単語
【世界式】
世界の全てが複雑な式と呼ばれる不思議な力で構築されている。
そして、この世界を形成する全ての式の集合体を世界式と呼ぶ。
世界式を解き明かす事こそが錬金術師にとっての到達点。
運命の歯車と呼ばれる核により、世界式は保ち続けられている。
【式】
世界式の一部であり、断片的な全ての存在であり、完成された存在。
解読眼を持たない者には視る事ができないが、干渉と書き換えに成功すれば別の式へと書き換えが可能。
【智式】
原典から溢れ出した断片。
世界の記録、集合的無意識と呼ばれる場合も有る。
世界の原点から現在に至る全ての事象や知識、感情、想念が全て集約されており、不可思議な文字列や映像として無数に流れている。
【簡易式】
錬金術を行使できない人々の為に数多の錬金術師が開発した人類の叡智。
誰もが簡単に扱える簡易的な錬金術。
色様々な宝石のような鉱物と青い液体が試験瓶の中に入っており、蓋を開けると単一の現象を引き起こす事が可能。
現在では世界中の人々にとって生活の必需品としており、手放せないものとなっている。
【個有式】
錬金術師が独自に開発した式の呼称。
新たな式の方式を発見し、開発に成功するというのは並大抵の努力では叶わない。
だからこそ開発に成功すれば膨大な利益をもたらす事もある。
世界の発展に貢献しようと固有式を公開する者も多いが、独占欲が強い者や自身を守る為にその詳細をひた隠しにする者も少なくは無い。
【禁忌】
非人道的なものや、世界に大きな影響を与えて崩壊に導く恐れのある式を禁忌と呼ぶ。
世界の均衡や平和の為にその構築や研究を禁止している。
禁忌としての指定は四大国家の決議によって世界的に定められる。
【運命の歯車】
全ての事象が定められた世界式の核。
運命の歯車により定められた運命を変える事は出来ない。
例え過去に遡り、運命を変えようとも、必ず定められた未来へと軌道修正されてしまう。
【四精霊の心】
世界の均衡を保つ存在として、四大国家にそれぞれ一つずつ存在している。
これらは全てパラケルスス単独の手によって構築されたもの。
とても大きな球体が大樹によって支えられている。
球体の中には、不思議な光の線の様な物がゆっくりと不規則な動きで跳躍している。
四精霊の心は自然環境そのものを変化させ、大地をまったく別のものにした。
【刻印石】
簡易式に使われる結晶の原石。
遥か昔、天から降ってきたとされる巨大な黒い隕石。
刻印石は式を記憶するという不思議な性質を持っており、それを錬金術師達は利用して簡易式を開発した。
【錬金術】
式を熟知した者が別の式に書き換える行為を錬金術と呼ぶ。
錬金術は人間にしか扱えず、知能を持つ災獣や他の知的生命体では扱う事が出来ない。
また、式は全てが大変複雑なものなので人間であれば皆が扱えるというわけでもない。
【賢者の石】
伝説の錬金術師、アンチスミスが原典を用いて構築したとされる遺物。
原点の式と呼ばれる式を無限に生む永久機関。
賢者の石を手にした者には錬金術における膨大な知識が与えられ、原点の式を使用する事であらゆる式を構築する事が出来ると伝えられている。
賢者の石とは別に、愚者の石、巡り石、原石と呼ばれる事もあった。
現在は黒匣と呼ばれる偽人の体内で保管されており、いくつかの式が組み込まれ変化している。
【原典】
全てを知り得る万物として認識されている。
その形状等は過去現在に渡り全てが未だ謎に包まれたまま。
だが、かつてアンチスミスは原典の発見に成功していたのではと仮説が立てられている。
【王従士】
一国の王に忠誠を誓い、国の審査に合格した錬金術師の呼称。
有事には国の為に危険な任務にも就き、国の平和と発展を象徴する存在となる大変名誉な職業でもある。
どの国でも基本的に審査は厳しく、並大抵の錬金術師では通過する事は難しい。
だが王従士となれば莫大な富や地位を得る事も可能となり、国によって様々な特権が与えられている。
組織として国に尽くす王従士の中には三英傑と呼ばれるトップが存在する。
【古獣】
太古から存在していた怪物の名称。
今ではその数は限りなく少なく、絶滅危惧種とされている。
その存在は国家を揺るがす程の力と脅威を持ち、ドラゴンやペガサス等がその代名詞として有名。
古獣一体を討伐するのに、精鋭揃いの軍隊を数多用意してようやく討伐できるかどうかとされている。
圧倒的かつ強大な力に加え、不死に近い身体を持つが故に古獣は国をも揺るがす脅威として扱われていた。
【偽人】
世界中で数体しか成功が確認されていない人工生物。
その構築方法や材料等を知る者は皆無に近い。
殆ど見た目は人間そのものだが、偽人は特徴として金色の瞳を持つ。
しかし、それすら知る者は少ない。
過去に多くの錬金術師が偽人の構築を試みたが尽く失敗で終えている。
【災獣】
人間以外の生物と生物の式を複合して繋ぎとめて構築された人工生物の呼称。
【土人形】
主人の命令に従順に従う無機物で構築された人型の構築物。
核となる鉱物に予めに簡単な命令を刻み、その通りに動かす事ができる。
土人形は思考や意思を持たないので複雑な動きはできず、簡単な命令に従う事しかできない。
核が破壊されると身体は簡単に崩壊してしまう。
【魔銃】
通常の銃と同じように弾丸を発砲する事ができる不思議な銃。
だが、蓮禁術によって構築された弾丸を発砲すると式に影響を及ぼして通常では起こりえない現象を引き起こす事が可能となる。
魔銃にはいくつかのモデルが存在しており、古獣の名を冠している。
モデル:ケルベロス
所有者:パラケルスス=エーテル➡アリス=テレス➡ヘルメス=エーテル
モデル:デモンクジラ
所有者:バレット・??????
【蓮禁術】
発動の際、錬金術とは異なり紅蓮を彷彿させる赤黒い光を放つ。
ヘルメスが何かしらの影響で原典の一部に触れる事で扱えた技法。
外部法則という名は、過去にパラケルススが名付けた呼称。
世界の理から外れたこの力に触れた者はその代償として、人間の持つ喜怒哀楽狂の五つの感情の内どれか一つを失う。
ヘルメスがパラケルススに読んでもらった絵本にもそれらしき事が書いてあった。