プラネタリウム
夕方、ふと見上げると夕月夜が見えていた。子供の遊ぶ声が消えなくなる間際の時間……懐かしさが込み上げてきた
記憶の中にあった小さい子供の時の記憶が。二人。私と大切な親友がこの時間帯に夕月夜が見える日に公園まで走った
息なんて切れなかった。子供だったから体力が有り余っていたのだから
公園に着くとジャングルジムに登って空を親友と見上げていた
うっすらと見える星を見て何の星座だったのか……どんな星座だったのか思い出していた
その時に親友が手を伸ばしていて微笑みかけて
「そういえばこれを持ってきていたんだ」
そう言うと花火セットだった。夜まで待つのにそんなに長くないけど、家に取りに帰らないといけないモノがあった
それを取りに行き、気が付くと既に真っ暗。慌てて走った。水を零さないように……でも、急いで。親友の所に会いに戻る為に
子供だから怖い。けど、それと同時に好奇心もあって公園まで走り着くのと同時に花火の音が聞こえてきて、親友は楽しそうに空の星が輝く所で待っていてくれた
私はバケツを置いて花火を手に取り親友と花火をし、花火の光で影が伸びて歩き踊るような靴の音が周囲を響かせていた
それを見てこんなに楽しくて綺麗な夜空の花火が綺麗だった
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実家のある地元に帰ってきていた。公園まで続く道に昔聞いた懐かしの靴の音。帰ってきたて感じがした
親友と遊んだ公園を見て懐かしみながら実家へと向かわずに先に親友の家に
「お久しぶりね」
親友のお母さんと話して、ようやく親友の前に……
親友は死んだ。知らされたのは数年も前の話。心が締め付けられそうになり葬式にも出て今もこうして……
親友の元に行きたかった。でも、それは親友は望んでない。大好きな親友に悲しい思いはさせたくなかったから
気が付くと夜になっていて、ふと見上げると流れ星が流れていて目を伏せて手を合わせて願い事をした
泣いたって良かったけど……それよりも親友は私の笑顔を望むと思うから
広がった綺麗な空で親友は見てくれてるんだと思ったから
公園へと向かい買っておいた花火を手に眺めていた。懐かしい記憶が蘇ってきて泣きそうになるのを堪えて、親友との大切な幸せだった記憶を大事に花火を眺めた
あの頃……親友と手を繋ぎ歩いた公園の道。夜の中綺麗な夜空が広がっていて流れ星が流れていて、親友は願っていた
それを見て私も願い、そして、今も同じ願いをした。親友に届く想いで……
『ずっと一緒に』
そう願って花火の灯火は地面へと消えていった
たまたま、久しぶりに聞いて思ったので書いたので……シロクロの勝手な妄想です