幼馴染み編2
合コンの帰り道、暗い外灯の下を歩いていると、後ろから誰かが追いかけてくる。
息を飲み振り返ると、合コンで私に告ってきた〇〇君だった。
「何か用?」
〇〇君に気がない私は、素っ気なく言葉を発した。
「さっきの返事聞いてないからさ……聞かせてくれないか?」
「あ、あの。ごめんなさい」
「そりゃ、ねぇだろ? こっちは頼んでんだ」
「やめて下さい」
私は人気のない草むらに連れていかれ、無理やりキスをされ、ブラジャーを剥ぎ取られ胸を触られた。
「やめてよ、警察呼びますよ」
「チッ。加奈って女がお前は軽い女だから、お持ち帰りすればって言ったからやったのに。話が違うじゃん。もう、おめえに用はねぇよ。メスブタが」
「酷い……あんまりだ」
〈加奈、あなたって人は何処まで人を馬鹿にすれば、気が済むの? 許せない、絶対に許せない〉
私の大事なファーストキスは、加奈のせいで素性も知らない男に奪われた。
この時私は誓った。
何年かかってもいい、この恨みを晴らさでおくべきか。
◇◇◇◇◇◇
次の日学校へ行くと、加奈は平然とした態度でいた。
おまけに私が気になっていた男の子と、付き合うようになっていた。
本当に許せなかった。
「加奈……どうしてあんなことするの?」
「何が?」
加奈は昔からいつもそうだ。
嘘を付くのがうまい。
その上、自分の手は汚さず他人を操り、目的を遂行する。
『悪女の中の悪女だ』
〈私は今は耐える時だ〉と、じっと卒業を待った。
楽しくもない短大生活は本当に辛かった。
◇◇◇◇◇◇
就職活動が始まり、私は幼い頃からの夢だったデパート勤務を選んだ。
案の定、加奈も食い付いてきた。
ここまでは、私の想定内だ。
二人で内定をもらい一緒の職場で働く。
私の復讐は着実に進んでいた。
その為に私は過度な人付き合い、恋愛を封印した。
全ては恨みを晴らすため。
デパートに就職して半年で、私に願ってもいないチャンスが巡ってきた。
加奈は一つ上の安藤さんと付き合い始め、婚約をしたのである。
「加奈、おめでとう」
私は思ってもいないことを口にした。
それから数日後、いよいよ作戦開始の狼煙が上がった。いや、『呪し』と言った所か。
今日は加奈が休みのシフト、私は勝負下着を身に付け安藤に言い寄った。
「安藤さん……相談に乗ってもらいたいことがあるんですけど、今夜お時間取れないですか?」
私は胸元をちらつかせ、安藤を挑発した。
「か、構わないですよ」
さすが好青年だ。
私の予想通り、安藤は断らずホイホイついてきた。
「相談したい事ってなんだい?」
「ここじゃ、まずいから着いて来て」
私は前もって予約していた、港の見えるホテルの一室に安藤を誘った。
安藤は困惑した態度を見せるが、私は考える隙を与えない。
「ねぇ、安藤さん。私からの最初で最後のお願い聞いて……」
「な、何かな……」
「私を抱いて……私の初めての人になって……加奈には言わないから」
「ま、まどかさん。まずいよ……俺、婚約してるし……」
「いいから、いいから」
私は自らブラウスとスカートを降ろした。
「ま、まどかさん? 本当に内緒で?」
「当たり前よ」
安藤は私というエサに食い付いてきた。




