【幕間】:アインザルフ帝国サイド(ヴィクトル視点)
「愚物だな」
悪趣味でゴテゴテした控室に戻ってきた後、よほど腹に据えかねていたのか抑えていた魔力を駄々洩れにしながらヴォルフの奴が吐き捨てるのだが……俺はその言葉に乗った膨大な魔力に冷や汗をかきながら頷いた。
「おっしゃる通りかと」
ラークジェアリーの動きには色々と可笑しなところがあったんだが、流石に馬鹿が好き勝手に掻き乱しているなんていう事は想定をしていなくて……。
(現王はそれなりに優秀な人物という話だったんだが…子供の教育には失敗したという事だろうか?)
よくある事と言えばよくある事なのかもしれないが、流石にあそこまでの馬鹿だとは考えていなくて……あんなのがアインザルフの後継だったらと考えるとゾッとするような盆暗なんだが、それでもヴォルフの奴が圧力をかけた時はどうなる事かと冷や汗をかいた。
(何かしらの魔道具を身に着けていたんだとは思うが…何事も無くて本当に良かった)
そのような物の存在がラークジェアリーとアインザルフの国力差というもので、よく踏み止まってくれたものだと思う。
というのも王子が馬鹿でも周りがフォローしてやれば良い訳で、当然この部屋にも何かしらの魔道具やら監視の目が……ある事を前提に動いていたんだが、こんなにも不用心で大丈夫なのだろうか?と他国の事ながら気になってしまうくらいの不用心っぷりだった。
(慢心…という訳でも無い感じなんだよな~)
城の中に第一騎士団を連れて来れなかったのでこの場に居るのは俺とヴォルフ、そして従者としてついて来ている筆頭聖女のマリアンの3人だけなんだが、たった3人だけでも何とかなりそうなレベルの無警戒ぶりには呆れかえるばかりだった。
(だからといって、なんだが)
万が一の可能性を考えると治癒の奇跡が使えるマリアンを連れて来るしかなかったんだが、コイツは出来る侍女頭みたいなすまし顔をしながら実際のところは何も考えていないというポンコツで……それだけ気を張らずに過ごせているという事は良い事なのかもしれないが、俺の胃に穴が開く前に棚とか机の引き出しをひっくり返すのを止めて欲しいと思う。
(いくら好きにしても良いと言ったからって、何でこんな…はぁ…正直、外交やら政治向きの話は苦手なんだが…ただただ剣を振るっていれば良かった頃が懐かしい)
気が付いたら騎士団の総長なんていう責任のある役職になっていて……何かしらの文句の一つも言いたくなってくるんだが、一番文句を言いたい奴はとうの昔に亡くなっているのが本当に笑えないんだよな。
(これも腐れ縁…っていう奴なのかね~)
因みに俺がこんな七面倒臭い役職についているのはヴォルフの叔父であるアルスウェイ・バンフォルツ・フォン・アインザルフに色々なモノを託されたからであり、言ってしまえば情やしがらみが絡まり合った結果なんだが……ヴォルフの周りに居る奴らはそういう奴らばかりで、対等な友人と呼べる人物が居ないのが心配の種だった。
(同列に並べそうな奴らは殺し尽くしたからな~)
そもそもヴォルフの奴は魔力の問題があるから孤高の存在となる事を望んでいるし、立場を脅かせるような同格の連中もいなくなってしまい……そのおかげでアインザルフは短期間で纏まったんだが、アルスウェイが死んでからまともに笑っているところを見た事がないというくらいには不健康な状態だった。
その事を兄貴分として心配しながら2回りは年下の同僚でありヴォルフの奴よりややこしい事情を抱えているマリアンの顔を窺ってみるのだが、コイツはコイツで勝手知ったるといった様子でお茶の準備を始めていて……目を閉じたままお茶を淹れようとしているのは少しだけ危なっかしいのだが、まあコイツの場合は大丈夫なのだろう。
(従軍している時はいっぱいいっぱいで心配したんだが)
マリアンは平和ボケしすぎているラークジェアリーの空気があっているのかいつもの調子を取り戻してきていて……その胆力というか自然体ともいえる様子に羨ましさすら感じるのだが、落ち着かないから俺も一緒にお茶の準備をするという訳にもいかず、周囲を警戒しながら賠償会談に伴うあれやこれについて考えを巡らせる事にしよう。
