかな秒数っていうのはあると思うんですけど、どれくらい秒数をかけて演じるかってのは声優さん個人の判断なんだろうと僕は思ってます。あれだけ大量の台詞の一個一個にディレクターとかが指示を出すとは思えませんしね。
なので今作の様なゲームを通して声優さんを見ると、けっこう演技への取り組み方ってのが見えてくるわけでして。そこで見えてきたのが水瀬いのりの面白さと種田理沙の真面目さだったんですよね。
水瀬いのりはまぁ楽しそうにやってるなって思いましたよ。自分の間をしっかり持ってたし、少し遊んでんなって思うところがあったりで聴いていて飽きないし、声自体に笑わされることもけっこうありました。
一方で種田理沙に関してはアニメで見ていた時にはあまり感じた事のない、飽きてる感、つまらなさ感が漂ってたんですよね。シリアスな場面では良いなって思えるんですけど、日常的な場面になると単調気味になってしまっていて……。
今、種田理沙は演じる事を楽しめているんだろうか? なんていう、だいぶアホな事を勝手に思ったりもしました。
アニメよりはある程度自由を与えられているはずなのに、ゲームでの種田理沙には少し窮屈さを感じてしまって、ちょっと生真面目に取り組みすぎてんのかなって感じました。
でもまぁ種田理沙ってお笑いに弱い声優だと思うんで、個性的なキャラを砕けた演技でやっても合わないかも知れないし、事務所の方針みたいなのもあったりして出来ないのかも知れんけど……もっと変なキャラやってんの見たいなって思いやした。
------------------------- 第4部分開始 -------------------------
【サブタイトル】
16年冬 締
【本文】
……というわけで、16年冬で見た声優さんで好印象な人達を書いてきましたけど、思ったよりも長くなって自分でもびっくりでした。
とはいえ他の作品にも印象に残った声優さんは結構いまして「紅殻のパンドラ」では初見で新人であろう福沙奈恵がやっぱり一話から良くてハマってたなと思うし、ピングドラムでの印象しか残ってなかった三宅麻理恵もこんな面白い声出来んの!? って思ったし、「ブブキブランキ」では津田健次郎がダンディだろぉ~ってなってたし、小澤亜李もやっぱり印象的で面白いなって思ったり、まぁ結構楽しめた冬だったかと思います。
今回このエッセイを始めるにあたって、本当は否定的なことも書くつもりではありました。
ただ、あんまり得意ではないんですけど、声優さんを検索して少し情報を得ようと思ってやってみました所、まぁ~批判的な意見の多いこと多いこと……(苦笑)
そんな事もありまして、まずは声優さんの良いと思ったところをひたすら書いてみようと思ったわけですが、あんまり面白くなかったかもですね。やっぱり批判あっての賞賛なのかもな……。
最後に、もしこれを見た人で声優を目指してるもしくは周りに声優を目指してる人がいるって方がいましたら、絶対にやめた方がいいと僕は言っておきたい。
本当、普通に何も残らない可能性があると思うよ。
どうしても声優という職業に興味があるなら、他の事にも目を向けながらであったり、上手くいかなかったとしても親の恩恵にあずかれる人とかじゃないとマズイ気がします。あとは俳優や女優というものを役者としての軸、基盤とした上でそこからの延長線上で声優という演技をする方が僕は良いんじゃないかと思います。もちろんこのやり方じゃ普通のアニメにはなかなか出られないと思いますけど、僕は声優界の現状を一般人目線で見てて、そう思っちゃいました。
去年からけっこう思うところはあったんですけど、今やってるアニメなんかを見ているとなんかキャスティングがテキトーになってきてんじゃねぇかって感じます。マジで。
正直今やってるアレとかソレとかのアニメを見てると、ほとんど演技というものに関わってこなかった僕でさえ「はぁ!?」ってなることが増えてきたんですよね。
それをアニメを中心とした声優を目指してなんとかなれたばかりの人なんかが見て、どう思うんだろうってさ。たぶん自分の声とテレビから聴こえる声の違いなんてわかんないよ。ってかそんな違いなんて無いと思うし。そんなもん見せつけられてさ納得なんかできんのかなって思うんだよ。
それでそんな気持ちを抱かされて、大事な若い時期を過ごしてくのかなって妄想したら、なんか勝手に心配になっちゃったんですよ。
声優を検索して出てきた批判なんかを見ていくと、意外とわかるなってものが多くて声優に興味ある人がけっこう書いてんだろうなって思ったら、なんだかなぁってね。
声優の仕事っていえるものってアニメとか実写吹き替えとかゲーム、あとはドラマCDくらいなものだと思うんです。それ以外のナレーションとか歌とかラジオとかはさ、ぶっちゃけ声優だからこその仕事とはあんまり思えなくて。
そう考えてくと、声優を目指して、声優として何かを残すなんて本当に夢でしかないんだろうなと思います。
とはいえ所詮、夢を一度も見つけた事のない人間の発言なんでその辺に吐き捨ててってくれて構いません。夢ってもんがどれだけ大事なもんなのかわかんないけど、見つけたなら追ってみる事が人生において必要な一歩になるのかも知れないし。
まぁ、声優という職業がお笑い芸人より旬を過ぎるのが早くならない事を願っておきます(笑)
「3月のライオンに起用される声優の推察と予想 前編」
今春のアニメが絶望的に合わないので、アニメ化が決定して以来ハラハラドキドキしながら待ち望んでいる、シャフト制作のNHKで秋に放送予定の羽海野チカさん原作「3月のライオン」に起用される声優さんを予想してみようと思います。
まずは起用される声優さんを考えるに当たり、僕が気になったポイントを3つほど挙げておこうと思います。
1つめは、シャフトの法則(のようなもの)は今回どれくらい適用されるのか? という事です。
シャフトのアニメをよく見る方ならわかると思いますけど、シャフトの声優のキャスティングは独特な雰囲気がありまして、新作アニメのキャスティングに自社制作のアニメに出演したことのある声優さんをひいきにしている印象が、僕にはあります。なので声の印象が全く合わないって事が無い限りはその人たちを起用するのではと思ってます。
