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記憶を取り戻せの件

第606話


「でもよぉ、研究所を見つけても手がかりあるかなぁ。こないだの所は人間の脳ミソとかあったから調べればもしかしたらってこともあったけど」


「うむ、あそこは破壊してしもうたからなぁ。でもやつらと同じように人間を捕まえて研究をしているやつがいるかもしれん」


「そうだなぁ」


「ヒデリの出番だね、頑張って」

沙羅はヒデリの肩を叩く。


「そうだな。それが分かればお前の記憶も戻せるかも知れないしな」


「あ、ああ。私は別にいいよ」


「そうなんか?」


「ええ、とりあえず今ある記憶で不便はしてないからさ」


「なんか慌ててねぇか?」


「そんなことないよ」


「ならいいんだけどよ」


「ヒデリさん、研究所はどこにあるんだい?」


「まぁまぁ徹、落ち着けよ。あと少しで着くからよ」


「それにまだ未来さんが戻るかはわかりませんよ。焦っちゃダメです」

カエデさんが珍しく諭してくる。


そうこうしていると研究所が見えてくる。


「あった、早速行きましょう」

エリスさんが僕の足を掴む。


「ふべっ!!」


「焦るなと言ったろう」


「魔物のいや、魔人の気配がしますね」

ロミアがひょっこりと顔を出す。


「研究員ですかね」


「その可能性はあります」


「じゃあ、殺さないで生け捕りにすればいいわね」

沙羅が刀を取り出す。


「おい、なんかこっちに向かってくるぞ」

福原が指を指す。


「魔人です。素早い!!」

魔人が一瞬にしてこちらに近づく。


「えっ」

ロミアの目の前に魔人の手がかざされる。


「死ね」

ロミアは魔人の光線に呑み込まれる。


「ロミアちゃん!!」


「い、いない…」


「しょ、消滅したのか」


「ふははは、遅いな人間ども」


「大丈夫?ロミア」


「は、はい。助かりました」

上空にロミアを抱える沙羅が飛んでいる。


「な、なに!!」


「余所見をするでない」

エリスが魔人を攻撃する。


「ダークシールド」


「ほぅ、防御も早いな」


「この、スピーダーをなめるなよ」


「メルメルスラッシュ」


「おっと」

魔人は攻撃をかわす。


「お前、あそこの研究所から出てきたな。未来の記憶を返せ」


「なんの話しをしているんだ?」

スピーダーは僕の腹部にパンチを入れる。


「メルメルシールド」


「沙羅さん、私を置いて戦闘に参加してください」


「え、ああ。そうね」

沙羅は地上に降りてロミアから手を離す。


「ロミアが戦ってもいいんじゃないの?」


「ま、まぁそうですね」


「どうかしたの?」


「いえ、何だか調子が…」


「ん?もしかして私の力を吸収した?」


「する気はなかったんですけど勝手に吸収してしまったみたいです」


「そう、じゃあ休んでなさい」


「すいません、沙羅さん」


(魔女には私の力は危険よね。マヌケな子ね)


「おい、そこの女。さっきはよくも私の攻撃を避けたな」


「私のこと?」


「そうだ、死ぬがいい」

スピーダーは沙羅の背後から光線を放つ。

しかし、沙羅は光線を受け止めてそのままスピーダーにぶつける。


「ぐぉぉぉ」


「さっきから不意打ちばっかで嫌なやつね」


「ちっ」

スピーダーは距離を取る。


「ふむ、まだダメージらしいダメージは与えてないのぅ」

エリスが攻撃態勢に入る。


「メルメルサンダークラッシュ、メルメルファイヤー、メルメルストーム」

僕は魔法を3連続で繰り出す。


「ふん、そんな直線的な攻撃」

スピーダーは上空に飛び上がる。


「曲がれ、トリプルメルメル」

僕が繰り出した魔法が重なってスピーダーに向かう。


「何!!」

上空で大爆発が起こる。


「やった。早く研究所に」

僕は急いで研究所に向かう。


「待ってください、まだ気配が消えてないですよ、徹さん」

カエデさんの声を無視して僕は走り出す。


「隙だらけだなぁ!!」

スピーダーは僕の背中目掛けて刀を突き刺す。


「徹!!」


「ごふっ!!」


「えっ!?」

僕の前に福原が立っている。


「ふ、福原…」

福原の腹部から大量の血が流れる。


「バカ野郎、1人で暴走するなって言ったばかりだろう」

福原はその場で倒れる。


「マッスルーーーー」

ヒデリの叫び声が響き渡る。







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