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4話 試練の始まり

祠を出た颯、カンナ、リュウクの3人は、ドルチェの試練に挑むために森を進んでいた。道中、リュウクが話し始めた。


「ところで、この試練ってどんな感じなんだ?」


「聞いたところによると、ドルチェの試練はダンジョン形式で迷路になっているそうです。しかも、次第に難易度が上がるトラップがあるとか…」カンナが少し緊張した様子で答える。


「迷路か…おもしれぇ!俺、昔から迷路得意だったから任せとけ!」颯が自信満々に言う。


「じゃあ、行ってみますか。」リュウクは大剣を背負い直して前に進み始めた。


迷路の入り口にたどり着くと、目の前には不気味な石造りの大門が立っていた。門を開けると、中には幾何学的な模様が描かれた石畳が広がり、冷たい風が吹き抜ける。足を踏み入れると、いきなり背後の門が閉まり、大きな「ゴゴゴゴ…」という音が響き渡る。


「閉じ込められたか…ここからは進むしかないな。」リュウクが周囲を見渡す。


「さて、どっちに行くか…左か右か?」颯が迷路の分岐点を指差す。


「ここは、直感に従って左に行きましょう!」カンナが提案する。


三人は左の通路を進むことにした。迷路の中は薄暗く、足音が石畳に反響する。しばらく進むと、突然壁からトゲが飛び出してきた。


「うおっ!危ねぇ!」颯が素早くしゃがんでかわす。


「ここは気を抜くとヤバそうだな…」リュウクが慎重に歩き始める。


さらに進むと、今度は足元に罠が仕掛けられていた。踏んだ瞬間、床が崩れ落ちる罠だったが、颯が素早く飛び退いて難を逃れる。


「これは厄介だな…迷路を進むだけじゃなく、罠にも注意しないといけないとは。」颯は苦笑いしながら、慎重に次のステップを踏み出す。


迷路を抜けた先、広場に出ると、目の前には巨大なスケルトンゴーレムが立ちはだかっていた。


「これが試練のボスか…?」リュウクが大剣を構える。


「いや、これはただの中ボスかもな。最強を目指すならこんなやつ、さっさと片付けて次に行こうぜ!」颯が槍を握り締めて前に出る。


ゴーレムが大きな腕を振り上げて攻撃してくるが、颯が素早く避け、槍で反撃する。しかし、ゴーレムの硬い骨には傷一つつかない。


「くそ、効かねぇ…!どうすりゃいいんだ?」颯が焦り始める。


「アイスエッジ!」カンナが冷静に氷の魔法を放つと、ゴーレムの動きが鈍くなった。


「今だ、リュウク!」カンナが叫ぶ。


「任せろ!」リュウクが大剣を振り下ろし、ゴーレムの胴体に強烈な一撃を叩き込む。氷の魔法で弱った部分に大剣が食い込み、ゴーレムは砕け散った。


「やったか…?」颯が息を整えながら尋ねる。


「いや、まだだ…」リュウクが指差す先には、ゴーレムの破片が集まり、再び形を成し始めていた。


「なんてしぶとさだ!」カンナが呆然と見つめる。


「これで終わりにしてやる!」颯が風属性の槍を構え、全力で突進する。


「嵐槍!」


風の力が槍に集中し、一気にゴーレムの核を貫いた。ゴーレムは今度こそ崩れ落ち、静寂が戻った。


「ふぅ…なんとか倒せたな。」颯は槍を下ろしながら安堵する。


「次が本番か…準備しておかないとな。」リュウクが大剣を肩に担いで広場を見渡す。


「さあ、次のステージへ行こうか!」颯は意気揚々と叫び、3人は再び迷路の奥へと進んでいくのだった。


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