2つめは、羽海野チカさんの前作である、ハチミツとクローバーのアニメの印象をどれくらい継ぐのか? という事です。
ハチミツとクローバーのアニメはJC・STAFFが制作した訳ですけど、メチャクチャ面白かったんですよね。当時僕はまだ本格的にアニメを見ていなかったですけど、それでも出演している声優さんがすごい面白いと思えたほど良かったんです。
実際この作品を通して、ハチクロを知ってマンガ買って3月のライオン買ってとつながってきたわけでして、正直3月のライオンを見てるとハチクロに出てる声優さんのイメージがけっこう湧いてきます。
なのでハチクロの声優の印象を全く継がずに作るとなると、ちょっと不安になるかもです。
3つめは、NHKはキャスティングにからんでくるのか? という事です。
この辺になってくると、正直まるでわかんないです。ただもし、からんでくるなら俳優や女優なんかも候補として挙がってきたりするのかなって考えてます。題材としてはドラマに近いと思うんで、実写化も決まってるくらいだし、もしかしたらなくもないのかなぁと思います……けどそうなったらもう予想はお手上げですね。
とまぁ以上の事を多少なり踏まえまして、そこに個人的希望なんかも合わせまして、起用される声優さんを予想していこうと思います。
桐山零「花江夏樹」(神谷浩史・神木隆之助・入野自由)
川本あかり「茅野愛衣」(大原さやか・能登麻美子)
川本ひなた「高橋未奈美」(花澤香菜・大亀あすか)
川本モモ 「……」(茅野愛衣・田中あいみ・水橋かおり)
まずはメインキャラ4人に合いそうな人を挙げてみました。「」に書いてる声優さんが本命の人になっています。そして左から順に第一・第二・第三候補という具合になってます。
なので「」に名前が入っていないキャラは、僕としては本命のいない「オーディションで良かった人を……」状態になっていると思って下さい。
おそらく主人公は声優に詳しい方なら花江夏樹を推してくるのかなと思います。それには僕も同意見なんですけど……彼にはすごく気になる点がありまして。僕は見ていないのでなんとも言えないっちゃ言えないんですけど「四月は君の嘘」というアニメで花江夏樹が似たようなキャラを演じているらしいとのことで、もし本当に桐山零と近い主人公を演じてたなら、僕としては「う~ん…」となっちゃうかなぁ。僕の好きな漫画なんでね、個人的に主人公にはなるべく独自性を大事にしてもらいたいんです。本作の主人公の声が他の作品の主人公の声に引っ張られちゃうのは「ちょっとなぁ…」とは思います。
花江がダメだったら他に誰だろうと考えて思いつくのは、神谷浩史さんでした。このキャラはモノローグがかなり多いのでね、その辺の熟練度が最強クラスの神谷さんなら安定感があるし面白くなると思います。制作がシャフトという事もあるんでわりとあるかなと思います。後は実写映画で桐山零を演じる神木隆之助か入野自由くらいしか思いつきませんでした。
三姉妹の長女あかりは茅野愛衣で決まりなんじゃないかと思ってます。次いで大原さやかさんが来るわけですけどハチクロに出てる人をまたメインで使うかなぁ? とはやっぱり思うんですよね。あかりは母親役であって母親じゃないんでね、声の印象としては大原さんだとしっかりし過ぎるというか強くなり過ぎんのかなって思います。それに茅野さんにはこのキャラを演じる事によって声優としてもう一段面白くなってもらいたいです。もし二人がダメなんだとしたら後はなんとなく能登麻美子さんかと。
次女のひなたは高橋未奈美が面白いのではと思ってます。花澤さんも出来るかなとは思うんです、けど物語の流れを汲むとどうなのかなぁと思ったんですよね。攻撃対象にするなら僕としては高橋未奈美の声の方だなと思ったんです、あと多少なり地味さも必要な気がするしね。それに花澤さんには他にやって欲しいキャラがいるんでねそういった意味でも本命ではないかな。大亀あすかはシャフトなんでなんとなくです。
三女はもうオーディションしかないんじゃないかなぁ? 幼稚園児の声出来る人って浮かびはするんですけど、モモに合うかは微妙なんですよね。なんでなんとなく浮かんだ茅野愛衣・田中あいみ・水橋かおりを挙げてみましたけど、声が合うかは分からないですね。ただこの役はけっこう雰囲気を変えてくるタイプの子なんで、声はかなり印象的な方がハマりそうな気はします。
------------------------- 第5部分開始 -------------------------
【サブタイトル】
――に起用される声優の推察と予想 後編
【本文】
後編ではメイン以外のキャラについて書いていこうと思いますが、色々考えてみますとおそらくシャフトが作ってきたアニメで一番キャスティングが大変な作品になるだろうと思います。羽海野さんの描く世界では良い人も悪い人も目立つヤツばっかりなんでね、下手な人起用しちゃうとあの世界観がガタガタしちゃうでしょうから。少しだけ出てくる様な脇役でさえもしっかりとした人にしないといけないと思います。
個人的にはモブ役でさえ気になってたりします(笑)ハチクロの時は中村悠一・安元洋貴・小野大輔という現在では考えられないような面白い面子がモブやって盛り上げてたんでね、なるべく期待値の高い良い新人を使って欲しいなとは思います。
それでは、起用されそうな声優さんの予想をずらーっと書いていきますか。(まぁだいぶハチクロに引っ張られちゃってるけど……)
川本祖米二「……」(立木文彦)
ちょいと悲しい話なんですけど、思い浮かんだ方々が亡くなっていたという……あとはもう、立木さんしか浮かばなかったです。
美咲「沢城みゆき」(大原さやか)
タバコを吸う役をやれるのは沢城みゆきだろう! という安直な発想ではあったんですけど、沢城みゆきならこれくらいの年齢の人をやれるだろうし、単純に見たいです。それに久しぶりに日常モノの普通の人間を演じてるのを見たいっす。大原さんでも面白いかと思いますけど、美咲にタバコを吸わせるなら微妙な所です。