(色々あったが…上手く纏まってくれてよかった)
結果だけ見ると穏便に終わる事になったラークジェアリーとの会談を思い出しながら安堵の息を吐く事になるのだが、流石にもう一度戦争をおっぱじめる訳にもいかず……。
(よく勝てた…いや、引き分けに持ち込む事が出来たものだが)
事の発端は何かある度に難癖をつけてきたり国境沿いの魔物を押し付けて来ていた隣国に対して我慢の限界が来たからなんだが、大規模なスタンピードで国境沿いの村々が壊滅し、逃げ出して来た難民達がドヌビスの悪行っぷりを広めるにつれて国民感情がドヌビス憎しに染まっていった。
それでもスタンピードだけならいつもの事と我慢する事が出来たんだが、どさくさに紛れてドヌビスの奴らが西部地域に進駐して来て……食糧事情の悪化やこれ以上弱腰な対応をみせるのなら各地で暴動がおこってもおかしくない状態となり、その事を率直に伝えた抗議文も無視された結果、長年我慢に我慢を重ねていたアインザルフが宣戦を布告、第三次ドヌビス戦役が始まった。
初戦はドヌビス側の油断を突く形で国境地帯を突破し、占領したセルン=フェネヘンでドヌビスが魔物を操っていたという決定的な証拠が出て来て……その情報をもとに和平交渉を始めようとしたんだが、奴らは自分達のおこないを棚に上げて周辺国に救援を求め始めやがった。
この辺りの外交上の敗因は外交官として活躍していたアルスウェイが居なかった事やヴォルフの悪名が高かった事などが災いした形なんだが、アインザルフ憎しと聖王国まで出てくる事となり……正直この時点で俺達は負けを確信していた。
この大陸でもっとも瘴気が薄く魔物の被害が少ない国、それがラークジェアリー聖王国だった。
事実、ラークジェアリーにやって来てから護衛すらつけていない商隊というものを見た時には驚きを通り越して唖然としたものだが……勿論騎士団を巡回させたり何かしらの対策を取ったりしているのだとは思うが、王都ティルヴィルソンに来る途中で立ち寄った町や村に魔物の被害を示すものがないレベルの安念とした平和が広がっていた。
特にここ十数年の発展ぶりは著しいようで、人口は倍増し、鉱物資源は豊かに産出され、農作地は数十倍に広がったという大国が出て来た事によって俺達は負け戦を覚悟した。
この難敵をどうすればいいかと連日のように話し合いを行い、殴り合いまで発展した作戦会議を繰り返したものだが……いざ戦場に現れるのは装備だけが整っているだけの歯ごたえのない連中で、最も恐れていた大聖女が率いる近衛騎士団という主力は動く素振りすら見せなかった。
率直な意見を言わせてもらうと「見栄か何かで参戦してきたのか?」という感じだったんだが、まさか馬鹿王子が好き勝手に騎士団を動かしているだけとは思わなかった。
そんな奴が聖王国を牛耳っているというのが知れただけでもラークジェアリーに来た価値があるというものだし、部下に調べさせている限りでは無理難題を吹っ掛けてまでアインザルフに遠征してくるという感じでもなかった。
なので石付きの聖女という有り得ない落としどころをごねずに受け入れたのだが、問題があるとすれば蜂の巣を突いたような騒ぎになっているドヌビス側の動きだろう。
(憎き皇帝がこんな所に居るのだ、さぞかし盛大なお出迎えが準備されているのだと思うが…それを返り討ちにしてやろうという作戦ではあるんだよな)
皇帝自らが囮になるというのもおかしな話なんだが、ヴォルフの奴は馬鹿ではないが破滅願望があるんじゃないかと思う時があった。
戦場で先陣を切るのは当たり前、今回のように自らを囮にした作戦も当たり前、それに付き合わされる周囲の苦労も考えて欲しいものだ。
「どうぞ」
そんな事を考えているとティーカップが差し出され、俺は鷹揚に頷いてみせた。
「すまん…が、あまり好き勝手に弄り回すなよ?訳の分からん連中だからな、どんな難癖をつけて来る…かッ!?」
控室に置かれていた茶葉という事で毒殺を警戒したのだが、まどろっこしい手段を取ってくる相手とも思えなかったので軽く匂いを嗅いでから一口含んでみるととんでもない渋みや苦みが襲って来て……危うく口の中のお茶を噴き出しかけてしまった。
(苦ぇ…え、なん、だ…これは?)
