表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/190

9話 北畠の里

この時代に、馬が居無い事に心が折れそうになりましたが、何とか軌道修正できました。

 熊野暦9月上旬


 俺は少しやさぐれていた。「はぁ~ 醤油もねえ」 「馬もねえ」 「砂糖なんか有るわけねえ」と、歌謡曲の替え歌をうずめと共に歌っていた。


 ちなみに、この曲の原典と言うかオリジナルは熊野さんのお気に入りだ。何か転生してきた時の苦労を思い出すらしい。


 この曲、韻踏んでるからな~、うずめは日本初のラッパーだな。そして、言葉の意味も解らないのに付き合ってくれる、うずめに癒された。


 俺は落ち着きを取り戻し、考えて見た。砂糖か……


 沖縄には有るかな?と、俺は修学旅行で行った沖縄を思い浮かべた。


 青い空・青い海・白い砂浜・そして魚は不味い。


 たしか、何時の時代か解らないが、サバニとか言う熊野領にある様な船で、九州(宮崎県日南市)まで来ていたと言う記録が有ったな、頑張れば沖縄まで行けるのかな?


 そこまで行かなくてもとりあえず、九州まで行けば中国と交流していて日本一栄えているんじゃないのだろうか?


 いっちょ九州まで行ってみるか~


 今後の方針(おら都会さ行くだ)が決まったけど、今は地盤固めだ。


「熊野さん、土地と人貸してくれないか?」


「いいが、一体なにするんだ?」


 俺はプレゼン用に野菜くずを味噌に漬けこんだ壷を取り出した。


「この味噌の上に浮いた上澄み (じつ)はたまり醤油なんだ」

 実際には金山寺味噌を使用した、偶然の産物らしい。


「……なん ……だと。そんな簡単な方法で……」熊野さんは絶句していた。


 以前熊野さんは魚の塩漬けから魚醤油(ナンプラー)を作ろうとして、「お父さん 臭い」と娘たちに拒絶され諦めた事があるらしい。


 ナンプラーもコアなファンが居るんだけどな一応作っておくか?


 醤油は醸造会社で配合比率が違うんだろうが、主に雑穀で作られる。ここ熊野領では米が旨すぎるためあまり栽培されていない。


 それで、五穀の米以外(麦 粟 稗 大豆 小豆など)を栽培しようって訳だ。あまり聞きなれない穀物は家畜の餌だ、松坂で育てられている牛を現代みたいにブランド化するのも有りか?


 熊野さんは、地面にこの辺りの地図を書き此処ならいいぞと言った。それは伊勢市と鈴鹿市の間だった。


()か~」


「そう津だ」


「津」それは日本一短い駅名(津駅)で有名だが、名前のダサさに三重県民のコンプレックスの一つだ。あまり知られていないが、あずきバーや肉まんで有名な井村屋の本社があったりする。小豆を栽培することだし作るか? 井村屋 創業年数がえらい事になりそうだけど……


「しかし、名前がカッコ悪いですよね」


「お前もそう思うか…… 仁」


「名前変えていい?」


「俺もそう思って空白地帯にしていた。好きにしろ」


 そこには世代を超えた連帯感が存在した。


 俺はそこを北畠きたばたけと名付けた、多くの村人には熊野町(伊勢市)の北に有るからと認識される事になるが、歴史上の人物(北畠具教(とものり))から名前を取った。


 綺羅星の如く現れる、織田家家臣団の影に隠れるが、戦国最強は誰か?と言う論議には出てくるかもしれない三重県が誇る英雄だ。


 男の子は誰でも英雄に憧れるもんさ。


 本格的に動き出すのは来年の春からだな、そろそろ収穫の時期だし醤油の配合比率を考えよう。


 あと俺は高校生だから解らないが、コンビニで良く見かける「黒霧島」「白霧島」「赤霧島」とか有る位だから、麹菌も色々有るんだろ?


 とりあえず、現地視察と草刈ぐらいしておくか。そう考えた俺は一路現地に向かった。


「鹿か……」


 草刈を終えた俺はそう呟いた。現代人の感覚から考えると、鹿に乗って移動すると言うイメージが湧かなかった。鹿は神の使いとしてあがめられ、奈良の東大寺や広島県の厳島神社を初めとして日本全国の神社に居る事を考えると、何か日本人と密接な関係が有るのではないのだろうか?


 人を怖がらず、鹿せんべいを貰ったら頭を下げる位の知能もある。


 平地より山岳地帯の多い日本では馬より有用な気がして来た。鹿って走ると言うより跳ねるイメージなんだが、乗り物酔いをしないだろうか?


 うずめなら嬉々として乗りそうだな。最悪荷物持ちとして随伴させるのは有りか? そう自分自身を洗脳させて行った。


 そうすると、普通の鹿に乗るのは業腹だがニホンカモシカなら有りかと、そう思えるように成ってきた。


 俺は此処から北のほう(四日市方面)に有る山(御在所岳(ございしょたけ))をみて考えた。あそこには温泉が有るな それと日本カモシカセンターが有っはずだがロープーウェーの無い時代に登るのは危険な山だ。マニアックな人は登っていたが、登山用品が必要だな。


 御在所岳か~ そう考えると意味深な名前だな。何か運命めいた予感がした。

この後も熊野さんは、主人公に感化され料理を作って見ますが、マニアックなものしかできません。ふなずしとか作りそう。


日本カモシカセンター 平成18年閉鎖


後、天音さんが初登場以来一言もしゃべってない・・・

これではただのエロいねえちゃんだ

前の話を大幅加筆する可能性あり(其の場合は前書きにて報告します)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