幸田「大塚芳忠」(立木文彦)
この役の顔を見て浮かんだのは大塚芳忠さんだったんですけど、笑いを起こす役じゃないんで違う人の方がいいのかもなぁ。立木さんは必ずこのアニメに出てくるはずなので、ここも候補に入ってます。親子関係が上手くいってない感じは合ってるかと…(笑)
幸田香子「花澤香菜」(沢城みゆき)
香子は僕としてはもう花澤香菜で決まりですね。香子が『魔女』なら沢城みゆきとかあるいは日笠陽子でも面白いかと思います。でも香子は魔女『じゃない』所が大切な所だと思うんで、そうなると花澤さんの方が合うと思うし、主人公との関係性も考慮するとハマり役かと。
二階堂晴信「梶裕貴」(中村悠一・岡本信彦・うえだゆうじ)
二階堂も僕としては梶裕貴で決まりだと思ってます。この役はカッコよさ・熱さ・幼さ・可愛らしさが求められると思うんです。そしてその条件を全部達成できるのは梶君しかいない気がします。少なくとも梶裕貴がこのアニメに出演するのは間違いないでしょう。中村さんはなんか見てみたいなぁとは思ったので候補に入ってます。
島田 開「中博史(笑)」(藤原啓治・三木眞一郎)
まぁ、まず無いとは僕も思うところではありますよ? でもねぇ僕の中では揺るぎないんですよね~島田を中博史にやってもらいたいという思いが。顔とか見てるともうね、中博史しか聴こえてこないんですよ……。でもあれだけ目立つ役なんでね、藤原啓治さんの方が良いのかもしれない……けど、見たいんですよ! この作品で中博史を! 島田がダメでも最悪どこかで中さん見せてほしいなぁ……。
三角龍雪「櫻井孝宏」(浜田賢二・日野聡)
櫻井孝宏はどんな姿かを知ってる声優さんでして、その見た目のシンクロ率がけっこう高かったんで本命だと思ってしまいました。でもこの役の台詞とか立ち位置とかその辺を上手く引き出せそうな気はするので良いかなと思います。あとは漫画を読んでる時に聴こえてきたのが浜田賢二さんだったんでイメージとしてはあるのかと思います。日野聡はなんかメガネが引っかかったのです。
松本一砂「高木渉」(関智一・土田大・小西克幸)
一番この役をやりそうなのは関智一さんなんですけど、印象としては高木渉さんの方が面白いかなと思ったんです。この役はそんなに目立つ役じゃないんで、そういった意味では土田大さんが良いのかなとも思ったりしたんですけど、でもだからこそ声の印象が強い高木さんが面白いかなと思いました。
林田高志「杉田智和」(藤原啓治)
この役は杉田智和にやって欲しいですね。笑いを生みつつ主人公を思いやるあの感じは、杉田さんなら上手く表現出来ると思います。この役は誰がやるにしてもツッコミが上手くないと成立しないと思うので、そう考えると他に思い浮かぶのは藤原啓治さんだと思います。藤原啓治さんはこの作品とはかなり相性がいいと思うんでね、一つくらい兼ね役があっても面白いかもですね。
後藤 「藤原啓治」(小山力也)
僕としてはこの役で藤原啓治さんを見たいと思ってます。見た目と声も合ってると思いますし、あのがっつりとした男らしさにも合ってるかと思うんでハマり役かと思います。他に浮かぶのは小山力也さんが面白いかなと思うんですけど、小山さんはどっちかって言うとチョイ不良オヤジの印象があって、この役の様な悪いオヤジにはどうなのかなぁとは思ってます。
宗谷冬司「神谷浩史」(石田彰)
この役はあんまり台詞が無くてですね、一つ一つの台詞を印象強くしなくちゃいけないと思うんで、そうなると神谷さんかもしくは石田彰さんだと思いました。それにこの役にはすごく印象的な台詞がありまして、それをバッチリがつんと決めないといけないんで、そう考えるとやっぱりこの二人かなと。
神宮寺(会長)「菅生隆之」(大塚芳忠)
強引に物事を運んでいく感じと会長という役職を考慮すると、菅生隆之さんが良い感じだと思います。年下をいい様に扱う感じとかも菅生隆之さんの声なら合うかと思います。この人は声に酒の匂いを感じる声優さんの一人でして、その辺もより大人感が出て良いかと思います。この役を笑い寄りに持ってくなら大塚芳忠さんでも良いと思いました。
辻井武史「宮野真守」(小野大輔・浪川大輔)
ちょこっと出てきて笑いを起こす残念系イケメンを演じれる人と言えば、宮野真守さんだと思いました。この役もそんなに喋らないので印象的な人の方が良いかなと思います。小野大輔さんでも面白いかと思うんですけど他の役で見たいのがいるんで、そっちで見たいですね。
とまぁ、色々好き勝手書いてきましたけど、実現したならすごい面子になるね~。
……え…NHKが絡んでるなら…やれる…はず(汗)
ピンポイントで当たるとは思わないですけど、大体ここで書いた人達が出てくるのではと思います。というより出てくるキャラが半分くらいおじさんとじいさまなんでね、それも台詞たっぷりなわけで、5060よろこんでってなってますから、大御所声優さん大集合になるのは間違いないですよね。
いやぁ~今からすごい楽しみだな~。面白い台詞を声優として歴を積んだ猛者達が、ギャーギャー掛け合いするわけですから絶対笑うなぁ。久しぶりに心から笑えそうです。
【後書き】
ちなみに主題歌はおそらくバンプかスネオヘアー辺りが来ると思うんですけど、NHKが絡んでるという事で、僕としてはRADWIMPSに儚い期待を……。
------------------------- 第6部分開始 -------------------------
【サブタイトル】
沢城さん、帯はじめたんですね……
【本文】
僕は沢城みゆきが声優の中で一番って言えるくらい好きで、少なくとも女性声優の中では一番好きだと言えるくらい面白い声優さんだと思っていて、季節が巡る度に「今季は何かいい役見れるかな」と楽しみにしていたわけです。
そんなある日、キャスターが変わってからすっかり見なくなったニュース番組を久しぶりに見ていましたら、あら不思議。沢城さんの声が聞こえてくるじゃありませんか……って
えぇー!? 沢城さん、あんた報道ステーション(ナレーション)やってるんっすか!?
