第5話:再会
“カサっっ”
ぼーっと仰向けになって上にある緑を眺めていると、頭上の方で音がした。
あたしはゆっくり起き上がって、そのほうを見る。
そこには、暁が立っていた。
「ただいま。奈々。」
う……………そ?
これは幻?夢?
だ…だって暁は、あたしに別れを告げた後、外国に……
何度も何度も、目をパチパチ。
ホっぺもつまんでみた。
そんなあたしを見ながら、暁は笑いながら言った。
「奈々、これは現実だから。」
昔と変わらない、余裕気な表情。
言い方。
本当の本当に暁なんだ。
暁が帰ってきてくれたんだ。
「奈々は絶対ココにいると思った。」
そう言うと暁は、あたしをギュっと抱きしめた。
「あの日…」
暁は、低い声で話始めた。
「あの日……、俺が別れを告げた本当の理由は、5年間も離れ離れになるのに、奈々を待たせるわけにはいかない。そう思ったからだ。」
と暁は言った。
「なんで?」
あたしが聞くと、
「近くに一緒にいてやれない俺よりも、近くにいられる人と一緒になった方が奈々が幸せになれる。そう思ってた。」
「それは違うよ。」
あたしが否定すると、暁は不思議そうに、
「なんで?」
って聞いてきた。
「だって、暁が、近くにいようと、遠くにいようと、あたしの心のなかは暁でいっぱいだから。」
あたしが答えると、暁は笑って言った。
「同じ気持ちだったんだな。」
あたしは深く頷いた。
それが夏の終わりの出来事。
5年間、離れ離れだったあたしたちは、5年前よりも深い愛で結ばれた。
今では、3人の子どもにも恵まれ、幸せな家族生活を送っている。
どうにか書き終わりました。
ものすごく文章は変だと思うけど、読んでくれた方、ありがとうございました!
評価とかつけてくださると、嬉しいデス!