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救助の件3

第603話


「じじい。居るか!!」


「ダイヤ、待っていたぞ」


「皇女さん、早くこいつを生き返して」


「わかりました。何とかしましょう」


「アレク!!」


「は、はい」


「お前はゲートをくぐって私の仲間を回復してこい」


「えっ!?」


「早くしろ!!」


「わかりました!!」

アレクは急いでワープゲートを抜けていく。


「皆さん、お久しぶりです」


「アレクさん」


「怪我人はどちらですか?今回復します」


「カエデさん、沙羅さん」


「あの2人ですね」

アレクは回復魔法を2人に施す。



「ぐぉぉぉぉぉぉ」

徹は建物を光線で破壊していく。

すると徹の顔を鋭利な爪をした手が掴む。


「ぐ、ぐぉぉぉぉ」


「どうする?このまま握りつぶしてやろうか?」


「き、貴様。魔女か。邪魔をするなぁ」


「師匠の顔も忘れたのか?」

しかし、エリスの姿は明らかに魔女に近い風貌をしている。


「お前がエリスなわけがないぃぃぃぃぃ」


「ならば確かめればヨイ」

エリスを中心にフィールドが形成される。



「おいおい、なんだよあれは」


「あれは12師の結界…いやそれ以上の力です」



「さぁ、徹。ここなら好きに暴れてもヨイゾ」


「ぐぉぉぉぉ」

徹はエリスに向かっていく。

すると地面から岩が飛び出して徹を直撃する。


「がはぁっ」


「逃がすか」

エリスの手が徹の体を掴む。


「私が何者かキニナルダロウ?」


「ぐ、ぐぅぅ」


「お前が倒そうとしている、魔人だよ」


「なんで、あんたが」


「私は呪われた子なんだよ。完全な魔人じゃないがな」


「完全な魔人…」


「そうだ、私は人間と魔女の間に生まれたんだ」


「な、何!!」


「皮肉だろう、そんなやつが魔物退治をしようとしているんだ」


「な、なんでそんなことを」


「この戦いを終わらせるには呪われた私がケリをつけなければ行けないんだよ」


「みんなは知っているのか」


「10年前に共に戦った連中は知っているさ」


「今までよくも騙していたな」


「騙してはいないさ。魔族を倒すことは変わらない」


「あんた自身が魔族だなんて。よくも僕達を!!」


「ならばお前の手で私を殺せ。殺してみろ」


「うぉぉぉぉぉぉぉぉ」


「ふっふっふっ。まだまだ甘いな」



「何とか2人の回復は間に合いましたね」


「ありがとうございます」


「私どうしてましたか?」

カエデが頭を抑える。


「よし、ロミアあんたはここの防衛をしていて」


「沙羅さんはどうするの」


「2人を止めてくる」


「待ってください。あなたの力はほとんど残っていませんよ。休息が必要です」


「わかってますけど、そうは行ってられないから」

沙羅は残された力を上げる。


すると研究所が大爆発を起こす。


「な、何!?」


「何か飛んでくるぜ!!」


「マッスルキャッチ!!」

福原が飛んできた物をキャッチする。


「と、徹!?」

福原の胸にボロボロになった徹がいる。


「生きてるのか?」


「どれどれ」

アレクが徹に手をかざす。


「まだ息はありますね。力の暴走も…いや力を吸われていますね」


「アレク、すまんが回復してやってくれ」


「エリス様」


研究所の跡地からエリスが歩いてくる。


「傷1つ無いんですね」


「何とかな。まだまだ師匠の方が強かったというわけじゃな」

エリスは得意げにふんぞり返る。


(あの力…)


「それより未来は?」


「今ダイヤ様が皇女の元に行っております」


「うむ、さすがはダイヤじゃ。動きが速いのぅ」


「無茶をするのは大概にしろよ。エリス」

ダイヤがワープゲートから現れる。


「口調が戻っておらんぞ。ダイヤ」


「時間が立てば戻る。それより未来は生き返ったぞ」


「おお、さすが皇女じゃ。ちょっと挨拶してこようかのぅ」


「やめておけ、力を使い果たして今は寝ている」


「そうか、悪いことをしたのぅ」


「本当は未来を殺す気だったんじゃないの?」

沙羅はゆっくりと立ち上がる。


「さぁな。でもどうしても助けられなければその方法も考えてたかも知れん」


「そう」


「しかし、怪我人続出だのぅ」


「とりあえず、回復魔法で動くことは可能なはずです。しかし沙羅さんの力の消耗は私には手に終えません」


「全く、しばらく私は使い物にならないや」


「そうか、まぁ仕方ないのぅ。徹もしばらくはだめじゃろう」


「うっ、うう」

未来がゆっくりと目を開ける。

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