雨のち晴れ
昨日傘を電車に置き忘れてきた
コンビニで買った傘だからどうでもいいけれど
今日の日差しは久しく無かった力強さだ
昨日の大雨は酷かったね 逃げ込んだ漫画喫茶で
滑って転んだ
雨のち晴れ 人生もそうさ
晴耕雨読と 同じ意味 もしもだらだらやってたら
あっという間に終わっちまう
どうせなら骨までしゃぶりつくせ
家畜に思いを馳せながらも 食物連鎖
呪いで金縛りに遭いそうな 肉汁滴るステーキ
君とは散々ケンカしたね 雷が鳴り響く夏の海辺で
貝殻の音を聴けば 君の罵倒の声がする
寒いね 早く 春が来ないだろうか
人は冬に寒さを見舞われ 春には鬱に見舞われ
夏まで生きていれば奇跡 雨のち晴れ Non Non Don't Stop.
死にたくなるほど悲しい日も 誰にでもあるさ
毎日快楽を貪る人間が正しいのさ 残念だけど
そんなコンパクトな夢では満足できないから負け惜しみで
人は叫ぶ 奇妙な形をしたものが美しいと ムンクの叫びの様な
奇怪な操り人形になりたい人間も少なからずいると言う事
雲が陰った 急に薄暗くなると 不安になるけれど
アスファルト打ち付ける空の汗の不協和音は人を詩人にさせる
バス停で君と二人 ベンチに座って キスをしたね
急に雨が降って来てビックリしたね 誰かに見られていても
雨煙る中では 恋も愛も 隠れちまうよね
そうさ 朝だって夜だって恋と愛の営みを
アメリカンなデリカシーでカメレオンの様に色が変わっていく
雨の日もカンカン照りの日も FMラジオのノイズのように音が変わっていくんだ
僕等は常に変身しながら生きて行く スーパー戦隊の様に カフカの様に
だって毎日同じじゃつまらないでしょ 今日はマスカラ多めに付けたいから
カラカラとハムスターが車輪を回す 孤独に思いを馳せる時 鬱っぽくなるけど
風鈴の響きよ 涼しげ 夏と冬と納豆と辛子 出涸らしの言葉の中から最後の
カフェインを絞り出して 後何度季節を越えれば僕等は卒業できるの?
この青い果実の様な愛の中に答えがあるなら
カラメルソースをたっぷりかけて
プリンのように柔らかな君の胸の中で10時間寝てみたい
寝ても覚めても雨のち晴れ




