表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アルスベーレ・モノクローム  作者: パグオラ
烏合の集いは時に龍をも喰らう
12/12

蟻vs半蜥蜴人間

 ソリティール・フォミケイド。まず見た目からわかるのはでかい蟻だってことだ。蟻型のモンスターといえば顎による攻撃や突進が基本だろう。レベル的にどちらも致命傷になりうるとみていい。

つまり大虎の時以上にダメージコントロールは正確に行う必要がある。


「俺に白以上の正確な反応を求めるってか?」


攻略方法を考えながらエリアに入る。レベル的にもステータス的にも、圧倒することは不可能だ。攻略するには地道にかつ、少しずつダメージを入れていく必要がある。


エリアに足を踏み入れ、蟻の半径十mまで近づいた瞬間、自分の支配領域に入ってくるなと言わんばかりの勢いで顎による嚙みつき攻撃を仕掛けてくる。


「うおっと!あぶねえ!」


不意打ちを横に飛び、転がりながら避ける。


「いきなり攻撃とは行儀がなってないじゃねえか。」


 そもそもモンスターに行儀なんて求めるもんじゃねえがな。

「スタートダッシュ」と「武道の構え・中級」を起動、スタートダッシュは戦闘開始から約一分間敏捷と攻撃にバフをかける。様子見としてそのまま数回攻撃を入れる。しかしあまりの硬さに攻撃の効きを疑う。


「気を抜くとすぐにお陀仏だ、様子見なんて言ってられないな。こっちも挨拶だ、受け取れ!」


翔脚で蟻の真上に飛び、スキル「ドロップハンマー」を発動する。エフェクトを纏ったかかと落としが蟻に向かって落とされるが、それを難なく避けられ地面に炸裂する。威力こそ高めだが、わかりやすい攻撃方法と予備動作の大きさからあまりいいスキルとは言えない。特に素早い相手やステータスに差のある相手だとそれが顕著に表れる。


「まぁ避けられるよな。」


攻撃失敗と同時に即時に体勢を立て直す。幸いすぐに反撃はしてこなかったが隙を見せると容赦なく攻撃を仕掛けてくる。常に警戒する必要がある。


(警戒を最大限している今だと’’集中’’できないな……さてどう攻略したものか。)


 集中自体はもちろん今もできるがあれはどっちかというと短期決戦向けだ。今みたいなレベルでもステータスでも負けているかつ、長期戦にしてでも勝ちたい相手にはあまり向いていない。


そうこう考えている間にも空いては攻撃を仕掛けてくる。


「なめんなよ。」


「コラテラルカウンター」を使い相手の攻撃を最小限に抑え、そのまま攻撃に転じる。


「ストライカーの進化系「デュアルストライク」!」


カウンターで後ろによろけた蟻に向かって飛び、顔面に「デュアルストライク」がヒットし更に後ろに吹き飛ぶ。


「お、いいのが入ったかな?」


 この世界は自分以外のHPバーが見えないから実際どれくらい入ったのかはわかんないが、クリティカルで当たるとレベル差がそこそこあっても攻撃は入るというのが俺の見解だ。

もちろんステータスが防御に振ってあると自分よりもレベルが低くても耐えられることも多くあるのだが。


スタートダッシュの効果が切れたと同時に吹き飛ばされた蟻は何事もなく土煙から出て来る。


「pisyoooooooooooo!!!!!!!!!」


「なんだ!?うおぁ、地面が!?」


ソリティール・フォミケイドが叫ぶと同時にエリア全体が揺れる。揺れた衝撃で上からの岩が落ちてくる。


「くそが!エリア全体に対する攻撃かよ!」


地面が揺れたことにより()()()のモーションが発動し、落石の回避に少し遅れる。

モーション解除後、パリィも駆使し何とかダメージを受けずに乗り切り、少し安堵する。


だがソリティール・フォミケイドはその一瞬のスキを見逃さない


天井を介し、クロトの背後まで回り込む。もちろんクロトもそれには感づいていた。


「そうくるだろうな!」


読み通りだと言わんばかりにクロトは衝撃掌で隙を作ろうとする。だが、


「pisiiiiiii !!!」


「なっ!」


ソリティール・フォミケイドが行ったのは顎による攻撃……

ではなく口から何かを吐き出した。

読みが外れ、反応が遅れたクロトは吐き出された何かをもろに喰らってしまう。

何を喰らったのかはすぐにわかることになった。


「ちっ!やられた!」


 体力が半分以上持ってかれた。それだけじゃない。装備の耐久も大幅に削られ、麻痺と疲労のデバフも付けられた。


「酸攻撃とはやってくれるじゃねえか……」


 体力に関してはあまり問題ではない。今回は(大虎戦)とは違い回復ポーションはしっかり持ってきた。

だが問題は装備の耐久減少とデバフのほうだ。装備は武器の使用こそしていないが防具は初期装備から変えていない。大虎戦もそうだが、かなりの戦闘を経て耐久も大幅に減少していた。そこに今の攻撃が入り上半身も下半身も残り一桁になった。これ装備壊れても全裸になんねえよな?流石にならないか。


 さらにデバフのほうはもっと厄介だ。麻痺は行動に対して一~三秒のペースでスタンが入るようになり、疲労はスタミナの回復速度が遅くなるものだ。普通なら解毒すれば問題ないのだが今は解毒アイテムを持っておらず、このまま戦闘することを余儀なくさされている。


「まだ手札は残ってるとはいえ、困ったな……何せ」


相手まだ体力半分も削れてないだろ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