2:お別れと事前準備
「来るのが遅れてしまい…申し訳ありませんでした」
程よい陽気の昼下がり、私は腰の下まで届くようになった斑な白髪を風に舞わせながらシャリテア教会の裏手にあるリヴェイル先生のお墓に向かって頭を下げました。
ここは人々が安らかに眠る場所……というより聖王国の国威発揚の為に作られた庭園のような場所で、中央にはラークジェアリー聖王国家の大きな墓が鎮座しているという国営の共同墓地でした。
亡くなられた大聖女もここに埋葬される決まりになっており、母親のような人でもあり、先生でもあり、このような聖女になりたいと強く思ったリヴェイル先生もここに眠っているのだそうです。
(ようやく墓前に立つ事が出来ましたが)
注がれた愛情を考えるのなら亡くなられた直後に駆けつけなければいけなかったのですが、バタバタと大聖女に就任した事もあって中々この場所に訪れる事が出来なくて……先生の死に目にも会えず、そのお墓に顔を出す事が出来たのも10年後と……何と薄情な弟子だったのでしょう。
リヴェイル先生は「この子が私の愛弟子だ」とか「次代の希望だ」とか誰彼構わず言いふらす悪癖をもっていましたが、それに負けないくらい愛情深く鍛えて育てあげてくれました。
だというのに、その肝心の弟子は何一つ満足な事が出来ないままラークジェアリー聖王国を去る事になりそうです。しかも戦争をしている事すら知らなかった大聖女というリヴェイル先生の名前まで貶める結果になってしまいそうで……。
「この度の災禍にあったすべての人に安らぎと祝福を」
今更祈っても遅いのですが、せめてこの戦争に巻き込まれた被害者の方々に届けばいいと願いながら祈りを捧げ……そして私がこの地を去る前に何か一つでもリヴェイル先生に示しておきたいと思いながら、先生から教わった『魂の安らぎと送り』を示す聖印を左手で切りました。
『貴女はちょっとばかり出来すぎているわ、本当は祈りの言葉すら必要ないのでしょう?でもそれだと見ている方が不安になるから色々と覚えておきなさい』
何て言われて色々と教えてくれたのですが、これは一般的な聖女が使う魔法とは少しだけ違う私の独自解釈にリヴェイル先生の教えを足したもので……この魔法を使う時は先生の言葉を思い出すのですが、今もその言葉の意味がよく分かっておりません。
そういう真意を測る事が出来ない不出来な弟子ではありましたし、せめて最後くらいは教えられた事が出来るようになったという姿を見せたかったのですが……痺れや震えに侵された指では上手く聖印が組めず、とても人様に見せられるようなものではありませんでした。
それでも何とか発動した『祝福』の光が舞い、リヴェイル先生の墓前に供えられていた花々がニョキニョキと大きくなったり緑が生い茂ってきたりと奇妙な出来事が起こっていたのですが……『祝福』の奇跡というのはこういうものですし、たぶんリヴェイル先生なら苦笑いを浮かべながら許してくれるのだと思います。
「それでは…行ってまいります」
私は光の欠片が天に舞い散っていくのを見送ってから、リヴェイル先生に感謝の気持ちを伝える為にもう一度頭を下げました。
ただただ不出来な弟子が不甲斐なさを見せつけに来ただけになってしまったのですが、涙だけはグッと堪えます。
『聖女というのは人の為に泣く事はあるけど…自分の為には泣かないものよ』
そう教えてくれたのがリヴェイル先生だったから、だから私は自分の不甲斐なさに対して涙を流す事は許されておりません。
(だから…笑ってお別れです)
何でもこれから帝国の方々との打ち合わせがあるとかで、遠巻きに囲む護衛という名の見張りの騎士達が此方を睨んできているのが分かります。
実はこの外出も止められていたのですが、大聖女を勤め上げたご褒美という事で大目に見てくれたのだそうです。
(出来たらルティナさんやシモンさんやオースティンさん達にも挨拶をしたかったのですが)
