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No.079  レンタル飛空戦艦

相変わらず日付が変わってからの帰宅です。

カルル達は、南ラルバート大陸の東端にあるモンデレーザ王国で麻薬を精製しているという砦の施設に侵入し、麻薬の精製に使われる"精製の魔石"を入手した。


だが、麻薬の精製施設を守る冒険者集団の襲撃を受け、さらに冒険者のひとりが放った雷撃により麻薬の精製施設は砦もろとも大爆発を起こしてしまう。


カルル達は、飛空艇で逃げ出すと一路アリーア王国へ向かった。


アリーア王国の王都でエミル国王陛下に謁見するためだ。


カルルは、国王陛下にいつでも謁見できる特権を持っており、事前に転送の小箱で謁見したい旨を手紙で送っていたため、国王陛下の執務室へ待たされることもなく通されることになった。


「エミル国王陛下お久しぶりです」


「本当に久しぶりだ。手紙では何度かやり取りしていたが、やはり顔を見て話す方がよいな」


「それで手紙にも書きましたが、モンデレーザ王国が精製している麻薬のことでご相談があります」


「ああ、あの麻薬は我が王国にも入り始めていて、取り締まりに手を焼いている」


「先日、モンデレーザ王国の麻薬精製施設を襲撃したのですが、守備隊と戦ううちにその精製施設は訳あって破壊されてしまいました」


その言葉を聞いたエミル国王の表情は、途端に曇り出すとカルルの手を握り、悲しそうな表情を浮かべる。


「カルル殿、あまり無茶なことはしないでほしい。私はそなたの助力があってこの国の王になれたのだ。そのような者を失いたくはない」


「ありがとうございます。ですが、モンデレーザ王国の麻薬精製施設をなんとかしないと、麻薬による汚染が大陸中に広がります。恐らくですが麻薬の精製施設は他にもあると思われます」


「確かに。だが我らが他国に侵入すれば国家間の戦争になることは必定。そうなれば少なからぬ犠牲者が出る」


「それなんですが、マレーナ王国とカヌーナ王国と協力して、3ヵ国によりラルバート海峡で大規模な麻薬の取り締まりを行うというのいかがでしょうか」


「3ヵ国合同での取り締まりという訳か。だがわが国の戦力はそう多くはない。麻薬の取り締まり回せる兵力は限られる」


「そこで提案です。最近までハイリシュア王国で内戦がありました。そこでマディソン王太子殿下派を支援していた某国が使用した飛空戦艦3隻を鹵獲しました」


「飛空戦艦を3隻もか!」


「はい、既に修理は終わっていていつでも実戦投入できる状態にあります。その飛空戦艦3隻を貸し出しますので、ラルバート海峡上で3ヵ国合同で麻薬の取り締まりを行うのです。飛空戦艦3隻も投入して麻薬の取り締まりを行えば、こちらの本気度もモンデレーザ王国に伝わると思います。もしモンデレーザ王国軍が攻撃するというのであれば、飛空戦艦の戦力を見せつけるよい機会かと」