一瞬いつもの悪戯かと思ってお茶を淹れた犯人を睨みつけるのだが、チロチロと舐めるようにお茶を飲んでいるマリアンも渋そうに眉を顰めていて……。
(飲み慣れていないというのもあるのかもしれんが…コイツの腕前がとんでもなく悪いという事だけは確かだな)
食料生産ですらいっぱいいっぱいのアインザルフでは茶葉の生産をしておらず、一部の好事家が庭先で栽培している物や自生している物が流通するくらいで……たぶんコイツの事だから何となく置いてあった茶葉という物を試してみようと思ったという感じで、深い考えや思惑といったものがある訳ではないのだろう。
「美味いか?」
「ええ…とても」
当てつけのような質問に対してやせ我慢みたいな返答が返って来るのだが……そういうとんでもないお茶を一口飲んでからヴォルフの方を見てみると、少しは落ち着いて来たのか少しずつ魔力が引っ込み始めていた。
「あれは…」
そしてようやく口を開いたのだが、独り言のような言葉に俺とマリアンの二人が背筋を伸ばしていると珍しくヴォルフの奴が考えながら口を開いた。
「本人か?」
短い言葉ではあったのだが、その言葉だけで何を考えているのかを察せなければ皇帝陛下の側近なんていう役職は務まらない。というよりも、その疑問は俺達も感じている事で……レティシア・スフィール、聖王国が誇る大聖女であり、死にかけの病人だろうと瘴気が溢れる毒の沼だろうと癒してしまう力を持ち、ワイバーンの群れを蹴散らしドヌビスに現れたヒュドラを瞬く間に倒してしまった歴代最高峰と名高い聖女の中の聖女。
その偉業やら逸話にはプロパガンダ臭いものを感じてしまうんだが、少なからずこのような賠償請求ごときで送られて来る聖女でもなくて……。
(何かしらの意図でもあるのかレティシアの名を語る別人か、疑ったからといって俺達には確認する術がないんだが…まるっきり適当に選ばれているという可能性も…無くはないのが恐ろしいところなんだよな)
あの馬鹿王子が相手だと何をしでかすかの予想がつかないのが問題だし、俺達が必要としているのは肩書のある聖女ではなく能力のある聖女なのでレティシア本人かはどうでもよくて……あまり政治向きではない俺にはさっぱり理由が分からないんだが、とにかく今はヴォルフに睨まれる前に聞かれた事に対して持論を述べる事にしよう。
「私が知っている大聖女は10年以上前…ドヌビスの救援要請を受けて魔物退治に訪れた時に見かけたものですので、あまり参考にはならないかと」
その時は薄い色の金髪だったような気がするし、10代前半だった頃から考えると背も伸びていたし胸も大きくなっていて……そう考えると大きく様変わりしているように思えるのだが、別人と言い切るにはどこか面影が残っていたので断言するのは避けたかった。
(十中八九本人だと思うが…どうなのだろうな)
続いて筆頭聖女の意見を聞こうと視線を向けると、マリアンは何故か浮かれたような様子で口を開き……。
「膨大なマナを感じます…し、石付きになって生きているというのなら聖女としての実力もあるのでしょう、ただ…」
マリアンは大聖女に会った事すらないのでよくわかっていないようで……むしろヴォルフに睨みつけられても平然としている姿に可能性を感じているようで、それがとても不安だった。
(悪い癖が出て来ないと良いんだが)
コイツは事あるごとにヴォルフと誰かをくっ付けたがる悪癖があって、それが自分の人生、ひいては死活問題にもなるので必死になっているのはわかるのだが……そのゴタゴタの尻拭いをする奴の事も少しくらいは考えて欲しいと思う。
