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No.089 ゴーレム闘技大会、本選第1試合

ゴーレム闘技大会の本選が始まった。


この闘技大会では、ゴーレムギルドが運営するベッティング(賭け)が国から認められていて、それにより国もゴーレムギルドも莫大な利益を上げている。


そのベッティング(賭け)対象を見極めるために公表されるのがゴーレムの性能を現した指標である。


ゴーレムを操る選手には、そのベッティング(賭け)で得た利益の一部が還元されるため、試合を勝ち進むほど優勝賞金とは別に大金が転がり込む仕組みになっている。


ゴーレムの性能を現す指標には以下の値が10段階で表される。

・素材

・種別

・攻撃力

・防御力

・武器

・速さ

・魔法種別

・特殊能力


カルルのゴーレムであるヴァイオレットが、ゴーレムギルドの支部でギルドのゴーレムと戦ったのは、この値を測るためであった。


ただ、この値は絶対ではなく試合内容や勝敗によっては大きく変更されていく。


また、特殊技に関してはあえて公表しない場合もあるため、観客は実際に試合を観戦してどのゴーレムに賭けるかを見定める必要がある。


カルルのゴーレム(ヴァイオレット)の値(初期測定値)

・素材:液体金属

・種別:造形型

・攻撃力:8

・防御力:-

・武器:-

・速さ:8

・魔法種別:-

・特殊能力:-


この指標には癖があるため、指標からゴーレムの性能を判断するのはなかなか難しい。


例えば、<種別:造形型>となっている場合は、パワー型や魔法型よりもゴーレムとしての能力は遥かに劣るため賭けの対象としては人気が無い。


カルルのゴーレムは、ギルドのゴーレムを一瞬の動きで破壊したため、<攻撃力:8>と<移動力:8>は高得点だ。


だが防御力を測ることができなかったため<防御力:->となっている。


武器は装備していないため<武器:->である。


また、使われた魔法の種類を鑑定魔法で特定できなかったため<魔法種別:->と示された。


特殊能力も識別できなかったため<特殊能力:->と示された。


つまり闘技大会に出て勝ち進むにつれて能力が徐々に見えてくると指標は正確な値へと変更され、それによりベッティング(賭け)の勝敗を測る値となっていく。


対してゴーレム闘技大会の初戦の対戦相手の指標はというと・・・。


・素材:岩石

・種別:パワー型

・攻撃力:8

・防御力:7

・武器:-

・速さ:5

・魔法種別:-

・特殊能力:-


この指標からは、力技を重視した典型的なゴーレムでありつつ防御力も備えており、魔法や特殊能力は無いということが分かる。


カルルのゴーレムは、攻撃力が8もあるのに対して"造形型"と示されており、通常の造形型ゴーレムでは攻撃力はよくても5が限界であり、指標が示した値は間違いであると判断するのが普通である。


そしてベッティング(賭け)の人気は、カルルのヴァイオレットが1に対して対戦相手の岩石ゴーレムは9であった。


つまり殆どの観客は、指標を見てカルルのゴーレムが負けると予想したことになる。


そこで、カルルに助けられたヴィスターク王国の3人の元兵士にカルルがあるものを手渡した。


「皆さんは、今後この国で仕事を探す予定ですよね。となると先立つ物が必要だと思います。どうですか、僕のゴーレムに賭けてみませんか。掛け金なら僕がこの金貨1枚をお貸しします。僕はこの闘技大会で優勝します。皆さんはそれに乗っかりませんか。僕が優勝したらお貸した金貨1枚を返してくれればいいですよ」


