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25話 御在所の鹿神(ししがみ)

新年あけましておめでとう御座います、今年もどうぞよろしくお願いします


かなり短いですがようやくフラグを回収

 熊野暦4月中旬


 俺は、御在所岳周辺に温泉を見つけたとの報を受け猿田彦と供に、現在の四日市方面から西へ向かうルートで御在所岳を目指した。


「旦那こんな山奥に何が有るってんですか?」


「この近くに天然の湯が沸くところが有り、その湯は万病に効くらしい」


「へぇ、そりゃ大層ご利益の有りそうな話ですな」

 万病は言いすぎだがほぼほぼ合ってるだろう。


 名も知らぬ沢を上流に向かい進んで行くと川原沿いに湯気の立つ場所が有った。


「多分あれだ」


「本当に湯が沸いてるんですね」

 現代人なら原理を理解出来るが、この時代の人には摩訶不思議な現象だろうな。

 俺達は川から水を引き湯を冷ましてから入ってみる事にした、湯は無臭無色で有るが体の芯から暖まる春とは言えまだ肌寒いこの季節には最高の馳走と言える。


「いや~、生き返りますな~」


「心の洗濯と言う奴だな、所でココに湯屋を立てるとしたらどの位掛かる?」


「建物自体は一月かかりませんが、街道整備の方が時間が掛かるんじゃないですかね」

 やはりそれがネックか、あちらを立てればこちらが立たずと中々上手く行かない物だ、とりあえず土魔法で湯船だけ作り猟師の拠点とする所から始めようか、人の流れが出来れば自然とそこに道は出来る。


「あれが御在所岳か……」

 御在所岳は標高1212m鈴鹿山脈の最高峰で、迂回ルートで登れば比較的簡単に登れるが、最短ルートで登るとかなりキツイ、垂直に切り立った岸壁がむき出しになっていてロッククライミングをする覚悟が必要だ。


「険しそうな山ですな、一回登って見ますか?」

 そう言う猿田彦は何処か楽しそうにそう言った、俺もココには何か有りそうな予感がしていたのでその提案に乗ることにした。流石に名前に猿と言う字が有るだけ有ってかするすると山を登っていく、俺も体力には自信が有る方だがアイツには敵わない、職業本当に大工か?


 猿田彦の意外な一面を発見し、たまにその手を借り登ること4時間何とか山頂まで登る事が出来た。


「旦那、あっちに海が見えますぜ」


「あれは湖だ、琵琶湖と言う」


「またまた旦那も人が悪い、あんな大きな湖なんて有りやせんよ」

 そういえば日本でも昔は近江と言って海扱いだったかな?


「嘘じゃない、今度機会が有ったら一緒に見に行こう」


「嘘じゃ無いんですね、面白そうなんでその時はお供しやすぜ」


「ああ、楽しみにしておいてくれ」


 そろそろ帰ろうとした時、少し離れた場所に馬鹿でかいカモシカが居たその姿は凛として神々しく美しかった、俺はもう少し近くで見ようと尾根を下り駆け寄ると……


「しゅっ しゅっ」

 変な泣き声を上げてこちらに近づいて来たと思ったらいきなり襲い掛かって来た、何とかかわす事が出来たがかなり早い、ありゃ直撃食らったら死ぬな。


「猿田彦俺の竹槍をこっちに投げてくれ」


「アレとやり合おうて言うんですかい、どうなっても知りませんよ」


 俺は猿田彦から竹槍を受け取り構えた。あの速さの相手に逃げたってすぐ追いつかれる逃げるだけ無駄だ。


「猿田彦少し下がっていろ」


「旦那、御武運を」


 この前のオークもヤバかったが、今回は流石に相手が悪いかもしれないな。


「さて、どう攻めるか・・・」

 どうやらこちらの態勢がが整うのを待ってくれた様、だ王者の風格見たいな物が有りやがる。


 とりあえずカウンターで足を狙うが早すぎてクリンヒットに繋がらない崖から落とすか?

 俺は崖の近くに位置を取り相手の出方を待つと、しゅっと言う泣き声と供に突っ込んで来た。


「小細工を仕掛けても正面から来るとは、まるで横綱相撲だな」

 俺はその突進をかわし崖に落としたと思った瞬間、崖を凄い速さで登って来たカモシカだもんなこの位で倒れてくれないか……


「さあ来い、カウンターで頭蓋に一撃くれてやる」

 俺も無意味に崖に落とした訳ではない、これで相手の急所に手が届くと言うもんだ。


 足に魔力を溜め、相手の動きに合わせて崖から飛び降り額に渾身の一撃を放つ、何とか当てる事は出来たが交差の瞬間首を振られ崖下へ叩き落とされた。


「なんの、石壁」

 俺は脚で石の壁を生み出し落下の勢いを殺し、何とか生きたまま崖の下に降りる事に成功した。

 カモシカは俺の方を睥睨しまだやるのかと言わんばかりだ、今日の所はコレで引き下がって置こう。


「ありゃ勝てないわ、なんとか仲良くなれないかな」

 王者の風格を持つカモシカに俺は信長と名付けココに足しげく通う事を決めた、今度祭壇でも作って餌付けして見よう背中に乗せてくれるといいな。


「旦那、もう会えないかと思いましたぜ」


「馬鹿を言うな、こんな所でくたばってたまるか」

 たぶんかなり手加減されてたな、あの驚異的な跳躍力から踏み潰しに着たらこっちは打つ手が無い、少し本気にさせて見たい気もするが今後の課題だな。








信長の大きさは約4mほどです


今回行った湯ノ山温泉はラジウム系のアルカリ性放射能泉で神経痛などに効果があり美容効果も有る為美人の湯とも言われています

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