第4話
酒屋の主人は、1番上の棚にあった酒を手に取って、俺に見せた。
「それください」
「はい、かしこまりました」
酒場の主人は、酒をビニール袋に入れた。
「はい、115ペゾになります」
俺は、115ペゾを酒屋の主人に渡した。
「まいどありがとうございます」
俺は、酒を手に取ると、店の出口に向かって歩く。
「あっ、ちょっと待って。僕も、お酒を買うから」
フローラは、俺の顔を見て、ひどくあわてた声で言った。
「そこにある、オレンジ酒をください」
フローラは、真ん中の棚にある酒を指さして言った。
「ああっ、これのことですね」
酒屋の主人は、酒のビンを手に取って言った。
「78ぺゾになります」
フローラは、酒屋の主人にお金を渡した。
「ありがとうございます」
俺とフローラは、酒屋から出た。
「なあ、フローラ。そのオレンジ酒は、どうして買ったの?」
「このオレンジ酒は、マルヤムのために、マルヤムはオレンジ酒が大好きだから」
マルヤムの奴は、オレンジ酒が好きだったのか・・・。俺は、マルヤムは、酒が飲
めなさそうだとおもっていたから、フローラのオレンジ酒がすきだという話は、少々
意外に感じた。
「さあ、みんな乗って」
マルヤムは、三菱のパジェロの運転手席から身を乗り出して言った。
「うんと、僕からさきに乗っていいかな?」
フローラは、俺とアリーの顔を見て言った。
「いいよ」
「いいけど」
「じゃ、お先に失礼させてもらうよ」
フローラは、三菱のパジェロの中に乗りこんだ。