洞窟から出ようとしたら魔物?に遭遇した件
第99話
「何を考えてるんだ?ブーちゃん」
エリスはニヤニヤしている。
「あの、なんで僕たちの居場所がわかったんですか?」
「お前は常に魔法力が溢れているから、気を追えばすぐに見つけられるんだよ、気づいてなかったのか」
「えっ、そうなんですか」
「うむ、膨大な力を放出してないとお主の体は持たないからじゃろうな」
「でもやっとこの洞窟からでれるんですね」
「帰り道はばっちりよ、ちゃんとポイント、ポイントで目印つけたから」
さすがだ未来。
「なんだか、魔物の匂いがしますよ」
「やはりな」
「なにがやはりなんですか?」
「このでかい洞窟になにもいないわけがないだろう、おそらくここを住まいにしている、やつが戻ってきたにちがいない」
そういうことか
「じゃあ、迷った責任もあるので僕が戦います」
「そのつもりじゃ、私たちはエンドンの方で働いてきたからな」
よし、来るなら来てみろ。返り討ちにしてやる。
すると小さなドラゴン?がてこてこと歩いてきた。
「あ、あれ?」
「バーニャ」
ロミアが乗り出す。
「バーニャ?」
ドラゴンがロミアに気づいて飛び付いてきた。
「危ない」
「大丈夫です。この子は私が魔王のところにいた時のペットです」
「私を探してくれたのね、バーニャ」
「キューイ」
こんな嬉しそうなロミアをみたことがない。
「エリスさん…」
「いいよ、危害がないなら」
エリスさんも丸くなったな。
「バーニャ出口まで案内して」
テコテコとバーニャは歩き始めた。
出口だ。
「ああ、久しぶりの日差しが痛い」
「あんた、引きこもりみたいな発言しないでよ、あ、元々引きこもりか」
「うるさいなぁ、今はちゃんと外にでてるじゃないか」
「ブーちゃんは罪だのう、カエデと未来どっちかちゃんと選びなさい。ブーちゃん」
「エリスさんいい加減にしなさーい」
未来がエリスさんを追いかける。
「わしには追い付けないぞ」
なんだか、懐かしい光景だ。
とりあえず…僕は徹です。
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明日100話目投稿予定です。




