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極東西遊記~古代日本に転生したぽいので建国してみた  作者: 星 武臣
第3章 そうだ 京都に行こう
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閑話 天音さんと第六天魔王

怒られたら一部書き換えます

 熊野暦10月中旬


 久しぶりに伊勢に帰って来たので、天音さん達と御在所岳の麓に有る温泉に行く事にした。鹿車に揺られ5時間程でようやく目的の場所に着いた。


「ここに信長さんがいるのですか?」


 天音さんは俺やうずめから話を聞いていたが、信長を見た事が無いので見たがっていた。猿田彦のおかげで、女性でも登れる登山ルートが見つけられたので今回招待したんだ、それから山道を登る事2時間信長の居る場所にたどり着いた。

 俺はこの前の礼に北畠で取れた真桑瓜(まくわうり)を切って差し出した。

 うずめが美味しくなるようにおまじないをしていた真桑瓜は網目の無いメロン位の糖度が有り新たな名物になっている、メロンの栽培は渥美半島が有名なので来年は持ち込んで栽培してみようかな。


 真桑瓜を食べ終わった信長はうずめのマッサージを受けていた。マッサージといってもうずめは本気で攻撃しているのだろうけど……


 気持ち良さそうに目を細める信長を天音さんが撫でると何か言いたそうに目を開いた。


「しかさん お姉ちゃんにお話があるんだって」


 天音さんは信長に手を当て「えっ そうなんですか?」「はい解かりました」などと言っている、この姉妹は動物の思念の様な物を感じ取る事が出来るのだろうか、屠殺場とかに連れていったら・・・

 これ以上の思考はやめておこう。


「信長は何だって?」


「この地に災いが起きても私が約束を守る限り、信長さんとその眷属が守ってくれるそうです」


 約束の内容は教えてくれなかったがこの地を守ってくれるのは有り難い、俺もこれから不在の事が多くなるからな、心強い味方が出来て安心した。此処には誰か人をやって定期的にお供え物を持ってこよう。


「それと仁さん、信長さんが何かの役に立つだろうから角を持って行けと言ってます」


 確かに何かご利益が有りそうなので有り難く頂戴する事にした。

 俺は腰の短剣を抜き信長の角を切り持ち帰った。

 少し汗をかいたので麓の温泉に寄ろうと言う話になり立ち寄る事にした。



「わ~い、おっきなおふろだ~」


 うずめは待ちきれず走り出して行った。こら服を脱ぎ散らかすんじゃない、天音さんはしょうがないですねと言いながらうずめの服を回収していた。


「何で仁は、ちゃっかり私達とお風呂に入ろうとしているのです?」


「この前一緒に入った仲じゃん、湯着も持って来てるんだろ?たまには裸の付き合いも大切だって、なっくくり」


「それこそが、偽善」

 難しい言葉知ってるな……


 けっして天音さんの濡れてすけた湯着から見える蕾を見たい訳じゃ無いぞ。

 無いたら無い。

 すいません嘘を言いました。


 くくりの凝視に耐え切れず一緒に風呂を入る事を断念した、衝立を立てて男湯も作るか、くっこの前行けたからもしやと思ったのにな。


「仁、覗いたら殺すです」


「熟れてない果実に興味は無いから安心しろ、数年後に出直して来い」

 下の毛も生えそろって…… あれっ? いるのか? 

 それは解からないが胸の果実が実って無いの確かだ。


「き~、死ねば良いです」


「ゆうなちゃん…… はしたないよ」


「そうだ、くくりもっと言ってやれ」


「もうっ、仁さんもゆうなさんを煽らないで下さいっ」


 ゆうなの所為で天音さんに怒られたじゃないか、ようやく俺一人入れる位の湯船が出来たので浸かるとするか、風呂の中で電気魔法を使ったらどうなるのだろうか少し試してみよう。


 おお、アレだな銭湯の電気風呂だ、体に良さそうだって……

 体に良くてどうするくそっ。


 俺が求めて居るのは攻撃性能だ、こうなるのは解かってはいたが少し空しくなった、せめて魚を感電死させて取ったり出来る実用性の有るレベルの物が使いたいな、毎日練習していればそのうち使える様になるだろう。