立ち去るとなると面倒を見てくれた先輩や良くしてくれた人達の顔が思い浮かぶのですが……それを言い出したらキリがないので諦める事にしましょう。
「お待たせしました…このままお城に戻れば良いのですか?」
10年間勤めあげた報酬にしては短く、それでいて私としてはとてつもなくかけがえのない時間に満足して護衛の人達……ジャック・カッセルさんという20代後半の護衛騎士の隊長さんに聞いてみたのですが、何かに気を取られていたらしき隊長さんが訝し気に聞き返してきました。
「もう…よろしいので?」
因みに他の騎士達は集まって来ようとしている人達を押しとどめてくれているようで……遠くからその騒めきが聞こえてくるのですが、正直に言うと今の精神状態で彼らの前に立つ事は憚られたのでとても助かりました。
(石を投げつけられる事はないと思いたいのですが)
私はこの国が戦争をしていた事すら知らなかった大聖女ですし……申し訳なさ過ぎて彼らに顔向けが出来なかったのですが、それでも彼らに祝福が届きますようにと心の中で祈っておきます。
「はい、お時間を取らせてしまって申し訳ありませんでした」
私が見習い聖女として寄宿舎に入ったのが4歳の時で、6年間見習い聖女いとして修業をおこなった後に3年ほど巡回聖女として国中を回り……それから大聖女として『門』の浄化を10年近くおこなっていました。
その間家に帰った事が無く、私にも家族が居るのだという感覚が希薄で……教え導いてくれたリヴェイル先生が母であり、寄宿舎で共に苦楽を共にした同僚達が家族という気持ちの方が強いような気がします。
(それに…多分、もう)
捨て子だった私を拾ったという養い親は村を出た時には60歳を超えていたりとかなりのご高齢で……19年ものあいだ顔を見せる事の無かった私が今更家に帰っても対応に困ると思いますし、私はこれからアインザルフ帝国へ人的対価として送り出される事が決定していて……そのまま奴隷のように使い潰されるという可能性もあるわけですし、ラークジュアリー聖王国に戻ってこられるという保証もありません。
そんな状態で再会したら再会したらで別れが辛くなるだけですし、色々な物を飲み込み「問題ありません」という意味を込めてヘラリと笑うと隊長さんは奇妙なモノを見たというような顔をして……それからハッとしたように視線を逸らしました。
「そう、ですか…ですが?」
どうやら隊長さんは私が訪れたのが大聖女のお墓だけという事が気になっているようで……お墓とその周りをニョキニョキと囲む植物と押しとどめている民衆の方々を見比べながら言葉を濁らせていました。
まあ旅立つ場合は家族の元へ行くとか友人・知人にお別れの挨拶をするものですし、なので「もういいのですか?」と訊いてきたのだと思いますが……私は再度大丈夫なのだと頷きヘニャリと笑いました。
「わかりました、では、こちらに…興奮した人々が何をしでかすのかわかりませんので人払いをしておりますが…その辺りはご容赦を」
ジャックさんはどこか納得がいかないという顔をしていたのですが、時間が押している事も気にしているようで……足を引きずりながら歩く私の手を取ってくれたりしながら庭園の外に回して来ていた馬車に乗り込みます。
「それは構いませんが…何かあったのですか?」
来る時は罪人を護送するようなガチガチの体制でしたし、まるで人目を避けているように窓を締め切っていたのですが……隊長さんが気をきかせて窓を少しだけ開けてくれたので気持ちの良い風が入って来ていたりと、帰りは外の景色を楽しむ余裕すらありました。
「レティシア様は…大聖女で、あらせられるのですよね?」
そしてよくわからない質問をされたのですが……。
「今は大聖女ではありませんし、元大聖女かごくごく普通に聖女と呼ぶのが適切かと?」
「いえ、そうではなくて…」
ジャックさんがごにょごにょと言葉を濁すのは何か言いづらい事があるようで、その事を穿り返すのもどうかと思って言及しなかったのですが……本当に何があったのでしょう?