「そう…か」
とにかくあやふやな答弁だったのだが、ヴォルフとしてもそれほど深い意味のある質問ではなかったようで……俺達の曖昧な答えを咎める事なく黙り込んでしまった。
その様子を見ながら俺とマリアンは顔を見合わせる事になるんだが、その時の様子が会談中の大聖女の姿とダブってしまい……。
(改めて考えてみると…すげえ奴だよな)
ヴォルフの視線は冗談抜きで物理的な圧力を持っているのだが、その視線を受けながらニコニコと笑みを浮かべていた大聖女はただ者ではないと思う。
(そういえば、ヴォルフの視線をまともに受けて平然としていたのは大聖女が初めてか)
その事実に思い至った俺は考え込むヴォルフの顔を覗き込んでしまい……。
(もしかして…戸惑っているのか?)
アルスウェイが死んでから初めて見せる人間らしい反応に感慨深さの様なものを感じてしまったんだが、そんな貴重な人物との出会いに何かしらの良い影響を受ければいいんだがと要らぬお節介を焼いていると……肝心のヴォルフの奴は考え込んでいても仕方がないと見切りをつけたのか、ロマンの欠片も無い現実的な問題を口にしやがった。
「ドヌビスの出方だが」
俺はその言葉にホッコリとした気持ちをしまい込み、この辺りの地形やら情報やらを頭の中に広げつつ慎重に答えを返した。
「動くとすれば東部の過激派か西部の連中だと思いますが…東部は先の戦いで被害を出しておりますので、可能性としては西部の連中が出て来る可能性が高いかと…対抗するための部隊は聖王国とドヌビスの国境付近に展開済みですし、徹底的な殲滅を望まれる場合は予備戦力を呼び寄せておきますが?」
一応色々な策やら部隊やらは張り巡らせているんだが、あまり護衛を増やすとドヌビスの奴らが襲撃を諦めるという可能性があるんだよな。
(俺としては何もない方が良いんだが、そういう訳にもいかないというのが難しいところだな)
最低でも数年、出来れば10年から20年は内政に専念したいというのが俺達の本音で、この機会に弱ったドヌビスを徹底的に叩いておきたいというヴォルフの考えもわかる、わかるのだが……。
「問題ない」
皇帝陛下が徹底的な殲滅を望んでいる以上、俺達はその命令に従う必要があるのだろう。
「ではこのままの配置で…それ以外も予定通りに進めておきます」
それでも念のための予備部隊だけは動かしておこうと考えながら頭を下げると、ヴォルフは不機嫌そうに頷いた。
「ああ」
不機嫌……というよりどこか拗ねたように頷くヴォルフに首を傾げたくなったのだが、とにかく今のところは問題がないという事で流す事にしよう。
「そういう訳だ、俺はザイン達と連絡を取ってから撤退の準備を始める、マリアンは大聖女の警護を頼む…大聖女をどのように扱ってもよいとは言われているが、流石に聖王国を出る前に怪我をしたり死亡したとなったら外聞が悪いからな」
極端な話、石付きの聖女を押し付けた後で害し、それを口実に協定を破棄しても良い訳で……下手な難癖をつけられても困るのでアインザルフに到着するまでは大聖女の身柄を守る必要があった。なので俺がヴォルフを含めた全体の警護を行い、マリアンには同性として身辺警護をしてもらう予定なんだが……。
(コイツしかいないというのが不安なんだよな)
出来れば第一騎士団の女性騎士を当てたいのだが、城内に連れて来れたのがコイツくらいしか居なくて……マリアンの奴がウキウキしている時は大抵碌でも無い事をしでかす前兆だったりするんだが、人手が足りない状況ではコイツに頼らざるを得ないのだろう。
