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合体魔物の件

第695話


「カエデ!!」

カエデはゆっくりこちらを見る。


「おにぎり!!」

カエデが沙羅に飛びかかる。


「わ、徹!!」


「カエデさん、おにぎりだよ」

カエデはものすごい勢いでおにぎりを引ったくる。


「はぁ、やっぱりカエデはこっちで良かったわね」


「それより、ここに転がってるのは魔人か?」


「そうみたいね、不憫なやつ」


「やや、いつの間に魔人が倒れてますね」


「記憶にねぇのか」


「まぁ、これで魔人が1人減ったってことで」


「……」


「どうした?沙羅」


「囲まれたわね」


「マジかよ」


「ああ、僕にも感じる」


「魔人ではなく、魔物のようでふね」


「四方八方から攻められたら流石にまずいか…」


「なら、私に任せてください」

カエデが手を上空に挙げる。


「忍法風雲竜巻の術」

するとカエデを中心に巨大な竜巻が発生する。


「わわ、僕達も吹っ飛ぶよ!!」


「マッスルキャッチ」

福原が僕と沙羅を掴まえる。


「魔物が竜巻に巻き込まれてるね」


「ダメージはあるのかしら?」


「はい、この術は攻撃にも使えますから」


「なら、事前に言ってほしいわ」

吹き飛ばされた魔物が落下しながらこちらに向かってくる。


「あれ?効いてない?」


「それだけ、強力ってことね」

沙羅は刀を持ってジャンプする。

魔物の群れは一斉に沙羅に向かう。


「真空炎舞」

沙羅は刀から炎の竜巻を発生させる。


「また、竜巻かよ」


「今度は炎付きですね」


「徹!!」


「よし、メルメルサンダークラッシュ」

僕は炎の竜巻に向かって魔法を放つ。


「今度は雷の竜巻か」


「さすがに倒せたかしら」


「なかなか、良い連携じゃねぇか。俺は何もしてねぇけど」


「まだみたいね」

魔物の群れは1点に集まっていく。


「合体ですか!?」


「どうやらそのようね」


「森の中じゃ戦いにくいな」


「じゃあ、みんな私に掴まって」


「跳ぶんですね」


「……」


「どうした?」


「跳べない。あいつの魔力のせいか?」


「なんだか、周辺が黒く淀んで来ましたね」


「これじゃあ、魔物が見えない」


「ちっ」

まずいわね、相手の力も分からないし…仕方ない。

沙羅は拳を強く握る。


「サイコパワーフルドライブ!!」


「えっ」


「ちょっ沙羅さん、いきなり第3段階ですか!!」



「むっ」


「これは沙羅さんの力ですね」


「いきなりこんな力を!!」


「それだけ強力な敵が現れたのだろう。私達も早く目的を果たして合流するぞ」


「はい」



「よし、黒い霧は無くなったわね」


「でも、魔物の気配がしませんね」


「カエデさんの嗅覚でも捉えられないのか、沙羅?」


「ええ、私も気を追ってるけど感じないわね。逃げたのかしら」

そうなると無駄に力を使わされたわね。

これも作戦か?


「沙羅、左だ!!」

福原が大声をあげる。


「えっ」

魔物の鉤爪が沙羅を捉える。


「沙羅さん!!」


「ふふっ、甘いわね」

沙羅は片手で受け止める。

魔物はすかさずもう一方の手で攻撃を仕掛ける。

しかしそれも沙羅に受け止められる。


「そんなもの?」

沙羅は笑いながら魔物を押し出す。


「あ、好戦的な性格が出てますね」


「そ、そうだね」


「はぁぁぁぁぁぁ!!」

沙羅は魔物の腕を引きちぎる。


「うわ、グロ!!」


「このまま一気に行くわよ。サイコバスター」

魔物は直撃をくらって消滅していく。



「あれは沙羅のサイコバスターか…」


「上空まで見えるなんて相変わらずとんでもないわね」



「ふう、倒したわね」


「ああ、けど城に向かう前に沙羅が力を使いすぎたのは計算外だったかもしれない」


「さすがリーダーそこまで計算してるのね」


「からかわないでくれよ。力はどう?」


「確かに消耗はしたわね。このまま敵が来なければ自然に回復するわ」


「どうやら、休ませてはくれないようですね」

カエデが刀を構える。





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