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次は海に行きますの件

第661話


「海を渡る?」


「そうじゃ。次の目的地は海を渡ったところにある」


「でも、船もないし」


「また、フレイルとダイヤに乗せてもらうか」


「そうしたいところだけど、海の方は霧が深いねぇ」


「あたいが船を作るから待っててくれよ」


「船なんて作れるの」


「ああ、沙羅が持ってきた設計図があれば」


「いつの間にそんなものを」

僕は興味津々と覗き込む。


「遥が来たときに貰った。何かの役に立つかも知れないって」


「ふむ、あの者はそこまで見越していたのかのぅ」


「わからない。あの人と会ったのは初めてだし」


「へぇ、そうなんだ。僕達の世界と同じ船なのかな」


「多分ね」


「少し時間貰っていいか?姐さん」


「うむ、頼むぞ。ヒデリ」


「よし、じゃあ。メルルン第2シーズンの話をしようか、沙羅」


「結構、私は寝るわ」


「そうか…残念だ」


「じゃあ、徹。私と話しましょうよ」


「え、メルルンの話を聞いてくれるの」


「たまには違う話をしましょう」

未来は僕の手をひっぱっていく。


「重たいものは俺が運ぶぜ。ヒデリちゃん」


「ああ、任せるぜ」


「じゃあ私はおにぎり食べます。ロミアちゃんも食べましょう」


「はい」


「私達はどうする、エリス様」


「うむ、私は休憩するかな」



「ふぅ、なかなか手強いぜ」


「やっぱりこの世界にはないメカニズムだもんなぁ」


「ああ、でも解読して完成してみせるぜ」



「よくねてまふね」


「そうですね。やっと寝れるようになってよかったですね」

カエデとロミアは座って寝ている沙羅を見つめる。

こんなに近くにいるのに気がつかないのかな。


「あ、カエデさん。それ以上近づかないでください」


「お、そうですね。殺気を感じます」



1時間後


「おっしゃあ、出来たぜ」


「す、凄い。完璧な船だぜ」


「ほう、これが船というやつか」


「へぇ、すごいねぇ」


「でも、ここで作って海に運ぶのはどうするの?」


「……」


「やべぇ、考えてなかった」


「じゃあ、海までは私が運ぶよ」

ダイヤはドラゴンに変身する。


「よし、では出発じゃ」



ダイヤが運び船は海に着水する。


「凄い。僕達の世界の船と遜色ない」

僕は船内を散策する。


船は順調に進み始める。


「沙羅の世界の船も同じよね?」

未来が振り向く。


「あれ?」


「えっ」


「沙羅は」


「あぁ、寝かせっぱなしです」

カエデが慌てて大声を出す。


「な、なんじゃとぉ」


「仕方ないなぁ、迎えに行ってくるよ」

ダイヤが船からジャンプしながらドラゴンに変身する。


「すまんな」



「んっ」

寝過ぎたな…

ぼーっとする。やっぱり寝なれてないのか。

誰もいない気がする。

私はそう思いながらも再び眠りにつく。



「やれやれ、沙羅を置いてくなんてねぇ」

ダイヤドラゴンが空を飛んでいると海から触手が現れる。


「うお、なんだなんだ」

ダイヤドラゴンは触手に捕まり海に引きずり困れる。


「おい、ダイヤが海に沈んだぞ」


「えっ、やばいぜ。魚雷とやらを発射するしかないな」


「ダメだよ。ダイヤさんを巻き込んじゃうよ」


「そ、そうか」



「く、苦しい。海はさすがに対応してないよー」

ダイヤドラゴンに絡み付いているのは巨大なイカだ。



「んっ」

あれ?誰も…いない

私は回らない頭を何とか機能させて状況を把握する。

忘れられたのか…


「はぁ、見捨てられたわけではないだろうし。海に向かえばいいか」

すると目の前の海でダイヤドラゴンが触手に絡まりながら暴れている。


「な、何事」

遠くには船が見える。

あれがヒデリの作った船か。

なるほど、私を忘れてダイヤさんが迎えにきたけど、魔物に捕まったってところか。


「ダイヤさん、今助けます」


「がぼぼ、沙羅ぁー」

私は海に飛び込む。

すると巨大なイカが私に触手を向ける。

よし、ダイヤさんからは離れたな。


「ぶはぁ、助かったぁ」



「おい、今沙羅が海に飛び込んだぞ」


「さすがにやばいんじゃないか。俺が助けてくる」


「福原、さすがにあそこまで泳ぐのは」

僕達はどうすることもできなくなる。

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