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30話 醤油と伊勢うどん

伊勢神宮の人の多さナメてた一日1万人位来てるんじゃないか?


作中時間のローマは多分対面のカルタゴと戦争中、漁業してる暇はなさそう。

 熊野暦5月下旬


 昔の偉い人は言った。ヨーロッパには一つの宗教と100のソースが有るが日本には一つのソースに100の宗教が有ると、中々上手い事を言う海外で宗教をやっているというと真面目な人を連想するらしいが、日本で宗教をやっていると言うと胡散臭い感じがするのは俺だけだろうか?


 話がそれたが要するに、日本では醤油の影響が強すぎて食文化の発達が遅れたと言いたいらしい


 俺個人の意見としては、山間部はどうか知らないが沿岸部では新鮮な魚介類が取れる、物にもよるが新鮮な物は塩をかけて焼くのが一番旨い、料理の歴史は保存方法と腐敗仕掛かった食べ物を如何すれば美味しく食べれるかの戦いだと思っている、比較的食料の確保が容易な日本においては腐りかけの食べ物をソースの味で誤魔化す必要は無い、余ったら近所の人にお裾分けしてご近所付き合いを円滑にするだろう。


 穀物以外その日取れたものはその日の内に食べるのが基本だ、獲物が取れない日も有るのでご近所同士で持ちつ持たれつの関係を保っていれば、誰かは消費しきれない位大漁の奴はいるだろう、伊勢や愛知県の沿岸で浅利やシジミは絶滅していないので、今の所最低限のおかずには苦労しないな。


 一言で言うとヨーロッパとは文化が違う、イタリアも日本と似た様な感じだと思うが発展の仕方が違うのかな他国が近いし、のんびり生活とは行かなかったのだろう。


 安定したら日本人の様におおらかな性格に成るかもな、逆に日本人の方がせかせかしてイタリア人に笑われてる様に成るかもしれないが……


 まあ異世界だし未来の日本とヨーロッパがどうなるかなんて神のみが知ると言う奴だ、自分の出来る事を精一杯するとしよう。


 ついに醤油が完成した、仕込みに半年掛かる為年に二回しか出荷できない高級品だこれを荷台を改良された鹿車に載せて行商して行く、奇兵隊の本業としての初仕事だ。


 織田信長は茶の湯を通じて自軍の素行を矯正しようとしたらしいが、俺達は接客業を通じて一期一会の精神を養って行こうと思う。


 治水工事や開拓を通じて既に顔なじみの地域に行商に行くので余り心配はしていない、奇兵隊の連中も口は悪いかも知れないが気の良い奴ばかりだしな、その中から選抜してこの前出来た狩猟組合の受付等をして貰う予定だ、今後各地に進出する事を考えると補給の概念を早期に理解して貰う必要が有る、行商を通じてお客さんの笑顔に触れる事でそれを学んで貰おう。


 旧日本帝国陸軍の「輜重部隊が兵隊ならば、蝶々・蜻蛉も鳥の内」などと馬鹿げた事を言うつもりは無い、山海の豊かな日本では補給が軽視されがちに成るのは理解できるが、狩猟も不確定要素が多いからな今後規模を拡大のするならば、基本的な所は早期の内から叩き込んで置くに限る。


 篭城戦ならまだしも野戦で戦死者より餓死者の方が多い戦いなど愚の骨頂だ。


 さて皆も出発したみたいだな、俺は熊野さんに伊勢の狩猟組合の設立について相談しに行こう。」


「ねえ、熊野さん」


「なんでぇ、仁」


「伊賀で狩猟組合を作ったんだけど伊勢にも如何かなと思ってさ」


「まあいいが、閑散期の農家もその仕事は出来るのか?」

 その線も有ったか、草花や鉱物の採取なら出稼ぎの対象になるかも知れないな。


「良いんじゃない、人手は多いに越した事はないし」


「伊勢の名物料理も考えないとな」


「え~、魚介類でいいでしょ」


「荒天時の漁師とかも来たら、魚じゃ働かないぞ」

 家でおとなしくしとこうよ。


「お前、自分の影響力を理解して居ないな」


 聞く話によると今までに作った豆腐や納豆や牛肉料理は誰もが食べたいらしい、豊かな食生活の為副業も辞さないらしいとの事だ、生産が追いついていない為まだ割高な商品になっている。


 儲けた分で北畠の農地と食品加工の工場を増設するか?

 売れ行き次第では醤油蔵の増設もしないとだし……


「あと猿田彦がやたら旨い酒を飲んだと言っていたな、俺にも飲ませろ」

 熊野さん酒好きだったな、伊勢にはジョッキに伊勢海老が一匹入った伊勢エビールと言うとんでも名物が有るが如何しようか、旨いのかアレ?


