伝説の洞窟?を発見した件
第657話
「はっ!!」
なんで私、チビロミと一緒に球体君に
「あのぉ」
沙羅が球体君から顔をひょっこりと出す。
「お、目覚めたか」
「記憶がないんだけど、私魔物の洗脳でも受けたのかしら」
「ある意味、魔物じゃな」
「失礼ですよ」
僕はムキになる。
「ほれより、どちらにむかってるんでひたっけ」
カエデは相変わらず何かを食べている。
「洞窟じゃなかったっけー?」
「ああ、そうでしたね」
僕達は洞窟に向かっているが、辺り1面平地で何もない。
「本当に洞窟なんてあるの?」
「ううむ、確かこの辺にあったはずなんじゃが。なぁダイヤ」
「もしかして、あの剣があったところかい?」
「そうじゃ」
「剣?」
「うん、洞窟になんだか立派な剣が刺さっててね」
「なんですか、伝説の剣的な」
「どうだったっけ、エリス様」
「うむ、なんだか錆び付いていたし。結局誰も抜けなかったんだよな」
「じゃあ、選ばれし者だったら抜けるとかそういうやつですね」
僕は興奮する。
「さぁな。意外とポッキリと折れるかも知れんが」
「じゃあ、それを探しに行くの?」
「うむ、あの時は抜けなかったしあまり興味もなかったから放置したが何かが封印されている可能性もあるからな」
「神様だったりしてー」
「それならそれで剣をかっぱらうまでじゃ」
言い方はともかく早く行ってみたいな。
「でも何もみつからんのぅ」
「もう、埋まってるんじゃねぇの」
ヒデリが再びレーダーで探す。
「あ、この下から反応があるぜ」
「ふむ、では穴を掘ってみるか」
エリスはシャベルを取り出す。
「ええ、そんな時間と体力がかかりますよ」
「そうは言っても仕方あるまい。ほれマッスルを見習え」
「マッスルドリラー」
福原はすごいスピードで穴を掘る。
「うーん」
沙羅が顎に手を当てながら地面を見る。
「どうしたの?沙羅」
「いや、この地面をひっぺがえす技はあるけど、それをやると傷んでる洞窟も壊しかねないし。地道にやるしかなさそうね」
沙羅はシャベルを持ち始める。
「お、重い」
やっぱりサイコパワーがないと非力ね。
「仕方ない、僕もやるか」
「なんか効率のいいやり方はないの?」
未来がエリスさんに聞く。
「うーむ、洞窟がだいぶ傷んでたからのぅ」
「俺ががんばるぜ」
「あたいの、メカドリル君もがんばってるぜ」
「あの2人に任せようかな」
沙羅はすでに休憩する。
「情けないぞー。沙羅」
「力仕事は苦手なんです」
沙羅はシャベルを地面に刺す。
ガキン
「痛っ!!」
「ちょっと気を付けてよ。沙羅」
「うん、でもここに塊みたいなのが」
「おい、マッスル。沙羅が居る場所を掘ってくれ」
「任された」
福原は素早い動きで穴を掘る。
すると洞窟の入り口が見えてくる。
「おお、あったあった」
「ここに伝説の剣があるんですね」
「伝説かどうかは知らんが行ってみるか」
「私は外で見張りをしてるわ」
沙羅が突然言い始める。
「えっ」
「見張りも必要でしょ」
「まぁ確かにそうじゃが」
「ほら、私は1人で大丈夫だから早く行きなさいよ」
「洞窟の中はランプを照らすから明るいぞ」
「な、な、な、何言ってるの。見張りって言ってるでしょ」
「別にお化けも出ないぞ」
沙羅は顔を真っ赤にする。
「いいから早く行って、じゃないと洞窟壊すわよ」
「やれやれ、では見張りの方頼むぞ」
「はい。行ってらっしゃーい」
「沙羅はなんだったんですかね?」
「お主も相変わらず鈍いのぅ」
「はい?」
「沙羅はどうやらお化けが苦手なようだねぇ」
「あ、そう言うことですか」
「まぁ、でもお化けの方から沙羅から逃げそうだけどな」
ヒデリはレーダーを見ながら言う。
「それで伝説の剣はどこに」
「まぁあせるな。当時の洞窟の状況など覚えておらん」
「じゃあ手当たり次第にってことですか」
「そうじゃな。多分1番下にあるじゃろ」
「相変わらず適当だねぇ」
「ひいっ」
沙羅の足下から物音がする。
「なんだ、石じゃない」
はぁ、早く終わってくれないかな。