僕は全然声優さんのスケジュールとか詳しくないですけど、コレ、アニメの仕事は間違いなく減るよね?
週5日、夜の20時なのか19時からなのか、何時からかは知らないですけど、報道ステーションに時間使うわけですよね……。
まぁ確かに、ここ数年沢城さんに合うキャラのいるアニメ自体も減ってきてるなとは感じていたけど、「なんかアニメよりバラエティのナレーションの方がよく聴くんじゃね?」とも思っていたけど、帯のニュースのナレーションとは……マジっすか……。
最後にアニメで沢城さん見たの「ワンパンマン」のモスキート娘なんですけど……。
なんかさぁ、今年度になってから声優さんの世代交代というか、流れが大きく変わったんだろうかね。なんかちょっと、寂しさを感じてるよ。
最初に沢城さんの声を意識したのは本格的にアニメを見始めた時にやってた「荒川アンダーザブリッジ」でのマリアさんでしたけど、面白かったんですよね。当時の大して声優に興味のなかった自分でさえ声を聴いて面白いなぁって思いましたから、ホント良い声優さんなんだと思います。
あれから6年も経ったんですもんね、まぁナレーションの仕事をもらってもおかしくないのかなぁ。
僕としてはあまり馴染みの無いせいか、ナレーションはそんなに面白くなかったりなんですけど、きっとスキルの部分では評価されるだろうからね。
なんてったって、化物語声優ですから。あれをやりきってる時点で声優としてのスキルに疑いの余地は無いもんなぁ。
とはいえ「沢城さんに、ぜひ!」なんていう良い役のオファーがあれば、きっとやってくれるんかなとは思いますけどね。できれば「ひだまりスケッチ」での大家みたいな、日常モノの普通の人間らしいキャラをやってるのを見たいなぁと願うところではあります。
【後書き】
どうやら週5日ではなかったみたいで、早とちりだったみたいです。
おそらくアニメ等の仕事には、さほど影響ないかと思われます。
勢いで書くものじゃないですね。でもまあ…よかったよかった…(苦笑)
------------------------- 第7部分開始 -------------------------
【サブタイトル】
声の顔
【本文】
アニメを見終わった後のエンディングで「え? あのキャラあの人がやってたの!?」となった事は、声優に興味がありアニメを見ている人なら、よくある事だと思います。
しかし、そういう現象が起きるのは大体1人の声優につき1~2回ぐらいかと思うのですが、ここ数年何度も見かけているはずの一部の声優さんの声が未だにその人だと気づく事が出来ない、なんて事がちょっと続いたんですよね。
今回はそんな、声に自分の特徴をあまり出さずにお芝居をしている感じがする声優さんについて考えていこうと思います。
……とまぁ、そんな事を濁した感じでいわれてもイメージしづらいと思うんで、僕の中でのそういった声優の代表格であるM・A・O(以降MAO)さんを軸にして考えていこうと思います。
僕がMAOを最初に記録しているのは2年前に見たアニメからなんですけど……未だにエンディングで存在をなんとか把握しているくらい僕にとっては声に特徴を感じ取る事が難しい人なんです。
もし今まで見てきたアニメのエンディングで名前が表記されることが無かったとしたら、ほとんどのキャラの声をMAOの声だと気づいたりつながる事は無いだろうと思います。(野沢雅子さんや田中真弓さんの声を聴いて悟空の声だとかルフィの声だって思う感じ)
そして、そんな声優さんが去年あたりから目立ってきた……という事を僕としては気にしてしまっているわけです。
でもまぁ、まだMAOは新人声優の部類に入る人だと思うし、まだ代表作と言うか看板を背負った事が少ないというのも特徴を掴みきれない理由の一つかなとは思います。あの大人気アニメでメインキャラやってましたってな事もまだまだ少ないですしね。
それにもちろんMAOさん個人だけが理由じゃないって事は、僕なりに一応わかっているつもりです。
1期と2期で制作会社や監督や音響監督が変わったりなんかで声優さんの声の印象が随分と変わったなって思う事があったりしたんでね。
ただ、そういった事を考慮してもMAOは声に自分の特徴を出さなずぎじゃないかなと思うんです。
僕は声優という人たちは声を顔としている役者だと思っていて、実写での俳優や女優が同じ顔でも役によって髪型や化粧や服装だったりを変えて違う役を演じているのと同じように、声優さんもある程度は共通している特徴や個性といったモノを声に表しながらも声質や音を変えて違う役を演じていけばいいと思うんです。
それがわざわざ声優という、俳優とは違う呼ばれ方をされる様になった所以かなとも思いますしね。
とはいえ、MAOはそういったやり方でここ最近多くの作品に出演出来ている訳だし、他の作品のキャラが声を通して浮かばないならそのキャラに独自性を持たせているという事で、それは良い事じゃないか! とそういった感じの事を思っている方もきっといるだろうとは思います。
それでも僕はそういった流れに、妙な寂しさがあったり少しの不安や心配があったりするわけで……。
なんていうかMAOが声を当ててる役を「この声MAOさんだ」って楽に気づけないんなら、ぶっちゃけMAOじゃなくていいよね? って僕は思ってしまうんですよね。同じくらい演技の出来る違う声優さんを作品ごとに呼べばいいと思う訳で……。もし実際にそうなってしまうと僕としては楽しみや面白みが減っちゃうわけですよ。
