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アルスベーレ・モノクローム  作者: パグオラ
序章:プロローグ
3/12

白色の小動物は陰陽の獣に絡まれる。

クロトがドラゴンと相対してる頃、ハクアはと言うと…


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


(戦闘は少し慣れてきたかな…)


戦闘終了と同時にレベルが5から6に上がった少女はそんなことを考えていた。

プレイヤーネーム・ハクア。職業・剣士(二刀流)の少女はブラシエル森林の中心部にいた。クロトと違い、ちゃっかりと()()()()()()()()()()()を調べていたハクアはクロトのような初手事故には遭っていなかった。


「クロトは多分、出身地に『竜』が入ってるところ選んでるんだろうな……精神年齢が小学生で止まってるから仕方ないけど。」


実際にその予想は的中しており、そのことを知るのは少し先になる。ハクアが選択した出身地は「水の遣い」。水属性のスキルや魔法が覚えやすくなり、全ての魔法剣技に補正が入るというメリットがある代わりに、他属性の魔法が覚えにくくなるというものだ。ただし、スキルには適応されていないためそちらの習得率はさほど変わらない。


「今のレベルアップで覚えたスキルが…『スラッシュ.Lv1』、『カウンター.Lv1』、『水刃の構え.Lv1』ってスキル達。魔法はもう少し先なのかな?」


彼女が知る由もないのだが、開始時点のエリアによって「魔法」と「スキル」の覚えやすさは変わってくる。ハクアのいるブラシエル森林は魔法とスキルの混合ビルドを組むものが訪れるのだが、どちらかというとスキルのほうに少しだけ比重が傾いている。故に魔法の習得はLv.10以上に設定されている。


「歩きながらだから結構時間は立ったけど、そろそろ半分は超えたかな……」


そう呟くと、再びアインスベルに向けて歩き出す。現実以上に自身の思い通りに動く身体と、これまた現実には居ない生物(モンスター)を相手に戦闘をし、ハクアは徐々にのめり込みつつあった。今は始めたばかりだが、いつか闘う強敵との戦闘を楽しみに感じ始めていたのだが…



その時は突然訪れた。



「ん?アレなんだろう?」


()()()はふと目に入っただけだった。人によっては見逃すかもしれなほどに自然に落ちている。しかし近づいて見て、それが秘める只物ではない何かを感じ取った。


「本当に何だろうこれ…モンスターの素材?しかも二つもある。片方が「至王の神鬣(しおうのしんし)」。もう片方が「天帝の神羽(てんていのしんう)」。両方とも素材アイテムなのかな?」


それらに触れた瞬間…


「!?」


――悪寒。


気のせいなんて言うレベルじゃない。本能で「禁忌に触れた」と思い込むほど圧倒的なオーラが()()()()感じ取れた。ゆっくりと後ろを振り返るがそこには何もいない。だが感じる。そこで気づく。そこにいるのではなく見られているということに。二つの大いなる存在(モンスター)に。それに気づいたと同時に、



『エクストラクエスト「紅陽の帝、幽夜の王」を開始しました。特殊効果「帝王の眼差し」が付与されました。』


特殊効果「帝王の眼差し」・・・双極の帝王の一部に触れた者は彼らから見れれる事になる。それは自身に相対することができるかどうかの試練でもある。


・この効果は左右の腕に付与され、付与された部位には刻印(刺青)が浮かび上がります。


・この効果が発動中HPとVITの数値が半減されます。


・高レベルのモンスターが積極的に襲ってきます。


・一部のモンスターに特殊補正を発動します。


・この効果は帝王種を撃退するほかに解除できません。



「………………はぁ!?」


ハクア渾身の叫び。しかしそれを聞くものは誰もいなかった。

何が起こった?何故そうなった?どこでフラグを踏んだ?アイテムを拾っただけで?

いくつもの疑問が浮かんだがそれに答える(応える)ものも居ない。


端的に言って「運が悪かった」のだ。なぜならばハクアが拾った二つのアイテムは、全エリアにランダムで一か所にポップするアイテムであり、さらに言えば数時間ごとに発生場所が変わるというアイテムだからだ。


(落ち着け……高レベルモンスターとの接敵はレベル上げがしやすくなるから問題ないと思う。解除方法も分かりやすい。問題はHPとVIT半減……これつらくない?)


ハクアはある程度ステータスポイントを貯めてから振る為、この時点では初期ステータスポイントのみの性能だった。そして彼女は最初にLAK、MP、TEKの3つのステータスに振っていた。つまり先程の効果により実質低耐久縛りが確定したのだ。


「これは本格的に黒と相談案件かな……」


そう考えるとハクアは思考を切り替え、少しの憂鬱を抱えながらもアインスベルへと足を進めた。


そして、


集合時間より早く街に着き、待ち人が来るまで街を歩こうかなと考え宿屋の前に辿り着いた瞬間、

中から「クロト」と書かれた見覚えのある名前と顔の、されど明らかに目立つであろう角と尻尾を携えた奇天烈なプレイヤーに出くわしたのだった。


そしてそれぞれがお互いの顔を見て驚き、「まじか、こいつ…」みたいな表情をしたのだった。

黒に何があったのかは次回書きます。

ちなみにラストで驚いた理由の一つに双子で別々にキャラクリしたはずなのに顔のパーツがほとんど一緒という双子芸をしたから。自分と同じツラのやつがいたら驚くじゃん?


・クエストやストーリーの設定について

「作り込まれた世界観にはNPCやモンスターそれぞれに物語や悩みを持つ。旅するものはそれを解決することで自身の経験となる」という設定をもとに膨大な量のクエストやストーリー、シナリオがある。更にプレイヤーに合わせたクエストやストーリーも作られることもあり、自分が主人公」になれる所がこのゲームが人気を博している理由の一端。また詳しい設定解説は気が向いたら何処かに記載します。


・エクストラクエスト「紅陽の帝、幽夜の王」

レアアイテム「至王の神鬣」並びに「天帝の神羽」を入手した者に発生するエクストラクエスト。クリアするだけなら内容は単純明解、この世界に2体のみ存在する「帝王種(レクス)」と呼ばれるモンスターを撃退すること。ただしある条件をクリアすることで派生クエストへと進む。報酬の実入りでいえば当然派生の方がうま味。

発生条件は難易度がヤバイんですけどね。


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