 さあ、日が暮れる前に帰るとしますか。



 「秋の夜長」と言う言葉が有るが皆暇を持て余している、明りは天音さんが光の玉を作り確保しているな40wの蛍光灯位の明りは有るな。

 以前天音さんに作って貰った鏡も読書灯位の光量が有り、自室で有り難く使わせてもらっている。


「仁、これを充電するです」


 ゆうなの差し出したのは携帯端末の充電器だ、中には充電式の乾電池が入っておりコンセントに差し込めば繰り返し使えるようになって居る物だ、確かに出来るかもしれないが俺感電しないか?


 まあ死ぬほどの電気量は生み出せないのは、今日確認済みだしやってみるか?

 コンセントプラグを持ち魔法を使うと充電中を示す青いLEDが光出した、少々しびれるが出来ない事はないな、暫く充電しゆうなに渡すと、携帯端末で音楽を再生していた。


 何に使うと思ったら音楽を聴きたかったのか、物珍しい装置に熊野神社の女子たちが集まってきた。


 いい歌が有ると言うゆうなに何か不安のような物を感じたので、とある物を作って置くことにした。


「燃えあが~れ~ 燃えあが~れ~ も・・・」スパンッ


「痛いです 何するですか?」

 こんな事も有ろうかとハリセンを作って置いた


「ウチのスタッフ達に英才教育を施すんじゃない、大体映像も無しに信者を増やせる訳ないだろう、しかも何で初代なんだっ」


(ゼータ)なら良いですか?」


「Zならまあって んな訳あるかっ ガ○ダムは禁止!!」


 最近のアニソンは聞くだけじゃそれとは解からない物が有るが、ゆうなは曲にタイトルの入った物が好きらしい、しれっとZの曲を流されたら見逃していただろうな、解かり易いアホで良かった。


 今流れている曲が何かは知らないが、うずめ達は楽しんでいた。

 そう言えば楽器の類は(つつみ)しか無いのか、一説によると銅鐸は楽器だと聞いた事が有るが・・・


 アレ両手に持ってオタ芸やったら、かなりやかましいだろうな。まさかやって無いだろうな? 逆行転生したマレビトが居てもおかしく無い、最近思うんだが阿部晴明も魔法を使って鬼退冶した伝承も有るし、この世界の延長線上に俺達の世界が有るとか無いよな、まあ最初に会った神っぽい奴が異世界と言っていたので違うのだろうけど、あいつイザナギなのかな?


 一人身が長すぎて俺達をおちょくって楽しんでるとか有りそうだ。


 たしかイザナミに「覗いたらだめ」と言われた扉を覗いて夫婦喧嘩になったとか、たしかに興味本位で覗きそうな奴ではあったが……


 まあ答えの出ない事を考えても仕方がないな、何か楽器でも作ったらうずめが喜びそうだ、竹製の横笛でも作ってやるかな


 仁がここに来た理由は有るのか分からないが、こうして秋の夜長はふけて行った。


 アマテラスと第六天魔王との密約は「仏・法・僧」の三法を口にしない事と、仏教徒を寄せ付けない事、世界の終わりまで子孫を日本の王に据える事ですね。そのお陰で伊勢神宮にはお坊さんは立ち入る事は出来ませんし神主は三法を口にしません。


ご存知の通り日本には仏教が主流ですので、アマテラス様は嘘つき呼ばわりです。

神に誓ってと言う文化は日本にも有り、大切な制約書の裏には神様の名前を書いたりしますが、アマテラス様は外されてしまいます。制約書の包み紙で有名なのは熊野大社ですね。


三種の神器が剣・鏡・玉璽ハンコだとしたら第六天魔王から手渡された物が玉璽だとされています、本作品では勾玉に組み込みますね


最後が少し意味深ですが多分やっても次回作でしょう、神との対決はありませんよ?

そこまで人気も出ないと思いますしサクッと終わると思います


史実の織田信長は三重に因縁の有る武将ですが、伊勢神宮の式年遷宮を復活させた功績は評価してもいい

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