もちろんMAOがあれだけたくさんの作品に出ているのには、演技の部分での評価がきっと高いんだろうなとは思います。僕自身も演技ということではわかんないけど、個人的感覚として言えばキャラから声が浮いてる感じはしないですし、しっかりとキャラとしての声として聴こえてはくるんです。
でも、覚えられない、という……ね。そこがどうしても気になっちゃうなぁ。俳優で例えるなら芸名と出てた作品や役名、台詞すら覚えてはいるけど顔が思い出せない、みたいな? ちょっと違うか(笑)
MAOのファンにでもなれば変わってくるのかもしれないけど、今のところ厳しいですね。
あとは様々な思惑なんかも絡んでるんだとは思います。でもその事については僕としてはあんまり興味ないんでね。見た目が優れてるとかイベントがどうとか、そんなもん知らん。
結局何が言いたいのかと言うと、MAOとか他の新人がこれから声優として頑張るつもりだっていうなら多少制作側の人間に好かれなかったとしても、もうちょっと特徴や個性を声に出して欲しい、ただそれだけの事なんです。
声に存在感があってこその声優じゃないですか? ってか声に魅力がないならそれは俳優と一緒なんじゃないのかな?
きっと僕がそんな事を思ってしまうのは、俳優や女優のアニメ界への浸食が面白く感じられないからなんですよね。(逆のパターンも面白く感じられないですけど)
もし、声に特徴をそんなに感じない人をいっぱい出しても問題ないじゃんってアニメ制作側がなってしまったら、今よりも多くの俳優とか女優がやってくる気がしちゃうんです(あとはアイドルとかタレントとか……)
ってかもう既にフジが関わってる作品とかで来はじめちゃってるもんね。ゲームだってドラクエとかで結構いいカンジで俳優が声を当てちゃってたりするしさぁ。
いやだよぉ怖いよぉ面白くないよぉ……。
とまぁ僕がMAOさん達新人声優について書きたかったことはこんな感じの事だったと思う……(嘘笑)
何と言いますか僕は声優さんの事が好きですから、声優さんのお仕事は声優さんにしっかりと守っていってもらいたいんですよね。
今の時代は何事もすぐにお金の集まる方へと流れていきますからね、普通のアニメに俳優を出してもけっこうイケるよ! なんてなったらホント声優さん大変な事になりそうだなぁ……と、一切声優界に対して関係のない一般人が思っただけっていう話でした(笑)
(あるいはアニメ制作側が声に特徴を感じない声優を多く起用する様になったのは、OO松さんとかOOのプリンスさまっとかOOライブとかの売り上げが普通のアニメの10倍から20倍くらいある事が関係してたりすんのかもなぁ……)
------------------------- 第8部分開始 -------------------------
【サブタイトル】
カッコイイ系ゼログラビティ
【本文】
どうしてカッコイイ系の人の声ってあんなにも浮き上がって聴こえるんでしょうかね?
僕はアニメを見てる時にどうしてもキャラの声として聴こえてこない、なんて事がたまにあるんですけど、その役を演じてるのは、まぁほぼほぼカッコイイ系の人だったりカワイイ系の人だったりするんですよね。
でも、カワイイ系の子の声が浮いて聴こえるのは年齢的なものだったり単純にやる気の問題だったりするんだろうと思えるんです。僕の経験上はみんな若い人でしたから。
だけど、カッコイイ系の人、僕が今思い浮かべている人達は年齢、そして仕事に対しての向き合い方や、やる気といった面で考えてもちゃんとしてる、しっかりしてる人なんですよね。
なのでその人達も、きっと真剣に考えて声を当ててるんでしょうけど、どうしてか声がキャラから浮き上がってしまうんだと思うんです。
でもって本人的には上手くやれてる、なんとか形にはなってるって思ってるんですよね、きっと。
そこで僕は考えてみたわけです。どうしてしっかりやってるはずなのに声が浮いて聴こえるのか?
考えてみて、なんとなく思いついたのは、僕とその人の住む世界の違いがあるんだろうなという事でした。
僕が思い浮かべてる人達は、日本においてトップクラスってかもうトップって言っていい程、目立たなきゃいけない人達なんですよね。
つまり、周りの人間に溶け込んでしまう様な、存在感の弱い、影の薄い人はいらない世界に住んでるわけです。
そんな中を生き抜いていくカッコよさって普通の人にはわからないし、まるで別の生き物の様な存在になってしまうんだと思います。
そうやってその人達は、常に目立たなきゃ生きていられない、存在を主張しなくちゃいけない世界に住んでるうちに無意識に、自然に、自分自身を見せる、示すって事をしてしまうのかなと思ったんです。
それが結果的にカッコイイ系の人の声が、キャラの声にならない、浮いて聴こえる原因なのかなって、そう思ったわけです。
結構前の話ですけど、南海キャンディーズのしずちゃんが出てたCMで「カワイイはつくれる!」って言ってた様に、カッコイイとかカワイイって、その人が日々作り上げて磨き上げてるものなんですよね。
で、それを逆に考えると、常に目立つ事を考えて生きてるという事なわけで……そりゃキャラの声になじまないですよね。っつか、カッコイイキャラやカワイイキャラに声を当てなくたっていいんだもんね、その人達って。
自分がカッコイイのにわざわざ別の姿のカッコイイキャラを演じようなんて、強くは思えないっすよね!
