19話 紅色の町スカーレット
颯たちはドルチェを後にし、次の試練の地スカーレットを目指して旅を始めた。道中、彼らは幾つかの魔物と遭遇したが、以前の試練を経て戦闘経験を積んだため、難なく撃退することができた。
「よし、道はこのまままっすぐだ」とリュウクが地図を確認しながら言った。
「スカーレットって、どんな街なんだろうな?」颯が期待を込めて訊ねる。
「紅色の花が咲き誇る美しい街だと聞いたことがある。特に夕暮れ時には、街全体が赤く染まって、とても幻想的なんだ」とカンナが答えた。
その言葉を聞いて、颯の胸は高鳴った。美しい街並みと共に、肆の試練の管理者ライトとの対決が待っていることを思うと、興奮が抑えきれなかった。
数時間の移動を経て、ようやくスカーレットの街が見えてきた。その景色は、想像以上に美しく、赤い花が道を彩り、夕暮れの光に照らされて街全体が温かい色合いを帯びていた。
「すごい、綺麗な街だな!」颯は目を輝かせながら言った。
「早く試練に挑もうぜ!」リュウクも興奮していた。
彼らは街に入り、まずはギルドを訪れることにした。新たな仲間を求めて、冒険者たちが集まる場所だ。ギルドの中には多くの冒険者がいて、賑やかな雰囲気が広がっていた。
「お前たち、次の試練はどうするんだ?」一人の聖騎士が声をかけてきた。彼は金色の鎧を身にまとい、堂々とした佇まいだった。
「試練の管理者ライトと戦おうとしているんだ」と颯が答えた。
「ライトか…彼は神速の持ち主で、簡単には勝てない。だが、お前たちに必要なのは、スピードと連携だ」聖騎士はアドバイスをくれた。
颯はその言葉に感銘を受けた。「じゃあ、仲間になってくれないか?俺たちと一緒に戦ってほしい!」
聖騎士はしばらく考えた後、頷いた。「わかった。お前たちの意志を感じた。俺も力を貸そう」
こうして、颯たちは新たな仲間、聖騎士を得ることに成功した。