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東の書2 ~チャラいやつに気をつけろ!~

 「で、愛理ちゃんはまだ小野くんのことを好きなのかしら?」

 単刀直入なアタシの質問に、彼女は俯いてしまう。

 「ごめんなさいね、本当はこういう質問ってにじり寄るようにちょっとずつ質問していくのがいいんでしょうけど。アタシだめなのよそういう回りくどいの、面倒くさくなっちゃって。」

 「いえいえそんな、むしろ中途半端に有耶無耶にしたりせず、ハッキリ意見してくれた方が私もわかりやすいので。それに相談したいのはそのことで…。」

 やっぱりね。思春期女子の悩みなんて大抵恋のお悩みよ。どうして分かるのかって?そりゃアタシだってそういう時期を経て今がありますからね、分かるに決まってるでしょ。


 「前に伝えた通り、小野くんは隣のクラスで3組なんです。それでやっぱり高校生にもなると、みんな軽くメイクしたり髪をセットしていたりで可愛い子ばっかりで。なんだか自信無くしちゃいました。」

 愛理ちゃんの学校は偏差値が高いのだが、その分本人が成績さえ一定以上を保っていればバイトやメイクもある程度許可してくれる割と自由な校風だという。だが逆にテストで一回でも赤点を取ろうものなら一発アウト、卒業までその生徒はバイトもメイクも禁止になるのだとか。

 「そうよねぇー、高校生って言ったら中学までの子ども時代から大人への階段を登る時期ですものね。特に女子はね、彼氏がいることが1つのステータスになるから。」

 「やっぱりそうですか。私も今日話しかけた子たちみんなに彼氏いるのって聞かれました、いないよって答えたらじゃあ安心!みたいな表情されてちょっと複雑でしたけど。」

 何度も言うが、それは愛理ちゃんがカワイイからである。初対面の人は彼女の愛らしいルックスから、まず間違いなく彼氏がいるかどうかを確認したくなるだろう。そうねぇ…例えるなら子役のときから抜群の輝きを見せていた、現役で活躍中でもある女優のSに顔も雰囲気もそっくりね。


 「でも愛理ちゃん、この先恋人持ちだからってマウント取ってくる人と出会うこともあるだろうけど、決して焦っちゃだめよ。そんな相手は適当にスルーしておくのが賢いわ。」

 「はぁ…なんですか?焦るって。」

 「ズバリ言うけど、"好きでもない相手と付き合うな"ってこと。男側も彼女がいることがステータス、みたいに思う人は一定数いるわ。残念だけどそういう人達って好きでもない相手に手当たり次第アタックしたりするのよ。そういう人種に捕まっちゃ駄目よ。時間を無駄にするだけだからね。」

 あははは、と笑いながら愛理ちゃんは受け流そうとする。

 「大丈夫ですよ、私のり子さんが思ってるほどモテないから!」

 そう思ってるのは愛理ちゃん、あなただけよ。そう言いたげなアタシの目線に気づいたのか、彼女は続ける。

 「うーん私もいわゆるチャラい人に気をつけたいのは山々なんですけど、見分けるポイントとかあるんですか?」

 ※チャラい人…ちゃらちゃらした人、の略。貞操観念が軽かったり、複数の相手と派手に交遊する人のこと。誠実・堅実という言葉とは間逆である。


 「そうね。愛理ちゃんは女子だから、チャラ男の特徴をいくつか教えておくわ。まずスキンシップが多いタイプ、これは要注意ね。分かりやすいものだと、付き合ってもいないのに髪の毛触ってきたりとか。」

 「うわっ最悪~、私そういうの無理かも!」

 いいリアクションである。

 「あとは対して仲良くなってもいないのに下の名前で呼びつけてくるタイプも要注意ね。一般的にさほど仲良くない上に相手が異性なら、まず苗字呼び+さん付けが基本でしょ?その基本ルールを無視するような男は間違いなくチャラいわね。それと口が上手いタイプも要注意、口の上手さは相手を口説き落とすテクニックを表すと見ていいわ。なんでかって?そうね、ナンパなんて最たる例かしら。口下手だと絶対成功しないでしょ?」

 「確かに…しかも妙に説得力がありますね。もしかしてのり子さん、チャラい男に泣かされた経験でもあるんですか?」

 いたずらっぽくアタシの顔を覗き込む愛理ちゃん。しかしアタシの話はどうでもいい、本題は彼女の方なのだから。

 いつも閲覧・評価ありがとうございます。感想・誤字の指摘などありましたらよろしくお願いいたします。

 ※この話は一部フィクションです。



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