憧れてもらう側の人達なわけだしね。
なのできっと、そういった事も原因でキャラから声が浮いちゃうんでしょうね。
まぁ今回書いた話は、前回書いた「声の顔」から派生した思いだったりします。
声優ではない人達の事を書いておいてあれなんですけど、これからの新人声優に対しての不安を広げていった結果、ああいう話になってたり……
なんていうか、ぶっちゃけ合わない人が多いんですわ! 今の新人声優って!
「はいふり」見てると、ホント実感するよ。声が誰かわからないどころか、声を聴いてエンディング見ても誰がどうとかよくわからなくなるっていう、ね。
そんな僕が今の新人声優の子を「なんでか合わない」と思った原因を探ってみようという事で、辿り着いたのがその声優さん自身の存在感だったり充実感なのかなという事だったわけで。
そしてそれを僕が見てきた中で最も声が合っていない浮いてると感じた人達から推察して、カッコイイ系ゼログラビティという思いに至ったわけでございました。
数年前から声優を目指す人が増えて、必然的にね、容姿の面でも優れてる人達が増えてきたのかもしれないですね。
まぁ僕は、声優の年齢とか容姿とかあんまり詳しくないですけど(あえて)たぶん今の若い子はけっこういいカンジなんでしょ?(知らんけど)
カッコイイやカワイイってのは、その人がカッコよくしてるしカワいくしてるって事で。それを周りが認めていくと、きっと本人も自覚が強くなっていくわけで。そうなると自分自身ではない別の姿のキャラに声を吹き込んでも、そのキャラの声としては魅力が弱く感じちゃうんでしょうかね。
そういった意味では、これからの新人声優の中で声を愛され続けていく人は、意外と見た目がそんなだったり、精神的に不安定な十代からやってる人だったり、性格がブッ飛んでる人かもしれないなぁ(笑)
------------------------- 第9部分開始 -------------------------
【サブタイトル】
16年春 「僕は、お笑い派の人です」
【本文】
この春見たアニメの声優さんについて書くのは下旬ごろかと思っていたら、見ていたアニメの一つが終わってしまうという……なので、かなり早いですけどこの春見たアニメを軸とした声優さんの印象とかを書いていこうかと思います。
でもその前に、今回は見た作品について書く前に、見ようと思ってたけど数話見て止めた作品、スルーした作品から、どうして声優の布陣がああなったのかが気になった「三者三葉」「あんハピ」について視聴した範囲で書いていきたいと思います。
この2作品は出演してる声優がほとんど新人級の人達なわけなんですけど、どうしてそんなことになったんですかね? って話をしようかと。
三者三葉を制作している動画工房は月刊少女野崎くんをアニメにした会社だし、あんハピを制作しているSILVERLINKはのんのんびよりをアニメ化した会社なわけで、声優さんの布陣、バランスに関しては面白いなぁって思ってました。
ゆるふわな作品だったりコメディー色が強めの作品は、雰囲気や空気感が大事だと僕は思っていて、その部分において重要な役割を担ってるのは声優さんだとそう感じています。
それなのに、その役割をまだまだ新人っていう子ばかりを集めて声を当てさせている事がちょっとびっくりだったんですよね。
声優の先輩方は、そんなに起用したくなかったんですか? って事を僕は気にしてるわけです。
例えるなら入社1年目の新人社員を5~6人集めて「出世するチャンス欲しいだろ? この仕事お前らでやれよ、じゃな」と偉い上司に言われた。みたいなことじゃないですか、これって。
普通に無理じゃないの? ってか僕としては無理があったように聴こえてますよ?
この作品がアイドルを目指す少女たちの話とかなら何とかなると思えるんですけど、今回挙げたようなゆる~っとした日常モノの作品って、やっぱり誰かしっかりと実績のある先輩声優さんを2人以上は加えないと、だら~っとしちゃうんじゃないですかね。
少なくとも僕はそう感じてしまったし、あれじゃ笑いづらいし見づらいと感じたんですよね……。
もちろん「バカ野郎! その感じが良いんだよ!」って思ってる人はいると思います。ただ僕が言いたいのは、それだとちょっと狭すぎませんかねっていう話なわけです……。
せっかく原作を借りてアニメにしてるんだから、より多くの人に見られるようにすればいいのにって思うんだけど、わりとそんな事関係ないんですかね?
とりあえずアニメ作れればよかったのかな……。
まぁ実際の所どんな結果になってるのかまだ知らないですけどね。売れると思ってやってみたなら挑戦したなら別にいいし、事実として売れたとしたなら何の文句もないですよ。売れるのは素晴らしいコト。
でもあの人選を作品が面白くなると思って選んだんだとしたなら、もうわっけわからんっすわ!
