29話 災害と竜
王国の近くに潜む災害級モンスターの巣へと、颯たちはジュールと共に向かうことになった。モンスターの情報によれば、その巨大な怪物は山を砕くほどの力を持ち、何度も王国の近隣を襲っていたという。
「こんなモンスター、俺一人で十分だ」ジュールは高笑いしながら前へ進む。
「おい、あいつ本気で一人でやるつもりか?」リュウクが小声で問いかける。
「どうやら、彼は自分の力を過信しているようだな。だが、俺たちがカバーするしかない」颯はジュールの背中を見つめながら冷静に答えた。
そして、ついに彼らはモンスターの巣へ到着した。その場に立ちはだかっていたのは、圧倒的な威圧感を放つ巨大な竜型モンスター。体は岩のように硬く、その翼は一度広げれば空を覆い尽くすほどの大きさだった。
「さあ、見せてやるよ。俺の実力ってやつをな!」ジュールは得意げに叫び、剣を振りかざしてモンスターに突進した。
「いくぞ!」ジュールは自信満々でモンスターに向かって突撃する。しかし、モンスターは彼の攻撃を軽々と防ぎ、逆にその巨大な爪でジュールを弾き飛ばした。
「な、なんだこの強さは!?」ジュールは驚愕の表情を浮かべ、立ち上がるのがやっとだった。
「まさか、この程度で負けるのか?」リュウクは嘲笑うように言ったが、颯はすぐにその場を立て直すために動き出した。
「ジュール、下がれ!俺たちが何とかする!」颯が指示を出し、リュウクとアルカナ、カンナ、リリアも戦闘態勢に入った。
「くそ…俺の実力が…!」ジュールは唇を噛み締め、悔しそうに後退した。
「これだから、無駄な自信は困るんだ」アルカナが冷たく言い放った。
颯はすぐにミアとリリアに指示を出し、「ジュールを回復してやってくれ。あいつが倒れたら俺たちが巻き込まれる」と言った。
「わかりました!」
「了解!」
ミアとリリアが素早くジュールに駆け寄り、回復魔法を使い始めた。