「醤油も出来たことだし伊勢うどんでも作るよ、麦は来月収穫だから少し待って」


「そういえばまだ食ってなかったな」


「じゃあ試作品作って来る」


 さて作るか―レシピ(薄力粉600g 食塩30g 水280cc 6人前)


 まず食塩水を作って数回に分けて小麦粉に入れながら混ぜて行く、卵ボーロみたいな塊が出来てくるのでそれをこねて一まとめにする。


 小一時間生地を休ませて水分をなじませた後数回に分けてこねて行く、この時力が必要なので足で踏んでも良い、うずめに踏ませようとしたが衛生上の都合で却下だ、抗菌作用の有る竹をテコの原理を利用して体重を掛けてこねるとしよう。


 10分位ねかしてこねるのを2回位繰り返し伸ばして好みの大きさに切れば完成だ、まな板や包丁にくっ付くから打ち粉を忘れずにな。


 強力粉を使えばコシが出るが、今回は柔らかい事で有名な伊勢うどんなので薄力粉を利用した。


 さてその気になればラーメンも作れるんだよね。

 化学調味料が無いからスープの方が苦労するな、オーク骨ラーメンを作って見たいが臭み消しの生姜と葱が無いので無理だな、癖の少ない鶏がらならワンチャン有るが無化調のラーメンなんて職人技だぞ、今後の課題として残して置き今回は止めておこう。


 水の一部をにがりにして沖縄そばも作ってみよう、アルカリ性の水を使えば良いので別ににがりじゃなくてもいいな、本来木の灰を煮沸して上澄みを使う方法で沖縄そばは出来るな。


 柔らかい麺と名古屋の味噌煮込みの様な硬い麺と二種類用意する。


 醤油とみりんで甘めのタレを作り鰹節の荒削りと若布と共に煮て出汁を取る、正直鰹節は生産がまだ追いついて無いので、煮干の粉末をかけたまぜそばタイプも用意したアサツキは有るのでそれを散らして完成だ。


「みんな出来たぞ」


「旦那、良い香りがしやすね」

 今回は猿田彦も呼んでいる、青竹のうどん打ちの機械も猿田彦の作品だ、正直手回しローラー式の機械でも良かったが、そこからスタートすると食文化の多様性が失われる気がしたので封印した。


 みんなそろったし食べるとするか。


「「「「いただきます」」」」


 流石に熊野さんは食べなれて居るのかズルズルと麺をすすっているが、ほかの皆は食べ辛そうだ。


「猿田彦例の物を」


「がってんでさぁ」

 こう言う事もあろうかと竹細工でフォークの様な物を作って貰った。


「これなら食べやすいですね」


「おいしいよ、おにいちゃん」

 通常の伊勢うどんとまぜそばタイプのうどんは好評だったが、硬い麺はイマイチだった。俺の地元の桑名は伊勢より名古屋が近いためあのゴワゴワした麺が好きなんだが、好みは人それぞれか今度名古屋に持ち込んで受け入れられるようなら全粒粉の麺も検討しよう。


 こう考えると揚げ玉は欲しいよな……


 今の所頓挫している油の生産だが一つ心辺りがある。服に使っている麻の種だ、今まで使わなかったのは麻の前に大と言う文字が付くからだ。


 基本的に麻は大麻の事を言う、麻の実油に危険性は無いと聞くが安全性を重視して作って居なかった。


「一度試してみるか」


 抽出方法として重りを上に載せて圧搾する方法とすり潰して絞る二つの方法が有るな胡麻油とかもこの方法だが、すり潰すと余計な成分も出てきそうだな。


 おとなしく普通に重りを載せて潰す方法にした、土魔法で土台と重りを作り絞っていこう1kgの麻の実から300gの油が取れた大豆よりは取れるな、さてこれに中毒性の物質が入っているのかが問題だな。


 加熱して揚げ玉を作ってみた、味は旨いな中毒性も無いけどこの油揮発性が高く揚げ物には向かないかも知れない、どうやら揚げ物の道は険しい様だ。


 しょうがないから石鹸でも作るか……


 石鹸の起源は、川原でバーベキューをしていたら獣の油と灰が混ざった物が川に流れ込み固まった物を手にとって洗った所汚れがよく落ちたそうだ。現在では油に苛性ソーダを入れる方法が主流だがアルカリ性の物質ならなんでもいい、沖縄そばの説明でも触れたが木の灰はアルカリ性だこの二つで作っていこう。


 まず灰を集めて麻の実油を少しずつ足していくと粘土状になった、これでいいのか?


「おい、ゆうな」


「なんです、仁」


「風呂に入る時、石鹸を使って見てくれ」


「せっ…… 石鹸ですか」


「まだ開発段階だがな」


「今から入って来るです」


 待ってる間にもう一捻りしてみるか別に加水して液状の物でも良いしな、いやもう少しがんばろう苛性ソーダって何だ?


