魔法少女メルルンになった件「後編」
第6話
僕はドキドキしながら水晶に手をかざした。
すると水晶が黙った。
しばらく静寂が続く。
「魔力値100 オタク度100 不健康100、体力20、もっと規則正しい生活しろ。引きこもり」
城内がざわついた。
「オタク度100、引きこもり?」
うん、間違いないな。
「なんで、あいつが」
福原がくやしそうにしている。
やった僕は福原に勝ったぞ。
僕は思わずガッツポーズをする。
すると王が話しかける。
「そういえば。名前を聞いていなかった」
このタイミングで…
「あ、僕は藤原徹です、あいつは、福原健二、で、あのこは相原未来です」
「みんな、ハラハラハラじゃな」
エリスさんが僕らの名前にツッコミを入れる。
「そうか、ではフジワラ殿ひとつ君の魔法をみせてはくれまいか」
えっ、いきなりそんなこと言われても…どうしよう。そうだ!!
「では、いきますよ、メルメルメルメル、プリンプリンのメギドファイヤー」
僕はメルルンの魔法を唱えた。
すると僕の手からは灼熱の炎がでて、お城の壁をつき破った。
「すごい」
場内がどよめいた。
「オタク度100ってすごいんだな」
誰かおかしな事を言ってる人がいるな。
「すごい、あんな恥ずかしいセリフを平然と言えるなんて」
お前もか未来。もっとかっこいいとかいってもいいんだぞ。メルルン完コピの僕に。
「さすがだ、やはりわが娘が選んだだけのことはある」
メルルンありがとう、メルルンのおかげで僕はヒーローになりそうだ。
「フジワラ殿、その不思議な魔法はどこで覚えたのだ」
王様が尋ねた。
「これは僕の神様の技です。すごいでしょう」
僕はドヤりと答える。
「なんと神に選ばれし者とは」
王様は思わず立ち上がる。
するとエリスさんが近づいてきた。
「王、ひとつ、フジワラ殿と手合わせをしてもよろしいでしょうか。彼には弱点があります」
弱点?メルルンの力を手に入れた僕に弱点なんてないはずだが。
「よいだろう、無茶はするなよ」
「はい、大丈夫です。せいぜい腕の１本か２本失くなるくらいで終わらせます」
「えっえっ」
僕は情けない言葉を出す。
「冗談だよ」
こうして、僕はエリスさんと戦うことになった。
もし、少しでも興味を持って貰えたらブックマークと☆の評価をいただければ嬉しいです