……きっと去年とか2年前とかの人気声優をたくさん出した作品が上手くいかなかったから、こういうことし始めたのかもしれないですけど、あれってただ出しただけじゃないっすか……何事もバランスってあるじゃないっすか……。
先輩の力が全く必要とされなくなるとか、声優の仕事って、ホントしょっぱいよね……。
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【サブタイトル】
16年春 2 「ついでに言うと、元ドラマ派の人でもあります」
【本文】
声優さん16年春からはですね、僕が視聴した作品に出てた声優さんについて思ったことや印象を良くも悪くも幅広く書いていきたいなと思います。
今季のアニメは残念ながら合うなぁと思うモノが少なくてですね、いつもなら見ないような作品にも手を出していまして、その一つが「SUPERLOVERS」という完全に僕へ向けられた作品ではないモノだったんですけど、今回はそんな女の人向け、一部の女子向け作品に出演していた声優さんについて書いていこうと思います。
まず作品自体について言いますと、正直見れるとは思ってなかったです。ただ僕は、どんな作品でも1話くらいは少しでもチラ見でもしようと思っているタイプなもので、その結果「SUPERLOVERS」に関しては、見れた、という事であります。
まぁ大きく、おおきく捉えるならば『愛』のお話でしたよ。家族愛であったり、中尾彬のマフラーかよってくらいねじねじした恋愛模様であったりと、まぁそういった話でした。中身というか、表現は人を選ぶものではあるかなとは思います。僕は好んではいないですけど平気ではあったんでね。
なんていうか、季節ごとに3~4人は見かける愛を行動で示さない男達を見続けてきたせいか、なんか新鮮だったんですよね~(笑)
元々ドラマなアニメは好きだった事や少女漫画の笑いのノリが結構ツボだったりする事もあってか、思ってたより楽しめたし笑えたかなぁ。
この作品の原作が少女漫画の部類なのかはわからないですけどね。
内容に関しては、怖いくらい場違いな僕があんまり言うのも変なんでね、ちゃっちゃと声優さんの印象を書いていきますね。
まずは皆川純子ですかね。なんていうか、ああいうキャスティングをされる声優さんってやっぱプロだなぁって感じますよね。
おそらく制作側はアニメにすると決めた段階で「この役は皆川純子だろ」って思ってたんじゃないですかね。それくらいあの役の見た目や性格や背景に皆川さんの声が浮かんできますよね。僕がアニメを作る側でもあの役は皆川さんでしょと言うと思います。
それにこの作品の様なドラマなアニメには、しっかりと経験を積んできた方じゃないと良い雰囲気が出づらいと思うんでね、その点を踏まえても皆川さんで良かったかなと。皆川さんじゃなきゃダメなんだと言えるかと。
……あんまり関係ない話ですけど、今後少年役がすごいなって思わしてくれる若い声優って出てくるんですかね? 僕の中で少年役はず~っとこの世代の人達の声の印象しかないんですけど……誰か頑張んないかな。
このアニメを見て驚きだったのが男性声優の雰囲気が、いつも見てきたアニメとは違ってた事なんですよね。その作品が誰に向けられたものかって事であんなに雰囲気って変わるものなんだなぁってね。
その中でも前野智昭はすごく良かったなと思いましたねぇ。こういう作品ではあんなに男らしさというか男性っていうカンジを前に出してるんですね、知らんかった。
ノリもかなり良かったんじゃないかと思いますね、普段見ない作品でしたけど前野さんのおかげで見やすくなってたかなと思います。声の感じで結構笑わされました。
寺島拓篤は声質は馴染みのあるものでしたけど、雰囲気は結構女子寄りに変えてきてて面白いなって感じました。いい感じにくすぐってると思いますけど、女子的にはどうなんでしょう。
松岡禎丞は印象としてはいつもとそこまで変わらなかったし、面白いなって思う事もあんまりなかったですね。普通っぽい役は苦手だったけ? 思い返してみると特殊能力のないキャラの印象ってそんなにないかも。あるいはケルベロス疲れでもあったんでしょうか……。
まぁ二人とも今の段階では目立つ様な場面は少なかったんでね、次はもっと面白く感じると思います。
福島潤は意外でした、ああいうガラガラしたキャラもやれるんですね。あの感じの声は初めて聴いたけど良かったかと思います。ってかあの方言は地なんですかね? 地じゃないんだとしたら中々のもんだなぁ。
斎賀みつきは出てきた時に「なんでこんな地獄のセールスレディみたいな声出してんだ?」って思うくらい声を太めにしてきたんですけど、まぁ予想通りそういう事だったみたいなんで結果的にはあの感じで良かったかなと思いました。ただ確定するまで間があったんでその間のモヤモヤ感はちょいと嫌だったなぁ。
村瀬歩はちょっと物足りない感があったかなぁ。声自体が合ってるかどうかは作品のターゲット層の反応が一番大事だと思うんで気にはしてないんですけど、村瀬の演じたキャラの笑い寄りの場面であんまり笑えなかったんですよね。
村瀬のやってたキャラは主人公とかにいい様に使われたり、けっこう雑に扱われたりするキャラなんですけど、その時のリアクションがちょっと単調になっちゃったかなって感じたんです。それは今作品だけではなく「うたわれるもの偽りの仮面」という作品での似たタイプのキャラでも感じたんでね。
もちろん今のままでも笑う人は笑うと思うんです、だけど僕としては雑に扱われた時のリアクションに悲しさのエッセンスを1滴2滴でも含ませてほしかったなって思うよ。そうすれば今のままの明るい感じで笑ってくれる人に加えて、同情や可哀相といった「ヒロシです……」的な方向からの笑いも取れたと思うんだよね。
ちょっと悲しいとかちょっと怒ってるっていう事に対して、笑いのツボがある人もいると思うんでその辺は今後に期待したいですね。村瀬歩の声は笑いを生みやすい声質だと思うし、ウケ狙いを頑張ってほしい。
他にも田中敦子は知的な強い女性が似合うなって思ったし、今の所ではチョイ役で悠木碧や置鮎龍太郎そして能登麻美子とかも出てたりと、こういう現実感のある話には面白い声優さんが集まってくれるんで僕としては楽しい限りでした。
ドラマなアニメは新人声優ばかりでは絶対やれないんでね、もう少し増えればいいなと、そう思うよ。
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【サブタイトル】
16年春 3 「ジムで鍛え上げた都会育ちの武闘家」
【本文】
いらっしゃいませー! 1名様ご案内で~す。
本日の日替わりランチは「くまみこ」ランチのH(日岡なつみ)・Y(安元洋貴)・O(興津和幸)・K(喜多村英梨)セットとなっておりま~す!
