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9話 視点の変化

試合が終わり、颯は闘技場の控室で肩を落として座っていた。リュウク、カンナ、ミアがそばに集まってきたが、颯は悔しさを隠せなかった。


「颯、大丈夫?」カンナが心配そうに声をかける。


「くそ…俺、最強を目指してるのに、全然歯が立たなかった…」颯は悔しさを吐き出すように言った。


その時、控室の扉が開き、レイガンが姿を現した。


「颯、少し時間をもらえるか?」レイガンが声をかけると、颯は驚いて顔を上げた。


「アドバイスがあると言ってただろう?それを教えに来た。」


「アドバイス…?」颯は少し興味を引かれ、レイガンに耳を傾けた。


「お前の戦い方は悪くない。ただ、すべての攻撃が『力任せ』なんだ。力で押し切ろうとするばかりじゃ、相手に対応される。お前の槍はもっと『柔軟さ』が必要だ。」


「柔軟さ…?」


「戦いはただの力比べじゃない。時には相手の動きを見て、反撃の隙を見極めることが重要だ。力に頼りすぎると視野が狭くなるんだよ。」レイガンは優しく言った。


「でも、俺は最強を目指してるんだ!力がなければ勝てないだろ?」颯は納得できずに問い返す。


「確かに、力は重要だ。しかし、それだけでは限界がある。最強を目指すなら、もっと戦術的に戦うことが必要だ。」レイガンは微笑んだ。「お前はまだ若い。これから成長できる。だから焦るな。」


颯はその言葉に何かを感じ取った。自分の戦い方が力に頼りすぎていたことに気づき、少し視点が変わった。


「分かったよ…ありがとう、レイガン。」颯は素直に礼を言い、心の中で新たな決意を固めた。


「次に戦う時は、お前が俺を超えることを期待している。」レイガンはそう言って、控室を後にした。


颯は仲間たちの顔を見渡し、少し微笑んだ。「俺、もう少し柔軟に考えて戦うよ。最強を目指すのは諦めないけど、もっと色々なことを学ばないといけないな。」


「そうですね!私たちも一緒に成長しましょう!」ミアが励ましの声をかけた。


「次の試練では、その柔軟さを試してみましょう。」カンナも微笑んだ。


「よし、次こそは俺がレイガンを超える!次の試練に向かうぞ!」颯は新たな決意を胸に、仲間たちと共に次の試練へと向かう準備を始めた。


視点を変えることで、颯はまた一歩「最強」へと近づいていくのだった。


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