と、いうより、同じ聖女といってもアインザルフとラークジェアリーでは勝手が違うだろうし、帰国するまでに帝国流のやり方というのを教える必要があって……マリアンにはその教育係をやってもらうつもりだった。
(あの馬鹿王子の様子だと長居をしても良い事は無さそうだし、難癖をつけられる前にさっさと撤退を決め込みたいんだが)
流石に聖女の力すら振るえないような人物を出してきているとは思わないが、アインザルフに戻ってからの配属先の問題があるので石付き聖女の実力も確認しておかないといけなくて……その辺りの調整もしなければいけないのだが、頼りになる同僚を見てみると我関せずというすまし顔をしていて、俺は溜め息を堪えながら頭をガシガシと搔きむしってみせた。
※ヴィクトルとヴォルフスタンは昔馴染みであり、皇帝として立てているものの内心では手のかかる弟分みたいに思っています。というよりヴォルフスタンが4歳とか5歳くらいの時から面倒を見ているので畏敬の念より身内的な感情が強く、感覚としては親戚の子供をみているみたいな感じです。ヴィクトルが気安いのはその辺りの事情が関係しており、マリアンが好き勝手に動いているのは死刑を賜らない程度の罪で役職を降りたいという思惑があるからです。
※第三次ドヌビス戦役 = この辺りの詳細は外伝側でやっておりますので、気になった方はぜひそちらも読んでみてください。
※大聖女が率いる = この辺りはアインザルフとラークジェアリーの認識の差のようなもので、ラークジェアリーの大聖女は門の浄化を行う聖女の事を指すので戦争に出て来る事はありません。ただその辺りの事情をよく知らないアインザルフからしたら「大聖女=筆頭聖女(第一騎士団所属の最も能力の高い聖女)」という感じで、そのうち出て来るものだと思っていました。
※筆頭聖女 = 皇帝陛下が直率する第一騎士団に所属している聖女で、全聖女の纏め役をしています。アインザルフで最も優れた聖女が就く事が多いのですが、政治向きの話もしないといけないので色々な事情を鑑みられる事があります。マリアンの場合は後者で、本人的にはさっさと筆頭聖女を辞めたいと思っているので色々と雑です。
※お茶という文化ですが、アインザルフでは一部の知識人の教養的なものになっています。マリアンがお茶を淹れる事が出来たのは母親が宮仕えをしていた影響で、知識としては知っているけど飲んだ事が無かったので試してみたという感じです。お茶っ葉を大量に詰め込んだら美味しくなるだろうという初心者にありがちなミスをしたので物凄い苦みとか渋みが出ました。
因みに寒冷なアインザルフにお茶っ葉が生えているかという問題なのですが、この世界は魔力的な影響を受けるので農業国であるバーハに近い南方のとある地域に微かながら自生している場所があります。
※アインザルフ組が好き勝手に部屋の中の物をひっくり返していますが、接待役みたいな人達はヴォルフスタン皇帝の魔力に怯えて逃げ出していました。そして三国で会食をという空気でもないのでこのまま放置される事になります。
※魔物退治に訪れた時に見かけた → ラークジェアリーの聖女(『レティシア隊』とか呼ばれているラークジェアリーの最精鋭部隊であり大陸最強の騎士団を率いる少女)がドヌビスに来るという情報を手に入れたヴィクトル達が聖王国の実力を確かめる為にドヌビスに赴いた事があります。なので「聖王国の聖女=10代前半のレティシア」くらいの感覚で戦力を計っており、ドヌビス戦役でやって来たラークジェアリーの聖女や騎士達に対して拍子抜けをする事になります。