まるでコッコだと思っていたらコッケーだったというような感じなのですが、そんなよくわからない空気が流れたまま馬車の周囲をガッチリと固める騎士達が威圧的に群集を蹴散らしながら進んで行き……その様子には少しだけハラハラしたのですが、馬車の窓から見える景色が10年前より華やいでいるようで、私は少しだけ胸をなでおろしました。
見える範囲には戦禍を思わせるようなモノもなく……少しだけ見回りの騎士が多いかな?という程度で、ラークジェアリーは今日も平和な賑わいをみせているようでした。
「今はそれより…ですね、その…もう、ご存じの事かもしれませんが…」
そして溢れている人々の笑顔や店先に並ぶ日用品から何に使うのか分からない物の数々、その暮らしぶりをのんびりと眺めながらジャックさんにこれから向かう事になる国の説明をポツリポツリと受ける事になりました。
(アインザルフ帝国…ですか)
大陸の中央よりやや左に寄っているラークジェアリー聖王国から考えるとドヌビス王国を挟んだ向こう側、東の端に位置する蛮族の国なのだそうです。
というのも辺境に追いやられた貴族やら民衆やら犯罪者達が原住民を虐殺しつくして建国されたという国で、不味い物の代名詞である魔物ですら好んで喰らう変人達なのだそうです。
文化的な活動はなく、国民の大半が戦士であるという何よりも強さを尊ぶ国で……そんなアインザルフ帝国の改革に乗り出したのが先の皇帝であるヴァルシャイト皇帝だったのですが、彼は魔物を使った技術を手に入れ軍拡路線に入ろうとしたところで大規模な魔物の暴走スタンピードを引き起こしてしまい、それに巻き込まれる形で亡くなられたのだそうです。
そんな暴君の後を継いだのが現皇帝でもあるヴォルフスタン・エリュタス・フォン・アインザルフ皇帝であり……先帝が亡くなられた時は大陸東部もこれで平和になるかと思われていたのですが、彼は先代のヴァルシャイト皇帝以上に好戦的な人物でした。
何故なら彼は自身の基盤を作り上げると後見人でもあり他国にも顔が知られていた叔父夫妻を殺害してしまい、そのまま帝位継承権を持つ血縁者をことごとく虐殺して回り……ついた渾名が『狼皇帝』だというのだそうです。
これには冷酷非道なヴォルフスタン皇帝の行いと荒々しい姿が餓狼のようだったとされているのですが、その渾名の裏には『一匹狼』とか周囲から孤立しているのだという意味も込められているのだそうです。
とにかくそのような出来事に周辺国がピリつく中、ヴォルフスタン皇帝は国内の問題に区切りをつけると、国境を接するドヌビス王国に侵攻を開始しました。
それは宣戦布告もない卑怯な不意打ちであり、ドヌビス王国の奮戦虚しく国境地帯を抜かれてしまい……このままアインザルフ帝国が攻め続ければドヌビス王国は数日で滅ぶとも言われていたのですが、初戦の勝利に浮かれたアインザルフが国境付近の村々を襲い始めた事によって、足が止まったのだそうです。
そのような蹂躙を横目に見ながらドヌビス王国が周辺国に助けを求めた結果、友邦の苦境を見捨てる訳にはいかないとラークジェアリー聖王国が参戦する事になり……因みにこの参戦にはラークジェアリー国内でも色々な批判が相次いだのですが、ドヌビス王国が滅ぼされたら次は自国の番だという危機感が後押しをする事になったのだそうです。
(う~ん、ジュリアン王子の口ぶりでは結構ノリノリで参戦して行ったという感じでしたが…この辺りは周囲の認識と当事者のズレみたいなものでしょうか?)
