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気のコントロールは難しいの件

第655話


「さて、少し休憩したらまた次の目的地に行くぞ」


「目的地はどこですか?」


「うむ、ここから先に洞窟があるらしい」


「らしいって大丈夫なの?」

未来が疑いの眼差しをする。


「ああ、あたいのレーダーに反応があったぜ」


「それにしても幻術耐性でどおしたらつけられるんですか?」

僕は幻術が効かない組に質問する。


「私はまぁ騎士団長だし」


「私はエリス様と契約してるからエリス様が効かない物は私にも効かないんだよ」


「私は忍者村にいたときに色々な耐性をつける訓練をしましたから」


「私は単純にあの魔人より魔力が高かったからです」


「だめだ、参考にならない。そうだ、沙羅は?」


「私は常にサイコパワーを纏ってるから効かない。あんたもメルなんちゃらの力を纏ってたら」


「それって常に力を使うってことだよね」


「うーん、体に纏ってるだけだからそんなに消耗はしないと思うけど」


「沙羅の基準は高いからなぁ」


「じゃあ気の訓練でもする?」


「うん、出来るならお願いしたい」


「じゃああっちでやりましょ」


「うん、ありがとう」

僕と沙羅は皆と少し距離を取る。


「ぐぬぬ、最近あの2人仲良しじゃない…」


「まぁまぁ、未来。あたいらも幻術にかからないようになんか考えようぜ」

ヒデリは自分のメカをいじっている。


「ヒデリちゃんは何やってんだ?」


「ああ、幻術が体に入らないようにメカを強化してるんだ。これならいけるかもしれねぇ」


「そうか、じゃあ俺はもっとマッスル力を磨いてみる」


「私はディフェンス魔法をもっと勉強しようかな」



「よし、この辺でいいかな」


「なんで、皆と距離を置いたの?」


「2人きりになりたかったから」


「え、ええっ!!」

僕は顔を赤くしてテンパる。


「冗談よ。気のコントロールだから間違って暴発することもあるから距離を置いたのよ」


「そ、そう」


「冷静さが必要ね。徹には」


「じゃあからかわないでよ」


「はいはい、じゃあ先ずは力を軽く解放して」


「わかった」

僕は力を上げる。


「そのまま力が体に浸透するイメージをもって」


イメージ、メルメルパワーが僕を包む。


バシュン!!

僕の貯めた気が放出される。


「あ、あれ」


「ダメね。気を纏えてない」


「イメージって言われてもなぁ。沙羅は自然にやってるんだろ」


「まぁね。いつ外敵が来るか分からないから気を張ってたのが最初かな」


「でも、それだと逆に居場所がばれちゃうんじゃ」


「普通の暗殺者はサイコパワーなんて感じれないからね。それに気づかれないように纏ってるし。今も感じないでしょ」


「た、確かに」

沙羅の体をしげしげと見るが何も感じない。


「あんまり、女の子の体をじっくり見るのはどうなの?」


「え、いや。ごまん」


「だからテンパりすぎだって。落ち着いて気をコントロールして」


くっ、そんなこと言って楽しんでないか?

そうだ、メルルンがいつも僕を守ってくれてるイメージをすればいけるかも


「メルルーン」


「うわっ、きもっ」

沙羅が思わず仰け反る。


「力が何だ…体が楽に」


「へぇ、気を纏えてるじゃない」


「本当!!」

すると僕の気が解ける。


「油断しない。それを維持出来るようにしないと」


「うう、難しいな」


「そのメルルン?とか言うのをイメージしたらやりやすいならとことんやったら」

沙羅が若干引いた感じで話す。

もしかしたら弥生が邪魔をしてるのか…

いや徹が不利になるようなことはしないか


「よし、メルルーン」

僕は再び気を纏う。


「それって言わなきゃダメなの?」


「ああ、その方がイメージがつきやすいんだ」


「そ、そう」


「くっくぅぅ」

僕は再び気を纏う。


「そのまま維持よ」


「メルルン、僕を優しさで包んでくれ」


「が、頑張って」

沙羅は後ろに下がっていく。


僕の体は光で包まれる。


「なんだ?何も変わってないみたいだけど」


「いいえ、あなたの体には力が纏っているわ」


「ほ、本当かい!?沙羅」


「え、ええ」

なぜか沙羅の距離が遠く感じる。


「やったぁ、メルルンは僕を守ってくれているんだぁ」


「……帰ろう」


「あ、ちょっと沙羅。もちろん沙羅のおかげだよ。ありがとう」


「い、いいえ。どういたしまして」

沙羅は早歩きで戻っていく。


「テレているのかな?」

僕は頭をポリポリとかく。

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