一般人に毛が生えたレベルの特殊能力
本日忙しく、超短いです(>_<)
よろしくお願いいたしますm(__)m
「確認ですけれど」
「うん」
「ルイスさんは勇者として魔王の討伐パーティに入りたいのでしょうか?それとも勇者以外でも妥協は可能なのでしょうか?」
「う~ん…………」
俺は“魔王討伐パーティ”じゃなくて“魔王を討伐して世界を救う勇者”に憧れているわけですからねぇ。
妥協と言われても………な感じだけど、勇者に守ってもらう一庶民よりかは、そりゃ勇者以外でもパーティメンバーの方がいいに決まってるよ。
でもなぁ、トーレニアさん甘やかすとまた失敗されるかもしれないし。
「出来れば勇者がいいよね、やっぱり!」
サムズアップ(ウィンク付き)で答えると、トーレニアさんはあからさまに悄気返った。
「それは、やはりクリスさんを死なせるしかありませんよぅ……」
こいつ。
はっきり言いやがったな。
「だからぁ、それは駄目だっつってんだろ?それ以外で!!」
「でも、本当にクリスさんを死なせずにルイスさんが勇者になるなんて、そんな方法あるなら教えてくださいよぅ~~~」
俺の台詞だよ。
「ハァーーーー。おい新神」
「もうあれから五年経ってるのですよ、流石に新神ではありません」
「はっはっは!!残念だったな!社会人歴正味十年の俺から見りゃまだまだペーペーよ!!」
なんだか生意気になってきたな。
詫びる立場のくせして一丁前に反論してきやがって。
「兎に角だ!!仕事をするならきちんと責任を持て。俺を勇者にすると言ったなら勇者にしろ。そしてクリスくんには安全且つ健全な愛情溢れる素晴らしい人生を送らせてやってほしい」
「………………(無理です)」
トーレニアさん、聞こえてるぞ。
とはいえ、無理を言っているのは俺もわかっている。
だが、今後のためにも上下関係はきっちり示しとかなきゃなってことよ。
「まぁ俺も鬼じゃない。そこは妥協しますとも。一般人でいるよりは、勇者になってしまったクリスくんの近くにいた方がクリスくんを守れるしね。なににしてくれるの?賢者?魔術師?戦士?もしかしてレアな精霊王?」
「え、え~と、大魔術師も大戦士も勇者同様、もう生まれてしまってますので……大賢者は完全実力主義ですし……精霊王はそもそも人間ではないので……」
汗を掻き掻き言い訳をするトーレニアさん。
そういやふさふさがそんなこと言ってたな。
「じゃあどうするの?新しい役職?」
「え?あ、いえ………一番可能性があるのは大賢者なので…」
「歯切れ悪いな~、さくっと言いなさいよ」
「は、はい!その、“勇者の仲間になれる可能性が高くなる”というスキルを授けます!!!はい、どうぞ!!!では、さよなら!!!」
???
それ、使えんの???
話を飲み込む前に、トーレニアさんは言い逃げ(授け逃げ?)してしまった。
ありがとうございますm(__)m