表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Grave of Poetry Evolve   作者: 敬愛
エデン
54/900

雨のち晴れ

昨日傘を電車に置き忘れてきた

コンビニで買った傘だからどうでもいいけれど


今日の日差しは久しく無かった力強さだ

昨日の大雨は酷かったね 逃げ込んだ漫画喫茶で

滑って転んだ


雨のち晴れ 人生もそうさ

晴耕雨読と 同じ意味 もしもだらだらやってたら

あっという間に終わっちまう


どうせなら骨までしゃぶりつくせ

家畜に思いを馳せながらも 食物連鎖

呪いで金縛りに遭いそうな 肉汁滴るステーキ


君とは散々ケンカしたね 雷が鳴り響く夏の海辺で

貝殻の音を聴けば 君の罵倒の声がする


寒いね 早く 春が来ないだろうか

人は冬に寒さを見舞われ 春には鬱に見舞われ

夏まで生きていれば奇跡 雨のち晴れ Non Non Don't Stop.


死にたくなるほど悲しい日も 誰にでもあるさ

毎日快楽を貪る人間が正しいのさ 残念だけど


そんなコンパクトな夢では満足できないから負け惜しみで

人は叫ぶ 奇妙な形をしたものが美しいと ムンクの叫びの様な

奇怪な操り人形になりたい人間も少なからずいると言う事


雲が陰った 急に薄暗くなると 不安になるけれど

アスファルト打ち付ける空の汗の不協和音は人を詩人にさせる


バス停で君と二人 ベンチに座って キスをしたね

急に雨が降って来てビックリしたね 誰かに見られていても

雨煙る中では 恋も愛も 隠れちまうよね


そうさ 朝だって夜だって恋と愛の営みを

アメリカンなデリカシーでカメレオンの様に色が変わっていく

雨の日もカンカン照りの日も FMラジオのノイズのように音が変わっていくんだ


僕等は常に変身しながら生きて行く スーパー戦隊の様に カフカの様に

だって毎日同じじゃつまらないでしょ 今日はマスカラ多めに付けたいから


カラカラとハムスターが車輪を回す 孤独に思いを馳せる時 鬱っぽくなるけど

風鈴の響きよ 涼しげ 夏と冬と納豆と辛子 出涸らしの言葉の中から最後の

カフェインを絞り出して 後何度季節を越えれば僕等は卒業できるの?


この青い果実の様な愛の中に答えがあるなら

カラメルソースをたっぷりかけて

プリンのように柔らかな君の胸の中で10時間寝てみたい 

寝ても覚めても雨のち晴れ


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