ヴィスターク王国の3人の元兵士は、予選会でカルルのゴーレムがどれほど強いかは既に見ている。


それが何処まで通用するかは未知数だが、命の恩人のいう事を3人は信じることにした。


闘技場は、巨大な円形で中心部にゴーレム同士が戦う石製の床が敷き詰められており、その周囲を高さ6m程の高い壁で囲んでいる。


壁の上は全て階段式の観客席となっていて、ゴーレムは床の上であれば何処で戦ってもよいというルールだ。


ただし、観客やゴーレムを操作する選手への攻撃は即失格となるため、岩を飛ばすゴーレムや魔法攻撃を行うゴーレムにとっては要注意となる。


ゴーレムを操作する操者は、観客席よりも闘技場の床に近い場所に席があり、そこでゴーレムを操ることになる。


ただし、ゴーレムによっては操作できる距離が異なるため、ゴーレムとそれを操作する選手との距離が遠くなり、ゴーレムを操作することができなくなった場合は失格となる。


そして初戦の選手とゴーレムが闘技会場へと入る。


相手選手のゴーレムは岩石型で典型的なゴーレムといった感じだ。


大きな岩の胴体にいくつもの小さな岩で作られた手足と頭が繋がっていて、恐らく胴体の岩の何処かにゴーレムコアが収められている。


ゴーレムは、ゴーレムコアを破壊しない限り修復することができるため、勝ちを取りにいくにはゴーレムコアの破壊は必須となる。


次にカルルのゴーレムが闘技場の床上へと入る。


カルルゴーレムは、体を隠すように黒いローブを着込み頭からフードを被っているため、その姿を見ることはできない。


お互いのゴーレムが闘技場の中央付近へと歩み出ると、審判が離れた場所から両選手の名前を呼ぶ。


「これよりゴーレム闘技大会Aブロック第1回戦を開始する。パック選手、ゴーレムはロックバイソン。カルル選手、ゴーレムはヴァイオレット!」


名前を呼ばれるとヴァイオレットがローブを脱ぎカルルに手渡す。


その動作は、どう見ても人のそれと変わらず、さらにその姿を見た観客からざわめきが沸きあがる。


「おい、あれは人じゃないのか?」


「メイド姿のゴーレムなんて見たことないぞ!」


「えらい美人じゃないか」


ゴーレムを操作する両選手は、選手席に入ると審判も審判席へと入り、試合開始の鐘が鳴らされる。


「では、試合の実況を行いますは私アーロンと、解説のクレイでお送りいたします。早速ですがカルル選手のゴーレムの造形は凄いですね」


「はい、あんな精巧に作られたゴーレムは今まで見たことがありません。造形型ゴーレムの最終形態と考えてもよいかと思います」


「ですが、造形型ゴーレムはパワー型に比べると明らかに劣ります。戦いとしてはかなり分が悪いと思われますがいかがクレイさんでしょうか」


「カルル選手は、別大陸から来た選手です。そちらの大陸ではゴーレムの運用がどう行われているのかは存じ上げませんが、予選を突破しているので、もしかすると魔法型である可能性は捨てきれません。ならばパワー型ゴーレムに勝てる可能性は十分ありますね」


「カルル選手のゴーレムは造形型ではなく魔法型ではないかという話ですね。では試合をじっくり見ていきましょう」


試合の実況を行うアーロンと、解説のクレイの声が流れる闘技会場では、パック選手のロックバイソンが走り出すとカルルのヴァイオレットに向かって突進していく。


ヴァイオレットは、体の周囲に分解魔法の防壁を展開してその場を動かずにいる。


微動だにしないヴァイオレットに対してロックバイソンが体当たりを慣行すると、ロックバイソンの体の半分が消失すると床へ倒れ込んだ。


そしてヴァイオレットが倒れたロックバイソンの体に手を差し出し触れると、ロックバイソンの体が白い光の塊となって床上から消滅していく。


僅か数秒の出来事であったため、観客も実況のアーロンも声を出せずにいる。


いくばくかの静粛ののち、審判が勝ち名乗りを上げる。


「勝者、カルル選手、ヴァイオレット!」


その瞬間、観客達が一斉に歓声を上げる。


「おおっと、あまりにも早く決着がついたため実況ができませんでした。解説のクレイさん、先程言っていたカルル選手のヴァイオレットは造形型ではなく魔法型ではないかというお話でしたが、今のは魔法でしょうか?」


「そうですね。最初は物理防壁と魔法防壁かと思いましたが、両防壁とも相手を消滅させるような魔法ではありません。パック選手のロックバイソンは突進した途端に体の半分を失っています。あれは防壁というより攻撃魔法で防壁を作っていると考えた方がよそさそうです」


「なるほど。カルル選手のヴァイオレットは、造形型ではなく魔法型という訳ですね。では指標もかなり変更されそうですね」


「ええ、見た目に翻弄されますが、見た目で判断すると大打撃を食らいそうなので要注意のゴーレムです。今大会の台風の目になりそうな予感がします」


カルル達は、選手席を立つと選手専用の観覧席へと移動した。


「カルル。試合はあっけなく終わったわね。心配することなんて全くないわね」


「飛空戦艦ですら破壊できるゴーレムです。そこらへんのゴーレム如きに負けるはずがありません」


アリスとハンドがカルルに対して賞賛の声を向けている中で、ヴィスターク王国の3人の元兵士は、カルルの後ろ姿を見ながら唖然としている。


先程カルルから渡された金貨1枚は、10倍になって戻ってきたからだ。


そしてその造形は彫刻を遥かに超える美貌を持ちながら、対戦相手のゴーレムを消滅させる魔法を使うゴーレムである。


そんなゴーレムがこの世界に存在していること自体が3人には不思議でならなかった。




◆飛空艇の外殻と躯体を作る魔法

・土魔法


◆飛空艇を創るために必要とされる魔法

・強化魔法

・固定魔法


◆飛空艇を飛ばすために必要な魔石など

・浮遊の魔石

・飛空の魔石

・魔力の魔石

・魔道回路


◆カルルが創った飛空艇

 飛空艇:264

 1000艇まで残り736


◆カルルが創った飛空艇の内訳

 ・飛空艇試作一号艇

 ・飛空艇試作二号艇 ※両親が使用

 ・飛空艇試作三号艇 ※カルルが使用


◆北ラルバード大陸


王国向け飛空艇

・アリーア王国向け飛空艇 53艇(通常型20艇、戦闘型30艇、早期警戒飛空艇3艇)

・アリーシュ王国向け飛空艇 30艇

・ハイリシュア王国軍向け飛空艇 80艇(通常型30艇、戦闘型50艇)

・フルーム王国軍向け飛空艇 22艇(通常型10艇、戦闘型10艇、早期警戒飛空艇2艇)

・マレーナ王国沿岸警備隊向け飛空艇 20艇(戦闘型20艇)

・カヌーナ王国沿岸警備隊向け飛空艇 20艇(戦闘型20艇)


錬金術ギルド用飛空艇

・グランドマスター用兼商談用戦闘型飛空艇

・薬草栽培兼治療用飛空艇

・トーデスインゼル(死の島)救助隊用飛空艇 8艇

・トーデスインゼル(死の島)物資補給用飛空艇 2艇

・遊覧用飛空艇 4艇


◆北コルラード大陸


王国向け飛空艇

・ユグドリア王国向け飛空艇 50艇(戦闘型50艇)


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