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「戦闘状況:リガルドとの合流」

改めてイリナとグリーナを見てみると、以前に仕事を依頼した時より、パリっとしているように見える。

『服を変えたのか?』

迅代はそんな事を思いながら、口を開く。

「久しぶりで、話したいことをあるが」

「リガルドを助けないとだな」

そう言って迅代は赤いミノタウロスと交戦中のリガルドの元に向かう。


迅代の後ろをイリナとグリーナは付いて行く。

グスタージはその場で座り込み、休憩を決め込むようだったが。


「ギン!!」「ギン!!」

重いつばぜり合いの音を響かせ、赤いミノタウロスとリガルドは戦っている。

実力はほぼ互角のようだが、赤いミノタウロスは腕に数カ所切傷を追っているようだった。


「なんだっ、イリナとグリーナはもう仕事が終わり、か?」

リガルドは、ミノタウロスの剣を受け流しながら、迅代とイリナ、グリーナを見て言う。

「隊長さんに助けてもらいながら、だったけどね」

イリナが軽い感じでリガルドに返答する。

「リガルドさん、助けたほうが良いですか?」

迅代は一応、リガルドに確認する。


「ちっ、わかったよ、すぐ片付けるよ」

リガルドはそう言うと、両手で剣を構え、唱える。

「武技、サウザンズスラッシュ!」

その声と共に、リガルドの体はぼんやりと発光し、赤いミノタウロスの近くに瞬間移動する。


そして、残光だけを残した十数本の剣筋が赤いミノタウロスの体を包む

「ザッ!ザッ!ザッ!ズシャ!ギン!ザッ!ザッ!ザッッ!ザッ!」

ミノタウロスは剣筋の何本かは自分の剣で受けたが、それ以外は体中の色々な角度から斬撃を受けていた。

右腕は切断され、左肩は大きな切傷が有り、胴の両側から切れ込みが入り、両足も切られた跡から血が噴き出ていた。

それでも赤いミノタウロスは絶命していなかった。


「しつけえなあ」

リガルドはそう言いながら、ロングソードを振るって、赤いミノタウロスの首を切り裂いた。

「ズシャァァァー」

首を斬られた赤いミノタウロスはとうとう絶命した。


リガルドはミノタウロスの死を確認して、迅代のほうに歩いて来る。


「隊長さんよ、えらく面白い格好をしているんだな」

「オシャレに目覚めたのか?」

リガルドは、緑髪で顔にマスクをした迅代を見て言う。

イリナもそれを聞いてニタニタしている。


迅代は言い訳したい気持ちが持ち上がって来るが、我慢する。

「し、仕方ないんだよ、正体を隠さないといけない状況だったんだよ!」


そう言ってリガルドの目を見つめて言う。

「死を覚悟していた。本当に助かった」

その言葉にリガルドは笑って言う。

「間に合って良かったぜ、隊長さんは融通効かねえからなあ」


そう言えばリガルドもいつもと様相が違う感じだ。

3人は共通のデザインの服装をしているようだった。

「わざわざ助けに来てくれたのか?」

迅代は軽口のつもりで言う。

しかし、返ってきた言葉は意外なものだった。


「もちろん、隊長さんを助けるために、こんな戦場まで来たんだぜ」

リガルドのその言葉に迅代は目を丸くして言う。

「もしかして、皇女殿下の特殊部隊の?」

迅代の言葉に、リガルドは頷いて言う。

「だから、また、あんたが俺たちの隊長って訳だ」


「そう、なのか・・・本当にありがとう」

迅代はリガルドに手を差し出す。

リガルドは握手をして応える。


「じゃあ、今度は防衛線崩壊の危機を救う、頼まれてくれるよな?」

迅代の言葉にリガルドと、イリナ、グリーナの3人は頷いて応えた。

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