30話 竜のリミット
「よし、みんな、俺たちでこの災害級モンスターを倒すぞ!」颯は仲間たちに声をかけ、再び集中した。
リュウクはモンスターの攻撃を受け止める盾となり、アルカナは素早くその隙を狙い、正確な剣の一撃を与える。カンナは氷魔法でモンスターの動きを鈍らせ、リリアとミアは後方で回復を続ける。
「俺も、今できる限りの力を出す!」颯はリミットを開放し、素早い動きでモンスターに接近し、そのしっぽに槍を突き刺した。
「くらえ!」颯の槍はモンスターの硬い鱗を貫き、その巨体をぐらつかせた。
「今だ、全員で一気に決めるぞ!」リュウクが叫び、全員が一斉に攻撃を仕掛けた。アルカナの剣、カンナの魔法、颯の槍がモンスターに同時に炸裂した。
「よし勝った!」その思いが油断を生んだ。
「危ない逃げて!」とカンナが叫ぶ
リュウクとアルカナそして颯が飛ばされ前衛が崩れる。
「うそでしょ?!」
「竜がリミットを使うなんて聞いたことがない!」
「逃げろー!!!!!」颯が叫ぶ
(やべえミアが逃げ遅れた!)
「ミアー!!!!!!」
竜の攻撃がミアを襲う
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「全く…相変わらず無茶をするな、颯」聞き覚えのある声が風の中から響いた。
「その声…!」颯が顔を上げると、目の前に現れたのは、かつての試練の管理者であるライトだった。その隣には、もう一人、影のように気配を消して現れたエイもいた。
「また君たちを助けることになるとは思わなかったよ」とライトが苦笑いを浮かべた。
「俺たちが来たからには、もう安心しろ。後は俺たちが引き受ける」エイが静かに言い、竜を鋭い眼差しで睨みつけた。
「お、お前たち…どうしてここに?」リュウクが驚きながらも息を切らしていた。
その時竜の意識がそちらへ向いたためミアはなんとか逃げ出せた。
「災害級モンスターが出現したと聞いて、急行したまでだ。だが、お前たちの力だけでは無理だったようだな」とライトが冷静に状況を見つめながら、軽く肩をすくめる。
「そんな…でも、俺たちは…」颯は悔しさをにじませながら口を開くが、ライトはそれを制するように手を上げた。
「今は言い訳の時間じゃない。お前たちは一旦下がって、回復に専念しろ。この竜は俺たちに任せておけ」
「そうだ。お前たちではまだ対処できない相手だ。この災害級モンスターは、俺たちが処理する」エイがさらに付け加え、颯たちを後方へと促した。
颯たちは、悔しさを感じながらも、その場を離れた。ライトとエイに任せるしかない、という現実を受け入れざるを得なかった。




