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極東西遊記~古代日本に転生したぽいので建国してみた  作者: 星 武臣
第3章 そうだ 京都に行こう
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45話 タマ

京都府民には悪いですが、京都は魑魅魍魎が跋扈する場所にしました。

巨椋池は京都に地名だけ残っている見たいですね、埋め立て始めたのが豊臣秀吉で幕末まで池が存在していたそうです。坂本竜馬が襲われた寺田屋か池田屋が船宿らしくその周囲まで池が有ったようです。

熊野暦10月下旬


 俺達は食料を盗んだ犯人の捜索をする事になった。湿地帯には足跡が残っており、大きさは子供位の足跡で北に向かって伸びていた。噂に聞いているゴブリンの可能性が有る為、戦闘準備は怠らずに行こう。


「みんな、竹槍は持ったか?」


「兄貴、そりゃ持ってるだろうよ」


 まあ当たり前か、武器はそれしかないもんな。今後剣とかも製造したいが、金属の確保が必要になるな。

 

 足跡をたどって行くと、湿地帯を抜けたが今までまっすぐ足跡が続いていので、その延長線上に有る山に当りを付けて捜索してみよう。鬱蒼と茂った山道を掻き分けて進んで行くが埒があかないな、相手も動いているだろう。釣り出すか?食い意地のはった奴ぽいし行けるだろう。


 少し戻って巨椋池で釣りをしてみると、幸運なことに鰻が釣れた。コイツの煙は強烈だぞ、匂いに誘われる事間違いなしだ。どうやって捕まえるかが問題だな、ダメ元で籠と棒を使って見るかな。

 籠を棒で立てかけて置き、棒から伸びた紐を引っ張ると中に居た獲物が捕まるアレだ。鶏とかはその方法で捕まえる事ができるな。


 ちなみに、うずめもひっかかる。


 もしかしたら行けるかもしれない。失敗しても相手の姿が確認できればそれで良いか、取り合えず炭火で鰻を焼いて誘き出す。俺達も腹が空いて来たので昼食にしようか、やはり鰻は旨いなと皆で舌鼓を打ってると視線を感じた。焼けた蒲焼を籠の下に置いて、棒から伸びる紐は落ち葉でカモフラージュして隠れて様子を見る事にした。


 暫くすると草が揺れ人の様な物が現われた。ソイツは周囲を確認すると蒲焼にかぶりついたので、すぐさま紐を引き捕獲する事に成功した。


「よし、捕まえたぞ、まだ警戒は解くなよ」


 籠を開けて確認すると、そこにはキツネの耳を生やした子供の様な物がいた。俺達など眼中に無いと言わんばかりに蒲焼を食っている。少しイラッとしたので簀巻きにしてやった。


「なんじゃ、何をするのじゃ」


「何をするのじゃ、じゃねーよ。俺達の食料を盗んだだろ?」


「しらぬ、わしは知らぬぞ!!」


「しらを切るとは強情な、引っ立てろ」


 このキツネの獣人?を事情聴取すべく拠点までご同行願った。任意ではないが現行犯だ、言い逃れは出来ないだろう。


「朱里さん、変な物捕まえた」


「なっ、えらい(かなり)可愛らしいお客さんやなぁ、口の周りがタレまみれやないの」


「そう褒めるでない」スパン


 何か偉そうに、薄い胸を張るソイツにハリセンをくれてやった。「何をするのじゃ」とわめいていたが、少し汚れていたので朱里さんに頼んで風呂に入れて貰い、事情聴取をすることにした。もしかしたらと思ったが、やはりメスだった。

  

 身長は140cm強でネズミ色だと思っていた髪は洗うときれいな銀色だった、髪の長さ背中まで有るストレートだな、今は子供用の服を着せられ朱里さんのテントに居る。さて事情聴取をはじめるとするか。


