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姫君の日常  作者: ふとん
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二人目の小悪魔からの手紙

親愛なる兄上へ

お元気ですか。先日、送付いただいた本は無事に受け取りました。『白銀酸と硫化水素の関連実験について』の記事は非常に興味深いものでした。良い本をありがとうございます。

兄上はいかがお過ごしでしょうか。父と母は変わらず息災です。今は豆の成育が気になられるようなので、今度、学校で研究した成長剤を贈ろうと思います。執事のファーレンの腰痛は、老化が原因のものと思われますが、本と一緒に送ってくださった良い調合の薬のおかげで痛みが軽減したようです。機会があるなら成分表を送ってください。同じ頃、パーフェイス兄上から都会で流行りだという陶磁器人形をいただきました。ですがビクトリアが欲しいというので彼女がいただいた本と交換してしまいました。パーフェイス兄上は未だ私たちを見分けることができないようです。サングラム兄上からも贈りものが届きました。最新型の顕微鏡です。いずれ細菌の研究をやってみたいと思っていたのでその時に使わせていただこうと思います。

最近、ビクトリアがフェンシングの代表に選ばれたので、私も毎日練習に付き合っています。兄上も読書ばかりではなく、運動をされた方が良いと思われます。老化防止になります。ですが、今の兄上には読書が一番の薬だと思いますので本を同封しておきました。ビクトリアが刺繍をしたハンカチも一緒に入れておきますのでどうぞ感想をお願いします。兄上からの返事がないと、彼女が私の部屋に日に何度も来るので暗室実験ができません。よろしくお願いします。

では体にお気をつけて。

                                 愛する兄上へ

                                   テールヴィア


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