カルルの言葉にエミル国王が考え込むも、答えは既に出ているといった表情だ。


「分かった。我が国に入ってくる麻薬をいま食い止めねば、被害者がさらに増えるのは必定だ。」


「では、飛空戦艦3隻をハイリシュア王国へ貸し出します。僕達は、飛空戦艦の操作を教えてますので軍から人員の確保をお願いします」


「カルル殿。先ほど飛空戦艦を貸し出すと言ったが、その・・・使用料はどれくらいになるのだ。飛空戦艦3隻ともなるとかなりの額になりそうだが・・・」


「そうですね。元々は僕が作ったものではないですが、飛空戦艦に使われている魔石は全て僕が錬成した新しい魔石に交換してあるので性能は保証しますよ」


「それで使用料は・・・」


「貸出料金は、飛空戦艦3隻を金貨30枚でどうでしょうか。1隻辺り金貨10枚。これは年間の使用料金です」


「本当にそれだけでよいのか!」


「はい。初期搭乗者への教育は僕達が行います。ただ、飛空戦艦が損傷して修理が必要となった場合の修理代は、ハイリシュア王国で負担していただきたいです」


「承知した」


ハイリシュア王国のエミル国王陛下への飛空戦艦の貸出についての契約はあっけなく終わり、数日のうちに飛空戦艦3隻は、ハイリシュア王国へ持ち込まれた。


ハイリシュア王国の王都の城壁の外に並ぶ3隻の飛空戦艦の全長は100mを超える。


居並ぶ飛空戦艦を城壁の上から眺めるエミル国王の目には、国を守る最強の盾としてその姿が映っていた。


「主砲は上部甲板上に魔道砲が3門、補助砲として左右の側面に小型の魔道砲が各3門装備されています。通常の飛空艇に使われているのは浮遊の魔石と飛空の魔石ですが、この飛空戦艦には魔力消費量が少ない重力の魔石に交換してあります」


「こうやって見ると実に圧巻だ!」


「ですが、飛空戦艦といえども全ての攻撃に耐える訳ではありません。例えば僕がどうやってこの飛空戦艦を手に入れたかの種種明かしをします」


カルルは、飛空艇から金属色の戦闘用ゴーレム2号を呼び出すと、エミル国王にその姿を披露した。


「僕が創った戦闘用ゴーレムです。このゴーレムは攻撃魔法を放つことはできませんが、分解魔法というものを体の周囲に防壁として展開できます。この分解魔法は、物理防壁も魔法防壁おも分解します。それを使って飛空戦艦の艦橋にゴーレムを突入させて無力化しました。なので飛空戦艦よりもこの戦闘用ゴーレム2号の方が攻撃力は上になります」


エミル国王の前には、金属色のメイド姿の女性が立っており、その姿からは飛空戦艦を破壊できる攻撃力を有しているとは到底思えなかった。


「ただ、このゴーレムを操るのはかなりの訓練と魔力量が必要になるので、ゴーレムを販売する予定はありません」


「そうか。飛空戦艦を破壊できるゴーレムは、カルル殿の手元にあるという訳だな。ならばカルル殿を敵に回さないよう心掛けるとしよう」


「もし他国が飛空戦艦を入手してこのハイリシュア王国に攻め込むというのであれば、このゴーレムを使ってそれを破壊できますが、そうならないことを願っています」


「このような飛空戦艦を使って国家間で戦争などしたくはないものだな」


ハイリシュア王国のエミル国王とカルルは、王都の城壁の上から居並ぶ飛空戦艦を眺めている。


国を守り国民を守るための軍事力というものは、使わないに越したことない。


だが、平和のために国を守り国民を守る軍事力を持たないということは、国民の命を守る責任を放棄した者の方便である。


人という生き物は、話し合いで全てを解決できるほど成熟した生き物ではないのだから。




◆飛空艇の外殻と躯体を作る魔法

・土魔法


◆飛空艇を創るために必要とされる魔法

・強化魔法

・固定魔法


◆飛空艇を飛ばすために必要な魔石など

・浮遊の魔石

・飛空の魔石

・魔力の魔石

・魔道回路


◆カルルが創った飛空艇

 飛空艇:264

 1000艇まで残り736


◆カルルが創った飛空艇の内訳

 ・飛空艇試作一号艇

 ・飛空艇試作二号艇 ※両親が使用

 ・飛空艇試作三号艇 ※カルルが使用


◆北ラルバード大陸


王国向け飛空艇

・アリーア王国向け飛空艇 53艇(通常型20艇、戦闘型30艇、早期警戒飛空艇3艇)

・アリーシュ王国向け飛空艇 30艇

・ハイリシュア王国軍向け飛空艇 80艇(通常型30艇、戦闘型50艇)

・フルーム王国軍向け飛空艇 22艇(通常型10艇、戦闘型10艇、早期警戒飛空艇2艇)

・マレーナ王国沿岸警備隊向け飛空艇 20艇(戦闘型20艇)

・カヌーナ王国沿岸警備隊向け飛空艇 20艇(戦闘型20艇)


錬金術ギルド用飛空艇

・グランドマスター用兼商談用戦闘型飛空艇

・薬草栽培兼治療用飛空艇

・トーデスインゼル(死の島)救助隊用飛空艇 8艇

・トーデスインゼル(死の島)物資補給用飛空艇 2艇

・遊覧用飛空艇 4艇


◆北コルラード大陸


王国向け飛空艇

・ユグドリア王国向け飛空艇 50艇(戦闘型50艇)


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