第1章架空武装 2
私は歩いて学校に向かった。
「おい!」
肩をポンとたたかれ、後ろから話しかけられる。
「お前、デスサイズって呼ばれている女だよな?」
「そうだけど、何か用?」
「俺と戦ってくれよ。あ、俺の名前は黒木雄一って言うんだ、架空武装はシェバリエランス。ランサーって奴よ」
そう言って胸にぽんと手を当て、自慢をする子供のような言い方で、私に話してくる。
「はぁ・・・・・私は香川優花。予想通り架空武装はデスサイズよ。でも、デュエルは入学してからじゃないと出来ないわよ?」
「へ?・・・・・・そ、そうだったの?」
・・・・・・しらなかったんかい!!!
心でそう叫んだ。あり得ないのだ、学校の生徒として。私はもちろん知っていた。だって通う学校だもん。
「まあ、入学したら私と戦ってもいいわ。じゃあ、賭けデュエルはどう?」
「賭けデュエル?」
そんなことも知らないのかと思いながら説明をする。
「賭けデュエルって言うのは、それぞれ欲しいものや、願いを賭けて戦うの。勝った方はそっちが欲しいものや願いを叶えてもらう。でも、負けた方は、それに全力で従う。どう?」
「面白いじゃねぇか!!俺にとってはうれしいルールだぜ!!」
うれしいルール?もしかして、欲しいものや願い事があったのかもしれない。でも、私に勝ったことがある人は一人もない。
<私に夢を消されるのが可哀想と思ってるの?ふふ、だから君は甘いんだよ。どうせ勝てない?そんなの
やってみないと分からないだろ?>
謎の声がまた聞こえる。今度は当たり前のことを言ってきた。だが元々手を抜くつもりはない。
「じゃあ、デュエル開始は、入学式後でいいよね?」
「おう!もちろんだぜ!!」
私の答えを返事良く返してきた。
その後、入学式が終わりついにデュエルするときが来た・・・・・。デスサイズの名にかけて絶対に勝つ。