「たしか、なんちゃらナトリュウムだったような・・・」

 もしかして塩でも行けるのか?


 今回は灰と油を味噌を練る様に加熱しながら混ぜて行き塩を大匙一杯ほど入れて見た、すると少しずつ固まって来たので型に流し込んで乾燥させてみる


「何か料理を作っている見たいだな」


 貝がらをすり潰して灰の代わりにするのもアリか、伊勢か鳥羽の土産物売り場で真珠石鹸を見たことが有るから貝がらでも行けるかもしれないな、貝がらは貝塚に腐るほど有るもし成功したら廃材の有効利用になるな。


「仁さん、コレなんですか?」

 天音さんの髪がサラサラになっていた。


「効果は有った様ですね、綺麗ですよ」


「こ…… これはどうやって作ったんですか?」

 様子がおかしいな、石鹸を始めて使って興奮してるんだな。


「一緒に作りましょうか?」


「仁、これは世紀の発見です。もっと作るです」


「激しく同意」

 くくりとゆうなも来たか女はこの手の物に敏感か、俺は石鹸よりも揚げ物が作りたいんだけど……


「まあ、待てって原材料の確保が難しいんだ」

 オークのラードで良いなら一杯有るが獣臭いのはイヤだろう?


「ぶー、けち臭い事言わずに作るです」


「じゃあイタリア行ってオリーブ取ってきてくれ」


「無理言うなです」


「だろう?」


 とりあえずある物でがまんしてもらおう、大豆とかでも出来そうだが食べ物を粗末にしている様でならない、麻の実油の精製は一通り覚えてもらおう圧搾するだけの簡単な作業だ。


 そして先ほどまでやっていた加熱しながら混ぜ合わせる手順を説明して行く。


「多分もう一手間必要だと思う完全な物が出来たら販売しよう」


 ようやく食用油が手に入ったんだ俺は料理に使うぞ!!


 仁の思惑とは裏腹に何処から嗅ぎ付けたか解らないが問い合わせが殺到し、受注販売で予約受付待ち状態に陥る程の売れ行きとなった、揚げ物への道はまだまだ遠いようだ。



 おまけ 「油は使えないが、一応約束の物を作ってみる」


 以前手に入れたココナッツの白い所を天日で乾燥させ薄く削ったココナッツパウダーが出来た、これでうずめにお菓子を作ってやろう。


 ベーキングパウダー無しでドーナツをどう作るかが問題だな、西洋の焼き菓子を参考にしよう。

 食感が近いのは小麦粉の分量の多いガトーショコラだなこれで行くとしよう。


 小麦粉に溶かしバターと蜂蜜を入れて混ぜ合わせ、泡立てた卵と生クリームを加える。

 170~180℃のオーブンで2~30分焼いて(生地の厚さによる)完成だ。


「うん、このボソボソ感はオールドフ○ションだな」


 バターを加えているので揚げずともオイリーな感じに仕上がっている、これにココナッツパウダーを振り掛けて完成だ、甘みが足りないなら上から蜂蜜でも掛けて貰おう。


「調度いい所に皆集まっているな」


「う~ 石鹸はもう見たくないです」


「右に同じ」


「良かれと思ったのですが……」

 みんな疲れてる様だな。


「差し入れ持って来たぞ、所でうずめは」


「あそこで倒れて居るです」


「せっけんこわい」

 言わんこっちゃない、知らぬ存ぜぬで通せば良い物をバカ正直に答えるから、まあ人が良い奴は嫌いじゃ無いがな。


「何を作ったのですか?」


「ドーナツを作って見た」


「甘い物です、甘い物が来たです」

 やはり女子は甘い物には目がないな。


「あ~ 生き返るです」


「同意」


「「おいしい」ですね」

 気に入ってくれて何よりだ。


「人手が足りないよな、伊勢婦人会がら有志を募るか?」


「あちらは服飾の手が離せないかと」


「鈴鹿か四日市・亀山で人を募集するか」


「お願いします」

 北畠も人が欲しいがこっちの方がエグそうだしな、一肌脱ぐか……


 こうして熊野神社の横に食品及び石鹸加工工場が併設される、嬉しい誤算だが魔法適性者も居た様だ、潜在的にはまだ居るよな? 天音さんを連れて岐阜や愛知に行けたらもう少し探せるかもな。


名古屋と伊勢でうどん戦争が勃発

三重県民「あんな硬いもの食えるか」

名古屋人「伊勢うどんなんて病人食だがや」

??? 「きしめんを忘れるな」

狭い地域でうどん天下三分の計がなされることに


石鹸ネタは時期尚早かと思いましたが、灌水(アルカリ水)の話が出たので二度手間に成るのを恐れねじ込みました


シュメール人「石鹸の作り方など我々は1000年前に通過したっ」

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