とはいえラークジェアリーからすると他国の話でもあり、中途半端な戦力しか送れなかった事が仇となって小競り合いが続く事になりました。
そしてこのままじり貧になるかと思われた矢先、痺れを切らしたアインザルフ帝国はドヌビス王国の王宮を強襲する事になり……せめて数日持ちこたえてくれたらラークジェアリーの救援が間に合ったのですが、ドヌビス王家が早々と白旗を上げてしまった事で終戦を迎える事になったのだそうです。
必然的にドヌビス王国の救援を掲げていたラークジェアリー聖王国も敗れる事となり、その敗戦処理を終える為にアインザルフ帝国から使者がやって来るとの事で……。
「そのような好戦的な国ですので、発言の内容にはくれぐれもご注意を…そしてラークジェアリー聖王国から聖女が送られる事は非公式となっておりますので、他の者に話す場合はその事を念頭に置いて発言をしてください」
との事で、すでに国家間の話し合いが終わっており、ラークジェアリー聖王国側はあくまで「協力しただけ」という立場を貫きたいのだそうです。
神に見守られし聖王国が敗戦する筈がないというよくわからない理由のもと、この会談も「ドヌビス王国とアインザルフ帝国の仲介をしてやった」という体裁を整えているとの事で……その事には少しだけ呆れてしまったのですが、隊長さんに疑問をぶつけても仕方がないので黙っておきましょう。
因みに会談には病気で臥せっておられるクリスト様の代わりにジュリアン王子が参加なされるようで、ラークジェアリーから参加するのはアインザルフ帝国に送られる私と護衛担当の隊長さんの3人だけが参加するのだそうです。
そして見届け人でもあるドヌビス王国から大使が1名、アインザルフ帝国側からの人選は発表されていないとの事なのですが……。
「すみません、話を遮ってしまうのですが…クリスト様がご病気…なのですか?」
どうしても聞き流す事が出来なかったので小さく挙手をしながら言葉を遮ったのですが、どうしてクリスト様が寝込んでいるのでしょう?
「それは…我々にも詳細は伏せられているのですが」
ジャックさんが言うには数年前から寝込む事が多くなったようで……詳細は戒厳令が敷かれているのでよくわからないのだそうです。
(何故誰も治療をおこなおうとしないのでしょう?)
リヴェイル先生のように治癒の天才とまではいかなくてもよほどの事が無ければ大丈夫な治癒師がいますし、エリクサーなどの万能薬の作り手も沢山いる筈です。
考えてみればいくら成人しているからといってジュリアン王子が大聖女の罷免をおこなったり改革をおこなっているというのが色々とおかしいのですが……。
「レティシア様、それ以上は…話を続けてもよろしいですか?」
私がそんな事を考えていると、ジャックさんは少しだけ表情を整えるとそんな事を言ってきたのですが……かなり込み入った事情があるのでしょう。
「わかりました、続けてください」
気にはなるのですが、私のアインザルフ行きは決定しているようですし……ラークジェアリーの事はラークジェアリーに居る人達に委ねる事にしましょう。
「では…そうですね、あと伝えておいた方が良いと思われる事は…」
戦争をしていたという事が伏せられていたように、色々な情報が堰き止められているのだと思いますし……それを破ってまで説明をしてくれた隊長には感謝しかないのですが、質問しておかないといけない事を聞いておく事にしましょう。
「そういえば…なのですが、私以外に派遣される聖女はいるのですか?」
流石に半分くらい結晶化している聖女を1人ばかり送っただけでアインザルフが満足するとは思えませんし、私が寄宿舎に居た当時の見習い聖女の数は200人前後で、その中から聖女として認められて活動をしているのが40~50人程度と……つまり一国を支えるのに最低でもそれくらいの聖女が必要だったのですが、隊長さんからは驚きの返事が返ってきました。
「いえ、この度帝国に向かわれるのは大聖女様だけだと聞いております」
どうやら使い潰される事が確定してしまったのですが……これはドヌビス王国やアインザルフ帝国への嫌味なのか、それとも本当に聖女について何も知らないのかと首を捻りたくなりますね。
「そう…ですか」
大丈夫でしょうか?と内心この国を運営している人達に対する漠然とした不安が浮かんできたのですが……私の立場では何も言う事が出来ません。
「ああ、いえ…もしかしたら私が知らないだけで他の方も一緒に派遣されるのかもしれませんが」