「お譲ちゃん、お名前は何て()うん?」


「よくぞ聞いた、ワシの名前は宇迦之御魂(うかのみたま)様じゃ」


「長いからタマで」


「なっ、ワシの名前を略すとは無礼な奴め」


「そうやで仁はん、伏見のお稲荷様と一緒の名前やで、略すのは如何かと思うでぇ」


 え~コイツそんなに偉そうな奴に見えないな、お稲荷様とは穀物の神様だったっけ?今の所は穀潰しだけどな。


「偶然の一致だって、何なら油あげでも食べさせてみる?」


「うちもソレが好物かどうか、気になっとった所や作れるなら作ってみてぇな」


 今の所油の量産は出来ていないが、大豆を無理矢理搾る事で大豆油は取れると言うか、基本的に種を絞れば油はとれる。ちなみにどんぐりの油は美味しくなかったが、あぶら菜科に属する大根の種から取れる油が食用に出来そうなので、栽培するかどうか迷う所だ。種だけ取って根っこの部分を捨てるのは勿体無いだろ。


 それやったら、くくりに後ろから刺されるかもしれない。


 まず豆腐を作り、それの水をよく切って油で揚げて食べさせた所、旨いが鰻の方が好きで、たまには食べたくなる味らしい。味覚は人間と変わらないようだな、大好物だと言われたらどうしようかと思ったがそんな事はない様だ。


 まあ「とんびに油揚げをさらわれる」と言う言葉も有る、盗まれる余地が有る位には食べようか如何しようか迷うって訳だな。好きなら死守するだろうし……


「なっ、雑食で何でも食べるけど油揚げが好きじゃないだろ?」

 キツネは基本的には肉食だからな、多分崇められているのはネズミを食べるからとかじゃないのか?


「なあ、ネズミは食べないのか?」


「あんな不味いもの食べる訳なかろう」


「朱里さん、やっぱりコイツお稲荷様じゃないんじゃない?」

 ネズミが不味い事は同意だけどな、まあ旨かったら絶滅してるか……


「おかしいなぁ、あの辺りは稲荷山と言うんやけどなぁ」


 その後の事情聴取で解かった事は、コイツはキツネ獣人の長で有る事と、仲間が変わった物を持ってきたので、自分もと山を下って来た所捕獲されたと言う事だな。


 まあ現地の協力者は必要か?


「なあ、タマ俺達に協力しないか? 協力したら美味しい物を提供するぞ」


「本当か? 嘘じゃ無いんじゃな、一度仲間と話してくるのじゃ」


 俺は土産に醤油味と味噌味の焼きおにぎりを渡しタマを見送った。翌日キツネ獣人達は恭順を示しタマが俺達に着いて来る事になった。獣人ならば、まだ見つけていない植物も見つけられるかもしれない。


 京都への足がかりを作るべく、何処かに狩猟組合の支部を作りたいなと思いながら帰る途中、木津川沿いの木がなぎ倒されていた。以前うずめと信長が来た時のヤツかな? 木を切り倒すのも面倒だし、このルートで道を作ろうかな。道を辿れば伊賀か御在所に出るだろうし……


 ココ現在の地図で言うと何処なんだろうか? 木津川市かな?


 

「ねえ朱里さん、都が無いのに京都と呼ぶのは如何かと思うのだけど」


「せやなぁ、獣人がいるなら経済特区的な物を作って町でも作ったらええやん、いきなり獣人見たら目ぇ回す人もおるかもしれんし」


「タマは獣人の親善大使だな、頑張れば一族が繁栄するぞ」


「その言葉は嘘じゃ無いんじゃな、ならば手助けしてやるのもやぶさかではないぞ、なぁははは」


 キツネ以外の獣人も居るのだろうか?調査が必要だな。

 





 




 宇迦之御魂は伏見稲荷大社の祭神ですが、稲荷大社が出来る前は伊勢神宮で御倉ノ神として祀られ今でもその倉は内宮にあります。一節によると、外宮の豊受姫と同一視されてますが定かではありません。

 二見浦に有る天の岩屋を始め、稲荷を祭る場所は多数有るので何らかの関係は有るかと思われます。そして、一緒に祀られている猿田彦いったい何をした?


 古事記には土蜘蛛と言う獣人が出てきますが、蜘蛛では有りません。敵対勢力とか格下相手に変な名前を付けるのは中国の文化ですかね。卑弥呼とか蘇我入鹿とか東(えびす)など、本来は別の名前なのかもしれません。


 

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