それでは順にセットのメニューについてご説明させていただきまーす。
まずはHセットですが「朝堀タケノコのカルパッチョ~なめらか絹ごし豆腐と搾りたて生クリーム添え~のメガ盛り」となっております。こちらのセットは提供後すぐに召し上がっていただく事をお勧めしています。尚、フードファイター小林尊並の早食いを行っていただければ最後まで美味しく召し上がって頂けるかと思います。
お次にYセットですが「熊の手の熟成肉詰めのミント塩釜焼き~ライムとレモンの2種類のソースと共に~」となっております。がっつりとした熟成肉の旨味にふわっとミントが香り、ライムとレモンのソースが清涼感を加え、まんま熊の手という見た目の印象からは想像できないくらいさっぱりと仕上がっています。
続きましてOセットですが「さつまいもの炊き込みご飯と山菜たっぷりけんちん汁」となっております。少し地味な感じがするメニューかもしれませんが、だからこそ外れのない安定感のある定食となっております。和食の好きな方であればおすすめのセットかと思います。
最後にKセットですが「干しイチゴの燻製ジビエ包み~微かな反抗期を纏わせて~」となっております。こちらはシェフの気まぐれメニュー、という設定になっておりまして、私としましてもアレが意欲作なのか気まぐれを通り越した惰性作なのか理解が及びません。軽く燻製した獣肉の野性味溢れる感じと干しイチゴの甘さ控えめの酸っぱさが不可思議な絶妙さを醸し出す一品となっております。
……お客様お帰りですか? 一名様お帰りでーす!
本日はご来店いただき誠にお疲れ様でした~! またのご来店はおそらく無いと思いまーす!
尚、当店の周りには魅力的なお店がたくさんありますので物足りない場合はそちらをご利用くださーい。
……。
…………以上、になりますけど?
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【サブタイトル】
16年春 4 「16年冬を乗り越えられる者がおるとは……」
【本文】
16年春、第4回となる今回はですね、今季のアニメで最も大人な現場だったであろう「ジョーカーゲーム」の声優さんについて思ったことを書いていこうと思います。
と、言ったところでこのアニメは基本的にみなさん出番の少ないアニメでして、正直な話そんなに書ける事は無いんですよね(笑)
ぶっちゃけ1話だけ出てくるキャラにどれだけ印象残せるかって話で、だからこその大御所さんいらっしゃいになったんだと思うわけです。絵だけじゃキャラを目立たせるのに限界があるだろうし、1話だけしか出てこないキャラ数も多いからね。
そうなると抜群の存在感を放つ事の出来る歴戦の猛者の方たちにお願いするのは、まぁよく考えると自然な事ですよね。
そういった意味では今回の「ジョーカーゲーム」のキャスティングは特に攻めてたわけじゃなかったんですよね、きっと。物語の流れ上、そうしなきゃあのピリッとした重たい雰囲気が出なかったでしょうし。
僕としてはナレーションの印象が強い人達でしたけど、おそらく吹き替えとかを中心にやってる人が多く出てたのかなと思います。そんな方々が出演していてもなんの違和感もなく見れたというのがこのアニメの面白さを物語ってるかなと。
そんな中でもこのアニメの主人公というか中心人物を演じていた堀内賢雄はすごい良かったなと思います。僕としてはあの配役はけっこう意外でしたけどね。僕の中の堀内賢雄さんって温かみのある声の印象が強かったんですけど、この作品での堀内賢雄さんはまるで温度を感じさせない声を使ってきてて、ちょっとびっくりでした。ひんやり感ぐらいは有ってもおかしくない役だったんですけどね、温度を感じさせない声でじわじわと重力を掛けてくる感じはなんかすげぇなぁって感じましたね。
堀内さん以外の役は大体が1~2話しか出番が無かったんで少し物足りなかったんですけど、僕の好みとして誰か挙げるなら、銀河万丈と櫻井孝宏が面白かったなと思います。
銀河万丈さんに関しては「銀河万丈ってこんな声出せるの?」ってびっくりするくらいバラエティのナレーションの時と印象が違くて、それがすげぇかっこいいんですよね~。あんなキャラ見たのいつ以来だろってくらい素敵な殿方になってました。
櫻井孝宏さんは去年あたりからイイ感じに攻めてきてますよね。段々と演じる役の年齢層も上がってきてるし、それでいて若い役もこなしていけてるのは面白いなって思いますねぇ。この作品での役柄としてはそんなに年齢が高いわけではないですけど(多分)あのミステリアスな雰囲気を感じさせる冷静さが良いんですよね、なんか好きですわ。
このアニメを見て思わされたのは、大御所の方で今の時代においても活躍されてる人って、これまでの実績や経験とか培ってきたモノの上に今の仕事での活躍があるのかなって思ってたけど、そうじゃなくて純粋に今の『力』でもって、この時代でも活躍してるんだなって。
でもまぁこの作品は各話につながりのある作風じゃなかったんでね、いつかこんな面白い人達の集まった1話から終わりまでつながりのある、道の通ったアニメを見てみたいなぁ。……無理だなぁ(笑)
でも10月に近いものは見れるかもしれないなぁ……。