なんて慌ててフォローをしてくれる隊長さんに微笑みを返しながら、たぶん1人なのだろうな~とか考えていて……。
「気を使ってくださり、ありがとうございます」
隊長さんは“国王派”の人かと思ったのですが、どうやら本気で心配をしてくれているようで……私はコテリと首を傾げました。
近衛騎士団に所属する隊長さんとは初対面の筈ですので、何故ここまでよくしてくれるのかわからず見つめていると、不思議そうに見返されてしまいました。
「何か?」
実はどこかでご縁があったのかもしれないと思ったのですが「もしかしてどこかでお会いした事がありましたっけ?」と聞くのも憚られますし、「急に仲良しになりましたよね?」というのもおかしな気がします。
もし違っていた時に物凄く気まずい思いをしてしまうのですが、私が黙り込んでしまったので奇妙な沈黙が訪れてしまい……私は言葉を繋ぐ為に思った事を口にしました。
「いえ…この国の事をよろしくお願いします」
唐突な言葉ではあったのですが、私は近いうちにこの国を離れる事になるのでしょう。なのでこの国の平和を、人々の笑顔を、誰かに託したいと思ったのかもしれません。
そんな思いから出た何気ない言葉だったのですが……隊長さんはまるで神託でも受け取ったかのような顔をした後、狭っ苦しい馬車内だというのに恭しく屈んで騎士の礼をとってくれました。
「お任せください」
その声色があまりにも真剣だったので、私は少し苦笑いを浮かべてしまいました。
(勝手に王子派だと決めつけていただけなのかもしれませんね)
この人はただただ騎士の職務に忠実な人で、頑なだったのは私の方かもしれません。
「天と地、その理が崩れ去るまで、人々の為に」
その事を教えてくれた隊長さんに何か出来ないかと思い、懺悔の為の聖印を切ってから左手を隊長さんの肩に乗せました。
言葉はごくごく普通のシャリテア教会の創設理念ともいえる一節だったのですが、微かな光が隊長さんに吸い込まれていき……魔力に絡んで定着した事を確認してから手を放します。
『祝福』
私が最も得意とする魔法であり、その人の幸運を祈り願う事……ただ効果がまちまち過ぎてよくわからないのが難点ですし、かけられた隊長さんも効果を実感できていないのか不思議そうな顔をしながら自分の肩に手を当てていたのですが……その手をギュッと握ったかと思うと、畏まったように深々と頭をさげました
「はっ、この命が途絶える時まで…必ず!」
妙に仰々しくなってしまったのですが、それでも最後に一つくらい聖女らしい事が出来たような自己満足に浸らせてもらう事にして、私は笑顔を浮かべました。
※この世界における魔法や奇跡というのは陰と陽の関係で世界の在り方とか種類の定義みたいな話になってくるのですが、大雑把に言うと男性の使う魔法と女性の使う奇跡に分かれています。ただレティシアは……というより大聖女になるレベルまで研鑽を積んだ人達は奇跡という言葉を嫌う傾向にあります。
これは結局のところ自分達が頑張って技術を極めていった結果であり、何かしらの奇跡が起きている訳では無いという事なのですが……なのでレティシアの地文ではあくまで不思議な力であるという意味で魔法表記になっています。
ただこの辺りは学会がうるさい事もあって、口に出す場合は奇跡と言うようにしているので魔法と言ったり奇跡と言ったりしているので表記ゆれがあります。
※シャリテア教会というのはラークジェアリー聖王国の国教であり、光の神ヴォルチェルスと闇の神ドンケーの娘とされている地母神シャリテアを崇めている教会です。人間(というより生物)を生み出した女神ともされているのでごくごく一般的に信仰されている神様であり、聖王国に『門』の管理を託した女神だとされています。大雑把な教義を言うと慈愛や博愛みたいな内容です。
※コッケーかと思ったらポッポーだったというのはこの世界の諺で、無害な鳥だと思って近づいたら魔物だったという意味で、見誤る事が無いようにという警句でもあります。
※アインザルフ帝国について色々と言われているのですが、この辺りの詳しい話は前日譚の方で書かれておりますのでどうぞそちらもよろしくお願いします。
※レティシアの思い出として出て来るリヴェイル先生は基本的にレティシア目線から見た先生であり、実在の人物とは大きくかけ離れている可能性があるという事を留意しておいて下さると助かります。
※ちょこちょこと訂正しました(5/16)。