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#1《卒業して》

魔法使いになりたい人生だった

今日を以て私アルミスは16歳でここ【ローズ連邦国立魔法学校(以後国法校)】を晴れて卒業した。


国法校は数ある魔法学校のトップオブトップであり、ここを卒業するものは肩書きのみで超大型ギルドのメンバー招待が来るほど優遇される。


…………まあ当たり前ではあるが生半可な気持ちで入学はできないような所だ。

私も例外ではない。12歳で入学するまで、私は本気で魔法使いに憧れていたから。


アニメや漫画の影響?………うーん、半分正解。

あれは5歳のころ。世界最強ギルド、≪Bright Knights≫が発行している雑誌を何気なく見ていたとある日の昼下がり、稲妻のような衝撃が私の脳内を駆け巡ったのを今でも鮮明に覚えている。


『伝説の魔法使い、アルラウネが窮地に追いやられていた120人規模のギルドを一人で救い、その場を去った。』と。


アルラウネは、魔法使いで唯一光属性の魔法を操ることができるため【月光】とも呼ばれている。

しかし単独でしかダンジョンの攻略をせず、詳しいことはほぼわかっていないという。


………目撃者複数人の証言でわかったことは、ありえないくらいの美貌であるということくらいらしい。


これに関しては、私のほうが自信がある。

絶対見つけ出して、その美貌とやらを拝見しようではないかと思っている。


それに光属性の魔法に関しては、かなり興味がある。

何としてでもこの命が燃えている最中にこの目で一度はその伝説を焼き付けたい。


それから7年たち、必死の努力が実り念願の国法校の入学。そして4年の学校生活を修了し無事卒業したのだが。


「君は前代未聞の魔法使いだ」、学校生活では先生にそう幾度なく言われてきた。

まあ前代未聞のレベルで言えば、かの月光の光属性魔法に匹敵するレベルなのではないかと自負しているほど。


魔法使いのパラメータとしてあるのは、威力、コントロール、速度、生成精度からなる4つの項目で、卒業前にこの4つのパラメータがいずれも50以上になることで卒業資格が与えられるのだが。


いや、私もこの4つは全て50ちょいなんだ。でもそうじゃない。

私だけなぜか、こんなパラメータがあって。





【殴打】





いや一応解説は挟むが、このように少数もしくは特定の人にしか表示されない『イレギュラーパラメータ』というものは存在する。しかしこれは大体基本のパラメータのいずれかの突出によるもののため、基本パラメータの数値を上回ることがなく、高くても数値は20前後のはずなのだが。





私の【殴打】の数値は、75。


これがどれだけのものかというと、どのパラメータでも65を超えれば一流とされている。

だというのにこの数値の跳ね方。ましてやイレギュラーパラメータの原則さえも大破りした、非常になろう受けがよさそうな特異パラメータであることからもはや私はこのスキルを基にほかの基本パラメータとされているはずのものが構築されているのではないかとさえ言われている。


こんな特異体質が国法校に在籍していると聞いた多くのギルドが、卒業後の所属先として自分のギルドを紹介し、スカウトして来た。


そしてその数多のスカウトの中の一つに世界最強ギルド、《Bright Knights》の名前があったのを私は見逃さなかった。



そして卒業した今、私はそのギルドに入会するための手続きを行うために役所へスキップるんるんで向かっている。途中数人の通行人に何度か冷たい視線を向けられていたような気がしたが、そんなことを気にしている暇は今の私にはない!!



これから私は、世界を【殴打】で変えて見せる。

そしてそんな旅路の途中で、必ず『月光』アルラウネとの必然の出会いを果たしてやるんだ。



すこしでもこの作品に期待してくれた方は、高評価+ブクマしてくれると今後のモチベにつながります!

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