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「―以上っ!今日はここまで。後は明日実践するだけね」
梨宇洲は一礼して、
「お疲れ様でした」
二人も一礼して、
「お疲れ様でした」
と、部活を区切った。
梨宇洲は大きくため息を吐くと席にもどってお茶を啜った。
「いやぁ今日はよくしゃべった。お姉さんつかれちゃったよ」
光太郎は、梨宇洲の湯飲みにお茶を注ぎつつ労いの言葉を述べた。
「ホントお疲れ様です。すごく勉強になりました」
「いやいや、光太郎君の記憶が戻る切っ掛けにでもなればいいと思ってね」
「ありがとうございます」
ソニアも聞き疲れたのか、お茶を啜りながらぼうっとしている。
「それじゃ、お茶で一服したら今日は解散ということにしましょうかね」
二人は同意して頷いた。
夕方の校門で、梨宇洲は別れ、光太郎とソニアは二人並んで帰路についた。
光太郎は両手を頭の後ろで組みながら歩いている。
ソニアはきびきびと姿勢正しく歩いている。
ふと光太郎が口を開く。
「いやぁ、今日の話し難しかったね」
「そう?私は理解したけど」
ソニアはつんけんと答えた。
光太郎は少しムッとしたが、話を続けた。
「明日はダンジョンか。今度はもっと上手くやれるといいな」
ソニアが前を向いたまま言う。
「今度はもっと周りを警戒しなさいよ、それに部長の魔術の範囲も考えて陣形を広く取って…」
「わかってるよ、家でもう一度復習するから大丈夫だよ」
「ならいいけど…ただ、寝不足になったなんてことはなしよ」
「はいはい大丈夫だから」
二人があれやこれやと話をしていると別れ道に着いた。
「それじゃ、また明日」
「ええ、さよなら」
光太郎は一人になると、鼻歌を歌いながら歩き始めた。
――うん、色々と順調だなぁ。明日も頑張ろう。
光太郎の足取りは軽やかだった。




