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十一、ユースティティアと勇者達

 白い世界で、僕はたくさんの《物語》をみていた。

 断片的ではあるけれど、たくさん…たくさんだ。

 それぞれに主人公がいて、何人だろう…一、二、…六人くらいかな…。僕達みたいに召喚される場合が多いみたいだけど、五、六番目はこの世界の人らしい。

 一番初めの人は、どこか見覚えのある感じの不良少年が召喚されてきた。前髪が邪魔だろうからと女の子にピンクのカチューシャをもらったり、ドラゴンといっしょにいる男の子を必死に説得したり、この世界から帰るという別れの場面がどうしようもなく切なかったり。だれだろう…知ってる人かもしれないけど、思い出せない。白い剣…ユースティティアがつくられたのは、一番初めはこの人のためだったんだな…。

 二番目の人は、金髪に青い瞳の、強気な女の子が召喚されてきた。話の内容からして、アメリカ人っぽい。このこは剣は使わずに、主に素手で戦ってたみたいだ。ユースティティアじゃなくて、白いグローブみたいな…え?これもユースティティア?

 三番目の人は、中年のおじさんで、始めてきたときから人を殺すことになんのためらいも無いようだった。ユースティティアをこの人は使いこなすことができない、というか、許されなかったみたいで、このときの魔王さんが女で、恋に落ちて…でも、最終的にはユースティティア…ああもう面倒だ、ティアで倒せと魔王自ら願い出たから倒して…。この人は、元の世界に帰らずこの世界で余生を過ごしたようだ。

 四番目の勇者はなんと悪魔。五番目の勇者はボロを着た無精髭男の自称商人。この時は召喚が行われなかったようだ。六番目の勇者は正義感の強い8歳の女の子の魔法使い。このこも召喚じゃない…。

 不良(馬鹿)と格闘少女(自己中)と中年(どうみても悪人)と悪魔(貧弱)と商人(詐欺師)と魔法少女(幼女)。…初めから勇者らしい勇者なんていなかったようだ。

 6人とはいえ、それぞれの旅路は内容が途方も無く濃い。そして、魔王の討伐方法もそれぞれ違うのだ。ただ倒しただけで消滅する魔王もいれば、ややこしく物(おもにクリスタル系統)をそろえたり、どっかに封印したり、話をつけて消滅させたり…。

 いくら僕が頭がいいからって、こんなに覚えきれないや。

 しかし、重要なのはあくまで内容ではなく技術。

 ティアを身に着けている限り、剣技・格闘技・魔術を最高まで引き上げるを余儀なくされた過去の所有者達の技術を僕自身が身に付けることが出来るらしい。おそらく、戦闘時に無意識のうちに能力が引き出されたりするのだろう。

 物語を見ながら、その人が会得した技などが頭に入ってくる。

 それといっしょに、この世界の詳しい情報が入ってきた。

 世界の名前は《アステル》。ひとつのドーナツ状で、中央を巨大な湖が占めているの大きな大陸を七つの王国が支配していて、北の方にもうひとつ小さめの大陸はオーストラリアみたいに大陸全部がひとつの国になっている。あとは青く広大な海にたくさんの島が浮いていて、地図的には結構単純なつくりだ。でも、それもわかっている範囲のことで、この世界は発見されてない大陸がまだあるという。まだ船でアステル一周とかできていないようだ。

 僕達がいる国、楽と快楽のユピテルの他に大陸にあるのは、火と情熱のマルス、美と平和のヴェヌス、学と翼のメルシュリー、鉄と孤高のサトゥラン、魔法と創意のウラヌス、神秘と女のネプトゥーネ。もうひとつの小さい方の大陸はユールフストーラ帝国。あとの島々はとくに重要視されないようだが、ちゃんといろいろ名前が付いている。

 住んでる種族は人間族とエルフ族と妖精族と獣人族と魔族、それとモンスターと動物。この二種族はとくにはっきりとした区別はないようだ。あと、ドラゴン族と聖獣族。一般の人たちや王族あたりでもめったにお目にかかれないが、これまでの勇者たち一行はこの二種族と会う機会も必ずあった。六代目なんかフェアリードラゴンなんてドラゴンをペットにしてる。

 ふう。

 僕達、世界のことなんかこれっぽっちも教わってなかったからな…。空気を読んでそのまま流れに身を任せてたけど、どうせ旅とか送り出すんだったらもっとしっかり教えてくれればよかったのに。言葉とかはわかるようになってる(フォールにあの老人(ハイプリースト)がかけた魔法だって聞いた)からって、世界のことまではわからないってのー。


****


 いつの間にか、僕は目を覚ましていた。


「お?目が覚めたようだな」

「ん…ああ、レントゥス様」

「レンでいいぜ~」

「じゃあ遠慮なく。レン、君がココにいるってことは、革命?は成功したんだね」

「あったりまえだろ☆」


 新しい王様(キング)が僕のベットの横にいた。ずっといたわけではなさそうだし、扉の開け閉めの音で目が覚めたのかな…。ずいぶん眠りが浅かったんだな。じゃあ、もう終わったのかな。


「おめでとうございます。レン様ばんざーい」

「心のこもってねえもんはいらねえよ」

「込める気力も無いからね」


 すごく、疲れてる。寝てただけ…ってわけでもないからかな。


「女勇者のおかげで助かったんだぜ。それにくらべておまえは…」

「しかたがないだろ。知らなかったんだから」

「出発前の式典を襲撃された勇者がその最中に気絶だなんて前代未聞だぜ!」

「うっ、たしかにかっこいいことじゃないね。ところで、勇者ってどのくらいの程度で現れるんだい?」

「そうだなぁ…二百年に一度で速い方かな」

「ふーん…」


 二百年に一度で速い方…じゃあ、誰かに似てるなんてことは…?

 ま、いいや。


「寝るから、出てって」

「おいおい、仮にも王様に出てけとか言うのかよ。ま、しゃーねーか。おやすみ~」


 王様ねえ…。

 まあ、物語的にはこのくらい軽い感じの王様の方が面白い。

 ガチャリという音が聞こえたのを最後に、部屋が静かになった。

 さて、これから先僕達はどうなるのか…考えるだけで先が思いやられるなあ…。

 まあ、退屈よりはマシだけどね。 


サブタイ間違えたwwwww

毎回毎回どうしようもないサブタイトルでごめんなさいorz

ほんとどうしようもねえwwww

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