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姫君の日常  作者: ふとん
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小悪魔からの手紙

親愛なるお兄様へ

ご機嫌いかが? というのもおかしいですわね。とりあえずお元気でいらっしゃることを思って続けますわ。この間、素敵なドレスをどうもありがとうございました。お兄様がお選びになったとは思えないほど素敵なものでしたわ。

お父様とお母様は相変わらずバラ園に菜園とのんびりとお暮らしです。お二人ともお元気よ。執事のファーレンの腰も一緒に送っていただいたお薬でだいぶ良いみたい。よかったわ。パーフェイスお兄様はわたくしに御本を送ってくださいましたわ。『庶政と民政』という御本でしたので、テールヴィアに譲ってさしあげましたけれど。相変わらずお元気そうですわ。サングラムお兄様はトレス製のレイピアをくださいましたわ。これは今度の試合でありがたく使わせていただこうと思っております。

お兄様はいかがお過ごしかしら? わたくしはこの間フェンシングの代表に選ばれましたのよ。今はテールヴィアに付き合わせて毎日練習しておりますわ。お兄様も読書以外に体を動かすようなご趣味をお持ちくださいましね。ますます老けましてよ。それとそろそろ良いお年頃なのですから女性とのお付き合いもなさいましね。サングラムお兄様ほどではなくてもよろしいですから。あの方はいい加減、人生に観念すべきですわ。お兄様は好きな御方はいらっしゃらなくて?お兄様ほど誠実な方に好かれる方はきっと幸せですわ。我が家にいらしたら地獄をみるほどいじめてしまうかもしれないけれど、本当に好きな方が見つかったら是非連れてきてくださいましね。では親愛なるお兄様、ご自愛なさいませ。

                                愛するお兄様へ

                                   ビクトリア

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