10 years ago
何をすればいいのか分からなかった 悲しみに日が暮れて咽び泣いた
若いからと片付けるには歳を取り過ぎていた 毎日手紙を待っていた
希望なんて無かった 何もせず寝ていた 可能性に期待出来なかった
病に眩暈 曖昧に単なる子供の戯言しか言えなかった 自分を虐めた
不安すらも無かった 味気無いガムを噛み続ける事を悔しさと呼んだ
今だって昔と大して変わらない この掌は小さすぎて夢は零れ落ちた
ただ無駄に八方美人になった 夢の中だけで生きるには足りなかった
何か残しておけば良かった 愛の残像など知らない 愛されなかった
魂は留まったまま 僕を臆病者に変えた 嵐の中でただ立ち尽くした
戻れるのならばもっと自分を大切にしてあげれば良かったなと思った
答えなんていまだに分からない あんまり眠れなくなった 疲れてた
誰もが過ぎ去っていく 僕もいつか消える その寂しさに悄然とした
無用な物ばかりだと思った でも生きていれば良い事があると信じた
だけど何も無かったんだ ただ虚無や絶望だと諦めるには惜しかった
気付く 過去に縛られて今を見失っている 現実を見るのが怖かった
生きる事 死ぬ事 カレンダーをめくるたび溜め息吐くしかなかった
それでも決着を付ける為 逃げる事は出来ない 自分とは世界であり
世界とは自分だから その定理に漕ぎ出す船には希望を積み込みたい
良い方に変わったんだよ 追い風になるさ まだ終われない運命なら
辛くても苦しくても負ける訳にはいかない 痛みに泣いたりしないよ
この10年は決して無駄ではなかったと臆病風に吹かれながらも言える
心は騙せない 出会いも別れもあったしその度に自分を見つめ直した
幸せじゃないなら いつか幸せに成れるかも知れない 遅くは無いさ
生きている その奇跡に感謝出来るなら いつでもやり直せるだろう
無謀だと言われても構わない 自分を信じられるなら まだ笑えるさ




