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極東西遊記~古代日本に転生したぽいので建国してみた  作者: 星 武臣
第4章 天下布武(岐阜・滋賀南部編)
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73話 お稲荷様と調味料 転

少し短いですがキリが良いのでアップします。

熊野暦3月中旬


 翌早朝俺は日課のトレーニングの後に少し試したい事が有ったので、

 川原に有る少し開けた場所にやって来た。


 まず拳に始めに力を貯めて、爆ぜよよ念じながらトンと岩を叩いても何も起きなかった。次に指先に極限まで魔力を凝縮して同じ様に岩を突くと岩が砕けた。

 

 岩を破壊するのは可能だけど、土魔法で砂に変化させた方が手っ取り早いな。

 爆発しろと言う命令は難易度が高いのだろうか?

 後はこれが無機物と生き物でどの位の差が有るかだな、

 適当な木を見つけて魔力を貯めた指で突くと、

 パンッ音と共に皮の部分が破裂した。


 やはり生木が相手だと抵抗が有るな、詳しい数値の計算は朱里さん達に任せて、大体の魔力の圧縮比位は出しておくか。指先で発動する破裂が拳に魔力を込めた状態だと何発必要なのだろうか?


 両手に魔力を貯めて爆ぜよと命じながら木に拳を叩き続けていると7発目でパンッとさっきと同じように破裂した。体に流れる魔力を全て両手に集めてこれだと、防御がおろそかになるから実戦では20~30発はいりそうだ。


 そういえば、人体の抵抗値を考慮していなかったな。

 実際にはもっと叩きつけなければ発動しないか?

 これじゃあ、魔法が発動する前に殴り殺してしまうな。


 そういえば経絡秘孔についてはどうだろう、人体の中で比較的魔力の流れ易い場所と言う認識で有っているのかな。指先に魔力を貯めて秘孔を突くとアノ漫画と同じ効果が得られるかもしれないが、素人に秘孔の場所を理解しろと言うのは無理じゃないか?


 漢方系の医療に詳しいトヨウケなら、鍼灸の心得が有りツボとかに詳しいかもしれないが、何か良い手はないだろうか?


 天音さんは魔力の流れが見えるらしいがどうやっているのだろうか?

 今まで試した事はないが目に魔力を貯めて見てみよう。

 物は試しとやって見ると、俺の視界には不思議な光景が広がっていた。


 木々や岩にいたるまでオーラの様な物をまといキラキラと輝いて居る、大気中にも蛍の光のような物が漂っている幻想的な風景だ、さらに目を凝らすと木々に魔力の溜まって居る場所が有り、そこを先ほどと同じく爆ぜよと命じながら魔力を込めて突くと、俺の魔力が波紋の様に広がり皮が爆ぜた。


 水辺に石を投入した時と同じ様に横には衝撃が広がるが縦方向には広がらない。

 恐らく魔力不足が原因で表面の破壊なんだろうな。

 やはり爆発しろと言う命令はハードルが高い。

 何か実用的な効果はないだろうか?


 朱里さんは木属性魔法で木が曲げれると言っていたが曲げる事は出来るだろうか? 試しにやってみた所、平均で正拳突きを20発叩き込んだ所でくの字に曲るようだ。これも普通に破壊した方が早いな。


「あ~ おに~ちゃん、うずめに内緒で特訓してる~」


「この不自然に曲がった木々はなんッスか?」

 ちっ、邪魔が入ったか。


 残念ながらお迎えが来てしまったのでこの位にして朝食にしよう。うずめがお兄ちゃんだけズルいとぼやいていたが、俺からしたらチート女子のうずめの方がズルい気がする。拳に魔力を集めて攻撃するより、さらに圧縮して指先から対象に攻撃した方が効果が有る事を教えたら、うずめに追い越されそうなので何をしていたのかは内緒だ。


 器が小さいと罵りたければ罵るがいい、兄は妹に負けてはならないのだ。

 ん? そんな事を言っていた鉄仮面被ったキャラが居たような気がする。


 朝食の後は北畠(現津市)に向けて出発しよう。

 何か久しぶりに行く気がするが、皆は元気にしているだろうか?


 鹿車は何事もなく道を進み山を越えてゆく、

 この調子だと昼頃には北畠に付くだろう。


「北畠の町には何が有るんッスか?」


「北畠は俺が作った町で、醤油や日本酒の発祥の地になるのかな」


「魚も旨いのじゃ」


「おさかな、おさかな」


 なんだろうこの色気より食い気なパーティーは、綺麗なお姉さん達とキャッキャウフフしながら旅をしてみたい物だ。そんな下らない事を考えている内に鹿車は進んでゆき、北畠の町が見えて来た。ここまで来れば伊勢まであと少しだ、夕方までには帰れるだろう。


 俺を見た町の人は慌ててこっちに駆けて来る、何か有ったのだろうか?


「若、大変です。仕込んだ酒と味噌の調子がおかしい!!」


「今すぐ様子を見に行く!!」

 一体何が起こったと言うのか?


 酒蔵の様子を見に行くと、仕込んだ酒はいつもはゴポゴポと結構な勢いで発酵が進むのだけど、プツプツと勢いがない。入れる麹の量でも間違えたのか?


 酒蔵の従業員は無類の酒好きが集まって、こだわりを持って作っているのでその手のケアレスミスの可能性は低い。給料は現物支給だ手を抜くとは考えられない。


「若、醤油蔵の方も見て下せえ!!」

 まさか醤油もなのか?


 醤油蔵に赴くと従業員は蜂の巣を突いたような大騒ぎだ、皆を落ち着かせ醤油を見てみるといつもより色が薄い。一体何が起こっているんだ?


 そういえば味噌も調子が悪いと言っていたな。酒・醤油・味噌に共通するのは発酵に使う麹カビだ、味噌とかは床下に置いとけば勝手に出来る調味料だぞ、発酵させ過ぎの失敗は有るが逆のパターンは初めてだ。


「これは何かのタタリだ」


「俺たちはおまんまの食い上げだ」


「まあ、おちつけって、6月には麦も取れるし何とかするよ」


 みんなの前では強がって見せたが損失はどの位だ?

 これはマズイな、何か手を打たないと……


 とりあえず、豆腐と納豆用の大豆を醤油に回して醤油は仕込み直しだな。

 豆腐は枝豆でも出来るから夏には豆腐はそこまでお預けだ、納豆の今年の生産は諦めよう。ん? 納豆……


 うわっ、大チョンボだ。俺の予想が正しければ、この問題は北畠だけの話じゃない。周辺地域すべての発酵食品がダメになる可能性があるな。マズイぞ、これは非常にマズイ。


 

 









元々一発で良いのに、北斗百裂拳が百発必要な説明はこれでいいですかね?


この世界の魔法には熟練度が有ります。多用すると威力が上がります。それと最大MPに当たるステータスが上がると今回の技は拳でも使えるかもしれませんが、主人公はそこまで成長しないでしょう。もし神バトルまでインフレするなら使うかもしれません。


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